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1938年。ユダヤ人画商一族・カウフマン家は、ムッソリーニも欲するほどの国宝級の代物・ミケランジェロの絵を密かに所有していた。ある日、一家の息子ヴィクトル(モーリッツ・ブライブトロイ)は、親友ルディ(ゲオルク・フリードリヒ)に絵の在りかを教えてしまう。ナチスに傾斜していたルディは、軍で昇進するためにそれを密告、一家は絵を奪われ収容所へと送られる。 gooより
第80回アカデミー賞で外国語映画賞を受賞した『ヒトラーの贋作』の制作会社プロデューサーが手掛けた作品第二次世界大戦のさなか、ナチスと命を賭けた取引をするユダヤ人の物語です。
 
今までナチスを扱った作品というのはその残虐性や事実を伝えるためであったり、
そこで生まれた人間ドラマを描くものでした。
でもこれはもしかしたらナチスという舞台を借りただけで、監督さんが一番描きたかったのは
相反する立場にある男性ふたりの心の動き。
立場が違うと上下関係ってこんなににも変わるものなんですね。
 
ユダヤ人画商一家・カウフマン家は相当な資産も教養も持ち合わせた一家。
美術館のような豪邸に住み、名画を扱うほどの格の画商を営んでいました。
ところがナチスの台頭によってそれは一変してしまいます。
元々どうしてあんなに国民をあげてナチに傾倒していったかって考えると、それはやはり
ユダヤ人があまりにも賢く、お金を稼ぐのもうまかったからで立場の逆転を試みたと
願う一般の人も多かったからなのですよね。
ルディはあのままでは一生、どうしてもカウフマン家に頭が上がらなかったことでしょう。
 
しかし逆転されたと思っていたら今度はヴィクトルが・・
どうしてこうなったかは伏せておきますが、このあたりの機転のきかせ方とか最高ですね。
 
権力には無縁と思われていたヴィクトルですが、それはそれで悪くない様子。
人間ってやはり偉くなったり権力握ったりすることに力を傾けるのは当然なんだな〜って
思わされます。
 
ところで政局ですが、ナチスは絵を取引の材料にイタリアと優位な条約を結ぼうとします。
あ〜ここ!。
少し前からムッソリーニとヒットラーの関係性についてすごく気になっているので
ほんの少しだけまとめておきます。
 
元はといえばヒットラーの独裁政治はムッソリーニの影響が大だったかもしれません。
でもムッソリーニの方が年上で学識や政治経験は上だったためヒトラーのことをバカにしてました。
ところが1933年アドルフ・ヒトラー率いるナチスがドイツを掌握し、瞬く間にドイツ強国に変貌させました。
ムッソリーニはそのうちヒトラーに圧倒されるようになり1937年には日独防共協定に参加。
 
ムッソリーニの力自体は強かったけれど、でも実はイタリア軍は世界最弱(笑)
ドイツに尻拭いしてもらうような状態にまでなっていたのですがそれでも最後の切り札的に
ミケランジェロの絵が欲しかったのでしょうね。
 
・・がそうこうするうちにシチリア島に連合軍が上陸してあっさりムッソリーニは解任。
パルチザンの勢いもすごかったですし。
 
まあ一応このあたりのことはわかっていたのでそんなに血眼になって探さなくても
ムッソリーニはそのうち・・って思っていたらから余計面白かったです。
あ・もしかしたら全然映像にはなっていないけれど、ふた組の男性の物語でもあったのかもしれません。
 
それにしてもあのラスト!!
見てる方にしてみると”してやったり”。
爽快感を感じました。
 
あ・ところでコロコロと変わるふたりの状況により変わっていった人間関係ですが
後で考えてみるとヴィクトルは常に紳士的でムディのことを想っているのに
ムディは自分の欲望のままに彼に接してました。
ヴィクトルのお父さんも収容所で人々に敬愛されてたようですし、カウフマン家の人というのは
立派な方たちだったのですね。
 
監督 ヴォルフガング・ムルンベルガー 
プロデューサー ヨーゼフ・アイヒホルツァー 
脚本 パウル・ヘンゲ 
原作 パウル・ヘンゲ
モーリッツ・ブライブトロイ (Victor Kaufmann)
ゲオルク・フリードリヒ (Rudi Smekal)
ウーズラ・シュトラウス (Lena)
ウーヴェ・ボーム  
マルト・ケラー (Hannah Kaufmann)

閉じる コメント(19)

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なるほど、立場の逆転ですか。
ドラマとして面白そうな設定ですね〜。
映画の質も高そうな予感。 んん〜、観てみようかな。

2011/9/14(水) 午後 10:09 サムソン

ご無沙汰しました。久しぶりに観たのが、この映画(*^^*)
アクションやCGに頼らない映画の醍醐味を、楽しみました!
TBさせてください。

2011/9/14(水) 午後 10:23 アンダンテ

ナチス物としてはちゃっと毛色が変わっている感じですね。
人間の欲って底知れない恐ろしさを感じる事があります♪

2011/9/14(水) 午後 10:42 marr

そうナチスの事をかりて人間模様を描いてましたね。
思わぬ方法で立場が逆転面白かったです。
とってもバランスがとれててシニカルでラストはほんと爽快でした(笑)TBお願いします。

