Cartouche

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1929年。ソルボンヌ大学に通うシモーヌ・ド・ボーヴォワール(アナ・ムグラリス)は、学内で天才と噂される有名人ジャン=ポール・サルトル(ロラン・ドイチェ)に出会う。ボーヴォワールの美しさと聡明さに一瞬にして恋に落ちたサルトルは“理想の女性だ”と宣言。最初は警戒していたボーヴォワールも、サルトルの中に自分と似たものを見出し、やがて2人は1級教員資格を目指して一緒に勉強するようになる。試験の結果は、サルトルが首席でボーヴォワールが次席。                                               gooより
実存主義を標榜した20世紀の“知の巨人”ジャン=ポール・サルトルと、『第二の性』を著し女性の
生き方に変革をもたらしたシモーヌ・ド・ボーヴォワール。
彼らの若き日の出会いから、因習を打破するパートナーシップの選択と、それに伴う苦悩の年月を、
モンパルナスやサンジェルマン・デ・プレのカフェで生まれた文化と共に描いた作品。
 
題材が題材なので最初からう〜んむずかしそうってパスの気分の人がほとんどでしょう。
でもこれ、”ふたりのことを知ってる”くらいの人でも大丈夫。
特にボーヴォワール側の新しい女性の生き方が主で、全編に渡って、ロマンティックな音楽に
彩られていてとっても見やすいです。
 
 
 
ジャン=ポール・サルトル・・“実存主義”を世に広め、60年代には“知の巨人”として
世界中の若者に大きな影響を与えた作家であり哲学界のスーパースター。
シモーヌ・ド・ボーヴォワール・・「第二の性」でジェンダー論の基礎を作り、女性の幸福のために
社会通念や偏見と闘い、自由恋愛から同性愛までを実践した作家であり哲学界のミューズ。
 
1929年、学生だった二人は、ソルボンヌ大学で運命的な出会いを果たします。
この冒頭の部分、図書館のグリーンのランプが並ぶ室内が写しだされたとき、心臓ドキドキ。
あ〜美しい!久々劇場で見るフランス映画です。
1級教員資格でそれぞれ主席と次席でした。
そんなふたりが恋に落ちるのは早く、それが永遠に続くかに思われましたが・・
 
しかしもう〜サルトルったら女好きなんです。
そんな彼はお互いに将来も束縛せず、愛し合いながらも、他の人との関係も認め合うという
自由恋愛をし、しかもそれを報告し合うという案を出しました。
なんか都合いいなと思いつつも、今までの、特にブルジョアの結婚制度に大きな疑問を持っていた
彼女は、この“契約結婚”という形に応じます。
 
学生時代、ボーヴォワールの作品などほんの少しですが読んでいたのでこのことについては
知っていてなんて合理的な・・と思っていました。
ところがこでやはり実行するとなると・・
今まで本には書かれていなかったボーヴォワールの苦しみがリアルに描かれていって
すごく共感できます。
やはりこれは辛いですよね。
でも彼女にも”女性の”恋人が次々とできるし、アメリカ人の恋人も・・
 
ふたりの関係は行き違いしつつも、でも結局はいつもどこかでつながっていて
決して切り離せないものでした。
まあサルトルの立場になれば、こんな関係だったからこそ自由な人生を送れて
哲学者としても成功できたのでしょうし、結果的にそんなふたりだったからこそボーヴォワールも
執筆できたのだと思います。
 
また当時はまだまだ封建的で男性優位の社会。
結婚についての考え方の世代間の違いやボーヴォワールの御両親、特にお父さんの
威圧的な態度なども描かれていてそういう意味でも時代の変わり目に生きたのですね。
 
そして結局、世界的に有名になった二人は“理想のカップル”と称されるようになりました。
 
またすごく面白い時代背景で20年代モンパルナスを中心に興った“狂騒の時代”末期。
ヒトラーがオランダ、ポーランド、そしてづランスに迫ってきて・・と第二次世界大戦中のこと
また終戦以降はサン・ジェルマン・デ・プレを中心に戦後の新しい文化が生まれた時代でした。
戦争中を除いてみんな華やかなファッションで、アパルトマンも豪華ではないけれど素敵なインテリア。
またその時代を彼らと共に生きたカミュ、ジュネ、アンドレ・マルロー、ジッドなどの著名人たちも
続々と登場。そのあたりも見所です。
あ〜もうずっとうっとり。好みの映画だったわ〜
 
監督 イラン・デュラン=コーエン 
脚本 シャンタル・ドリュデール
エブリーヌ・ピジエ 
エグゼクティブプロデューサー ソフィー・ラヴァール 
プロデューサー ニコラス・トラウベ 
撮影 クリストフ・グライヨ 
美術 シャンタル・ジュリアーニ 
音楽 グレゴワール・エッツェル 
アナ・ムグラリス  
ロラン・ドイチェ  
カール・ウェーバー  
カロリーヌ・シホール  
ディディエ・サンドル
 
 
 

閉じる コメント(9)

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御覧になられたのですね。
予想以上に興味深い作品に仕上がっていましたよね^^v
TB,お願い致します♪

2011/12/10(土) 午前 10:37 紫桜

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この映画、観たいです。若いときちょっと読んだボーヴォワール、歯がたちませんでした。
契約結婚はうまくいかなかったようですね。
当然ながら朝吹さんの本でもたびたび出てきたカップルです。

2011/12/10(土) 午後 3:36 hitomi

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紫桜さん。これ思っていた以上にとってもロマンティックで
しかも内面に迫るもので素敵でした。

2011/12/10(土) 午後 9:50 car*ou*he*ak

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hitomiさん。私も学生のころ読みましたがぜんぜんわかって
なかったかも〜
契約結婚は失敗ではないけれど、辛いものでしたね。
私も朝吹さんの本、ほとんど読みました。

2011/12/10(土) 午後 9:51 car*ou*he*ak

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アナ・ムグラリスは最近映画で活躍していますね。
おもしろそうですね。題材的にも映像的にも見てみたいです。
哲学は系統立てて行くとかなり面白いんですが、本を読むにもゆったりした時間が必要なのが難点ですね(笑)。

2011/12/11(日) 午前 1:11 [ miskatonic_mgs_b ]

わー、これアナ様出てたですか!
そかぁ、名前だけ知ってる程度でも大丈夫なのかな?
カルさん好みとあらば、雰囲気なんとなくわかるような気がします(←何様w)
これ観たい〜〜

2011/12/11(日) 午後 4:47 じゅり

その通りですね。すばらしい!

激しい生き方にあこがれたことがありました。

脳と心に活力と希望を・・・
大丈夫・うまくいく!・幸運のポチ

2011/12/11(日) 午後 7:44 健康脳

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このお二人に興味は持っていたのですが、難しそうで敬遠しておりました。
でも、この映画はわかりやすそうですね。
実際にはやはり苦悩が合ったのですね〜
是非みたいです。

2011/12/11(日) 午後 8:00 megmynおまけ

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予告観てこれどうかなぁ〜と思っていたんですが、「二人を知ってる程度でも大丈夫」なんですね^^
なんだかル・シネマっぽい作品ですよね。
Cartoucheさんのお好みに合うというの、分かる気がします^^

2011/12/15(木) 午前 9:29 M

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