無題
ヒカルの大人のメルヘン、「私の臨死体験 !」
某月某日、ヒカルはとつぜんに朝から気分が優れなかった。
脳梗塞に罹ってから、何かと気分が優れない日が多い。一つには飲む薬の作用で、虚脱状態が続くし麻痺している体が、じぶんの思い通りに動かないもどかしさがあるのだ。
それでも自分の生き方に、一抹の不安があるかといえば、それがないのだ。
残されていくカミさんには、生きた心地がしないのだろう。カミさんを残して、いつかは旅立っていく自分は、とても済まない気分だ。でもそれは天の摂理による、不可抗力。
だいたい昔は脳梗塞では、やがて死がやってくるのは自明の理。嘆いても悲しんでも、厳然として終わりのピリオドが打たれる。
現代では薬が開発されて、すぐ亡くなることはなくなったが、なるべく生きていこうという希望も湧いてくることに
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