2011/9/15(木) 午後 8:09 ひかり

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ユダヤ人とナチスを題材にしながら、悲惨さを前面に出さず、直接の殺人シーン一切なしで、サスペンスを盛り上げた演出は見事だと思いました。ラストの決着のつけ方も血生臭いものではなかったのがよかったです。うまい映画でした。TBさせてください。

2011/9/15(木) 午後 10:14 [ einhorn2233 ]

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サムソンさん。これはおススメ!
立場が逆転すると人間の上下関係も変わります。
そういうのが面白い!

2011/9/15(木) 午後 10:19 car*ou*he*ak

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アンダンテさん。ほんとそうですよね〜
アクションもCGもないのにこんなに面白い!って
素敵です。

2011/9/15(木) 午後 10:19 car*ou*he*ak

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marrさん。ほんと人間の欲望は果てしがありませんね。
そして権力のもつ魔力も感じました。

2011/9/15(木) 午後 10:20 car*ou*he*ak

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ひかりさん。ほんとバランスのいい作品。
色々な要素があるのにシンプルでわかりやすく・・
最後は爽快でした。

2011/9/15(木) 午後 10:21 car*ou*he*ak

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einhorn2233さん。ほんとですね。
殺人も拷問のシーンもないのに、こんなに感動できる・・
ラストもすごくうまくて、嬉しくなってしまいました。

2011/9/15(木) 午後 10:23 car*ou*he*ak

エンタメ性が高かったですよね〜!とても面白かったです。
やはり二人のやり取りと駆け引きが見ごたえありましたね。
そっか、ムッソリーニは、ヒトラーのことを馬鹿にしていたのですか。ヒトラーの権力は、劣等感ゆえのものだったのですね〜。
このルディに重なるところもありますよね。
最後のヴィクトルの表情が最高でした〜♪TBさせてくださいね!

2011/9/16(金) 午後 0:00 + kuroneko +

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くろねこちゃん。ふたりのやりとりは緊迫感がありました。
雇用主と雇われていた者との関係が変わるところが面白いですね。
そうなんです。ヒットラーとムッソリーニの関係って興味深いです。ラストシーンの表情、スカッとしましたね。

2011/9/22(木) 午後 11:43 car*ou*he*ak

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入れ替わりモノって面白いですよね。
ホント、人間って外見や立場が変わっただけで、これだけ周りの人は態度を変えるわけで、やはり中々本質を見抜くのは難しいということでしょうか。
それだけにドラマとしては面白いですよね。
重い背景ながら観やすいエンタメ映画となっていて楽しめました!
遅くなりましたがTBさせてくださいね。

2011/9/27(火) 午後 8:49 choro

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Choroさん。確かにこれ入れ替わりモノがメインでしたよね。
人間って外見や肩書だけで人を判断しがちですよね。
最初、ヒットラーがらみの重ーーい映画かと思いきや
見やすくて良かったです。

2011/9/27(火) 午後 11:07 car*ou*he*ak

今日、やっと観てきましたが、満席だったです^_^;
コレ、、絵の隠し場所うんぬんより、あの2人の駆け引きって言うか…
逆転、又逆転が見せ場ですよね^^;一番ハラハラしたのは“そこ”でした(笑)
でも、洒落たラストシーンで粋な映画と思いましたv
ナチス絡みなのに強制収容所は一切なしで、ナチスの強面の面々もちょっと滑稽でしたし。
後味のいい映画ってところがいいです。TBさせて下さいね〜<m(__)m>

2011/9/29(木) 午後 11:26 ふぇい

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フェイさん。そうそう。絵がどうのこうのではなく
立場によって逆転したりするふたりの関係が面白かったですよね。
重い題材なのにユーモアあふれる展開。
ラストも小気味良かったです。

2011/9/30(金) 午前 9:39 car*ou*he*ak

ほんと、何といってもラストが良かったですね!
粋な感じ。センスのよさ、感じられました。
TBさせてくださいね!

2011/10/11(火) 午前 7:15 iruka

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irukaさん。ラストが気が効いてますよね。
粋でした。むずかしい題材なのにこんなにうまく見せて
くれるなんて・・

2011/10/11(火) 午前 9:22 car*ou*he*ak

夜遅くの日比谷シャンテはかなりの観客で混んでいました.静かにヒット…してますね.とても後味の好い作品でした.ラスト、スローモーション、あの眼の演技…印象に残りました.戦争と民族、富と貧困、権力の魔力、人の機知…と色んな側面を持っているのにシンプルに笑わせてくれる、とても記憶に残る作品でした.トラバさせて下さいね.

2011/10/16(日) 午前 9:02 チャコティ副長

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