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鯨の散歩道 アート&アプリ
アート(倉橋孝彰)と教育アプリ開発(エミール教育システム)のブログです。

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アンドレ=ドランという画家を知っている人は、たぶん、少ないでしょうね。
たぶん、なんて語を使うなんて、あなたもあまり知らないだろう・・・なんて
返されるでしょうね。(苦笑)



ドランはマティスの同時期で、且つ、フォーヴ派の重鎮だったのが
やがて、美術界の猛烈な変化に疑問を抱いて、古典主義へと回帰して
しまった画家ですね。・・・・・


古典派に回帰したという字句を眺めてしまったのか、現代美術作家として
ドランへの関心が引いてしまったのが、いつの日だったのか・・・・

しかし、古典に回帰したドランの表現は結構、素敵だ。
素敵だ・・・・なんて天下の大画家に対して失礼だけど、なんとも魅力的な作品が
あります。


イメージ 1

この絵はけっこう有名で、「アルルカンとピエロ」という作品です。


実は、ドランは生涯にわたって、あまりにも画風を変化させたが為に
ピカソやマティスなどと比べると、多様な絵を描くという個性の画家と
なってしまって代表作の鑑賞インパクトが薄れたようになったのではと
いわれてもいます。(一部?)

イメージ 2


この作品は「コリウールの舟」です。
典型的なポスト印象派の絵画ですね。フォーヴ派の画家として
名を連ねた頃・・・・1905年の作品です。

マティスとアトリエをともにしていた時期でもあって、フォーヴ派の旗揚げの
時代ですね。







イメージ 3


おっと、これはセザンヌ風ではありませんか・・・・・

ドランはセザンヌに強い影響を受けたとありますが、フォーヴ派とひとくくりに
しちゃダメですね。

新進の気鋭の画家から、一気に古典主義へと転向するなんらかの志向が
あるように感じます。


イメージ 4


これもセザンヌっぽいですね。・・・・・「台所のテーブル」


イメージ 5

ゴッホの遺作・・・・なんてことはありませんね。

やはり、ドランの作品です。



イメージ 6

ピカソのキュビズム風のドランの「水浴をする女」。
2号サイズの小さな作品です。

・・・・・こうして並べてみると作風の多様性が・・・もはや・・・異作の画家・・・・



・・・・・でも、私がドランにふいに惹かれたのは次の二つの作品ですね。


イメージ 7



ドランの「画家の姪」という作品。


イメージ 8

そして、「大きな帽子のポール=ギョーム夫人の肖像」という作品。

二作品は1931年と1928〜29年。


ドランは作風と同様に、人生に於いてもさまざまな紆余曲折を経て
晩年はあまりにもむごい終末を迎えます。

・・・・・・戦時中にはフランスの文化人の代表として占領下のナチスに
利用されたがゆえに、戦後は戦犯として追放されます。

そのうえに、眼病を患って片目を失明、そして1954年に交通事故にて
他界します・・・・・・



芸術家やスポーツ選手は、時の権力者から利用され易いですね。

頭のよい???政治家や企業家にとってさまざまな利用価値がありますから
理性指向型よりも感性指向型のアーティストには、芸術以外の物事の本質を
見失いがち??で、その方面に疎い彼らが歴史上利用されてしまったのは
決して少なくはありません。

フランス革命前後からナポレオン・・・・そしてナチスの時代・・・・・
暗黒のプロパガンダの犠牲になった作家は、必ずや永久に追放されています。


最後の二点は、画家が暗黒の晩年を迎える前のなんともいえない他愛のない
暖かい作品を描いた一時期のように・・・・・われわれの人生も、晩年は暗黒に突入するという危惧を避けるかのように・・・・そうして・・・ただ眺めるだけではないかという・・・・

そんな無力感が漂っているかのように思えてならない・・・・・いや、考えすぎだろうか・・・


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