BlogMagazine『アジアの斬り方』

コンセプトは“アジアを考える雑誌”。違うようで同じ、同じようで違うアジアを洞察する。 目次(書庫)からお好きな記事をどうぞ。

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友人への手紙

●●様

会社を作ったんだね。
実態は変わらないとのことだけど、やっぱり、「1つの変化」ではあるよね。
ファッションも、音楽も、食べ物も、街も、そしてその人の年齢も変わっていく中で、やっぱり、本人の「中身」(やっていること)も変わっていかないといけない、と僕は信じています。
たとえそれが「前進」(本当は人生に前進も後退もない)じゃないと他人から言われても。
僕の人生なんて、フツーの人からみれば後退しまくっている。

もし自分の年表を作るとすれば、どうなるかな、と時々考える。
僕が勝手に描く最悪のパターンは「23歳で茅ヶ崎大学を卒業し、茅ヶ崎電気に入社。35歳で課長に昇進。48歳で湘南営業所の所長。53歳で本社の部長。60歳で定年」。
これじゃ履歴書ではないか。
そこに人生の息吹は感じられない。
生活が安定しているというのはとってもいいことなのだろうけど。
でもやっぱり意外性が欲しいところ、個人的には。
そっちのほうがおもしろそうだから。
メジャーに挑戦する桑田真澄みたいにね。
カッコいい。

ベネズエラに来て9カ月、人口約3千のこの村に住み始めてからは6カ月半。知り合いはたくさんできたけれど、「友だち」と心から呼べそうな人はほとんどいない。
ヒマなので、いろんなことに思いを巡らすようになった。
生活自体がある意味、メディテーションになっている。
過去や未来の断片的なシーンが頭をよぎり、“なにか”を残していく。
それは素朴な疑問だったり、ヒントだったり、1つの思いつきだったり、自信だったり、自分に対する応援のメッセージだったり、うまく言えないけれど、頭の奥がシンプルになっていっている気がする。
単なる妄想なのかもしれないけど。
この村は、住んでいる人のほとんどが何も考えないし、何も行動しなくて“口ばっかり”だから(もちろんそれは彼らのせいだけなく、さまざまな環境がかかわっているのはわかっている)、はっきり言って好きじゃない。
2年が早く終わらないかな、と残りの日々を数えながらも、なにか“たましい”のような深奥が動いている。

36歳。
いい年をして、いまだに生き方が定まらず、さまよう自分に嫌気がさすときもある。
年をとっても、みんなのように“変われない”自分に、ふとため息をつく夜もある。

僕にはもはや「人生の目標」なんてなくなった。
20代の初めのころは「(沢木耕太郎みたいに)文筆業で暮らしていけたらなあ」と思い描いていたけれどね。
このごろはそういうことはどうでもいいというか、仕事がどうのこうのというより、もちろん仕事は大切なんだけれど、もっと重要なのは「人間としてどこまで到達できるか」ということ。
分かりやすくいうと、器をどこまで大きくできるか(たましいをどこまで成長させられるか)。
行動力・理解力・発想力・感受性・やさしさ・おもしろさ・自由さ・自然さ・深さ‥‥
会社でも、仕事でもなく、また生き方というより、自分そのもの。

ひょっとして「人間学」(大学1年のときの必修科目だった)って、こういうことを意味していたのかな。
あのときから17年。
理解するのに時間がだいぶかかってしまった。

働きすぎて体を壊さないように。


●●●●

追伸:「センス・オブ・ワンダー」(レイチェル・カーソン)という本を読んでみてください。すごく薄い本だけれど、僕のお気に入りの一冊です。

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 私が暮らすベネズエラの村(オリノコ川の近く)やその周りには、インディヘナ(先住民族)がたくさん住んでいる。ジェクアナ、サネマ、ぺモン、ピーウィー、ピアポコ――など10以上のエスニックグループがある。食べ物も違えば、言葉も違う。クリオージョ(白人や黒人、混血の人たち)にライフスタイルを同化させている人もいるけれど、本人が望むかどうかはともかく、いまもなお昔ながらの生活や文化を維持している人もいる。

 写真は、サネマ族の踊り。

 サネマの最大の特徴は背丈が低いこと。成人男性でも身長は150センチぐらいしかない。そして彼らは常に家族で行動する。夜の8時ごろ、7〜8人の家族でずらずらと道を歩いている。いったいどこに向かっているのか? いつも気にかかるのだが、いまだにわからない(たぶん単なる散歩)。どこか異邦人を寄せ付けない空気を放っているので、質問するチャンスがなかなか巡ってこないのだ。

 さて踊りの話。

 男女混じって輪になる。そして地面を足でどんどん蹴ってリズムをとったり、「ハ〜」と奇声を発したり、女が男の体をパタパタと叩いたりしながら、飛び跳ねるようにぐるぐると回っていく。

 格好は、男はふんどし。作りがシンプルだし、そもそもインディヘナはアジアから渡ってきたといわれるだけあって、ふんどしはラテンアメリカでもけっこうポピュラーなのだ。

 女は葉っぱで体をかるく覆う。顔や体に描かれた模様はいわば“化粧”のようなもの。きれいだから、するらしい。踊りのときだけでなく、ふだんからメークアップしている“おしゃれさん”も少数だがいる。ところ変われば美の基準が変わったってちっともおかしくない。

 それはそうと、サネマの女たち(他のインディヘナも)は人前でも平気で胸のふくらみを露わにする。その理由は定かでないが、考えてみれば、隠せば隠すほど男は見たがるだろうし、女はまた見られないようにもっと隠すようになる。エロスの世界。

 ところがペロリと出してしまえば、自然のものだから違和感もないし、男としてもじろじろ見ない。そもそも女性の胸は美しいものだ。だから女としてもちっとも恥ずかしくない‥‥というのは勝手な想像だが、サネマの人たちはひょっとすると、自分の家族(いわば自分)も、コミュニティー(いわば他人)も“一緒”だと考えているのかもしれない。自分の夫や子どもの前で胸を出せるのなら、コミュニティーの前で出したって同じ。別に恥ずかしくないのよ、と。

 みんながひとつ。自分と他人を区別しない。食べ物だってコミュニティーで分け合うし、資源をめぐって争うことだってしない。

 「Where is the heaven?」
 「Nowhere」
 「Now here!」

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先週は久しぶりに首都カラカスに上京し(任地から2日かかる)、日本食と中華料理をいただいた。

とくにカツどん。大振りのカツ、もったいなく感じたので、ご飯は早めに、カツはゆっく〜り食べていたら、最後にカツが3切れほど余った。それをガブッと一気にほおばったときの、あの脂身、おいしかったなあ。ベネズエラの“ど田舎”ではブタはめったに口にできないから。

うま過ぎて、食い過ぎ。おまけに久しぶりのシティーライフで調子に乗ってしまい、ついつい飲みすぎた。だってエレガンテなカフェがあるんだもん。都会ならではの開放感というのかな。田舎は噂がすごいから。ビールを1本たまに飲んだだけで「あのハポネス(日本人)、またボラチョ(酔っ払い)だよ」

お疲れモードでカラカスから村に戻ってきたら、今度はお祭りの真っただ中。当然のごとく、またビールを浴びるように飲むことに。日本から見て地球の反対側まで来て、なにをやってんだか。おれってなにしにここに来たんだっけ。

 1週間連ちゃんの飲みで、腹はくだるし、懐は寂しくなるし、仕事はそっちのけだし、あ〜いかんな、いかん、と反省しかけたら、今週に入って停電(厳密には電気は供給されているんだけど、電圧が異常に高くなっていて、エアコンなどの電化製品が使えない)の連続。暑くてしょうがない。オフィスにいるだけで、死にそうになる。といって外に出れば死ぬ。反省どころではない。仕事なんてどうでもいいや。早く夜が来てくれ、と祈るのみ。やっぱり、人生、祈りだ。

 ということで最近は「神との対話」を読み返している。時間はたっぷりあるので、読んで、寝て、汗をかいて、起きたらまた読んで、寝て‥‥の繰り返し。こっちは勤務時間もクソもないので、ひまを見つけて、というより、読みたかったら読む、寝たかったら寝る、起きたいときに起きる――というのが生活パターン。

 「人間は体験するために生まれてきた」。何年かぶりにこのフレーズを見つけた。“絶対(相対ではない、という意味)の世界”では、成功も失敗もない。仕事がうまくいこうとうまくいくまいとそれはさほど重要ではないわけだ。

 Enjoy life’s adventures!

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