鯨の散歩道

美学芸術学(美術・音楽・演劇・詩表現)と社会心理学・社会学のブログ

フォーヴ・キュビズム〜

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ブログは近日中に引っ越し致します。

5月9日よりも3月中に完了する予定です。


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          ↓

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下記の作品はジョルジュ=ブラックの「ポルトガル人」。

ピカソの「パイプをふかす男」と似ています。
これはピカソとブラックは仲間同士であり、画家としての制作にも
近接していたということにあります。

この事情というのは、ピカソもブラックも同じ画商にて「ギャラリー」を
主体とする発表形態をとって、サロン(いわゆる公募展)に出品しない
路線にあったということです。

つまり、個展やグループ展を中心に作品を発するという戦略です。
二人は「キュビズム」(これは批評家に命名されたものだが)という手法は
共通していたので似る?というのも当然だということなのです。

何をもって「似ている」というのかというのもありますが・・・




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これはポルトガル人のギター弾きなのですが、ピカソ作品と一緒で
多角的な方向からみたものの集積です。

ピカソの「パイプをふかす男」と違って、空間が存在しています。
ブラックによると「触って知覚できる空間」の存在があるという考えがあり
「空間」の存在と立方体(キュービック)を合わせてキュビズムという
原理となるということです。


ギャラリー主義?という画家養成の戦略は成功したと思いますね。
画商が生活を安定させながら、公募展に発表せずに機の熟するのを待つという方策は現在にもあります。

ただし、生活を安定させるのは本人の副業によりますけどね。

さて、分析的キュビズムをまとめると

○伝統的な遠近法や明暗法を無視して
  「さまざまな角度から眺めた側面を画面に併置することで再現する」

これは・・・これまでの絵画=視覚からの直接認知から
      脳内の「観念と記憶による主知主義的認識」というものによる
      表現ということになると考えられています。

結果、現代アートの出発点として、視覚的認識から観念(思想のようなもの)
と創造力による絵画へと飛躍するのです。

しかし、この絵画への観念の導入はさまざまな思想、絵画理論があって
複雑・難解・不可思議・怪奇(?)な渦に巻き込まれてゆくのです。

つづく




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オランダの画家でゴッホといえば、ヴィンセント・ファン・ゴッホと決まっていますが、パイク・コッホという方がおられます。

ゴッホじゃなくてコッホなんですが、ゴッホ&コッホの二人なんて呼べば、覚えやすいかもしれません。風邪ひかないように。(意味不明)

とりあえず、ど〜んと一作紹介致しましょう。



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あっ〜、風邪ひいちゃいますよ。・・・・なんて冗談はさておいて・・・

アングルの「オダリスク」、マネの「オランピア」、ゴヤの「マヤ」、古くはジョルジョーネやティティアーノなどの体を横たえる美女シリーズを彷彿させる異作なのです。

後方のパラボラアンテナが印象的です。・・・古典だとカミナリなんかになるのですが、いかにも現代絵画らしい象徴ですね。

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理解不能な構図。
不思議というより、現実的にはサーカスなのでありえそうな姿勢ですが、後ろのお二人がどのようなお仕事をされているかが興味深い。


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麗しきコーラス嬢なんでしょうか。そういえば、ランちゃん、スーちゃん、ミキちゃんとかという歌唱団体グループがありましたが、まさか、再結成なんてことは・・・もちろん根も葉もないフェイクニュースです。(失礼)


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デパートなんかで、たまに、こういう場面をみる・・・というか・・・ブティックかもしれませんが・・・・絵にするんですかねぇ・・・・。

マネキンですから・・・面白いですね。

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最後もやっぱり、これかな。
モデルさんも大変だね・・・プロを雇っていたでしょうか。

画家は絵画界の曲芸師、なんてめざしていたんだなんて・・・それは無いでしょう。でも、いかにも現代アートらしいエキセントリックな絵ですね。

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アンドレ=ドランという画家を知っている人は、たぶん、少ないでしょうね。
たぶん、なんて語を使うなんて、あなたもあまり知らないだろう・・・なんて
返されるでしょうね。(苦笑)



ドランはマティスの同時期で、且つ、フォーヴ派の重鎮だったのが
やがて、美術界の猛烈な変化に疑問を抱いて、古典主義へと回帰して
しまった画家ですね。・・・・・


古典派に回帰したという字句を眺めてしまったのか、現代美術作家として
ドランへの関心が引いてしまったのが、いつの日だったのか・・・・

しかし、古典に回帰したドランの表現は結構、素敵だ。
素敵だ・・・・なんて天下の大画家に対して失礼だけど、なんとも魅力的な作品が
あります。


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この絵はけっこう有名で、「アルルカンとピエロ」という作品です。


実は、ドランは生涯にわたって、あまりにも画風を変化させたが為に
ピカソやマティスなどと比べると、多様な絵を描くという個性の画家と
なってしまって代表作の鑑賞インパクトが薄れたようになったのではと
いわれてもいます。(一部?)

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この作品は「コリウールの舟」です。
典型的なポスト印象派の絵画ですね。フォーヴ派の画家として
名を連ねた頃・・・・1905年の作品です。

マティスとアトリエをともにしていた時期でもあって、フォーヴ派の旗揚げの
時代ですね。







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おっと、これはセザンヌ風ではありませんか・・・・・

ドランはセザンヌに強い影響を受けたとありますが、フォーヴ派とひとくくりに
しちゃダメですね。

新進の気鋭の画家から、一気に古典主義へと転向するなんらかの志向が
あるように感じます。


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これもセザンヌっぽいですね。・・・・・「台所のテーブル」


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ゴッホの遺作・・・・なんてことはありませんね。

やはり、ドランの作品です。



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ピカソのキュビズム風のドランの「水浴をする女」。
2号サイズの小さな作品です。

・・・・・こうして並べてみると作風の多様性が・・・もはや・・・異作の画家・・・・



・・・・・でも、私がドランにふいに惹かれたのは次の二つの作品ですね。


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ドランの「画家の姪」という作品。


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そして、「大きな帽子のポール=ギョーム夫人の肖像」という作品。

二作品は1931年と1928〜29年。


ドランは作風と同様に、人生に於いてもさまざまな紆余曲折を経て
晩年はあまりにもむごい終末を迎えます。

・・・・・・戦時中にはフランスの文化人の代表として占領下のナチスに
利用されたがゆえに、戦後は戦犯として追放されます。

そのうえに、眼病を患って片目を失明、そして1954年に交通事故にて
他界します・・・・・・



芸術家やスポーツ選手は、時の権力者から利用され易いですね。

頭のよい???政治家や企業家にとってさまざまな利用価値がありますから
理性指向型よりも感性指向型のアーティストには、芸術以外の物事の本質を
見失いがち??で、その方面に疎い彼らが歴史上利用されてしまったのは
決して少なくはありません。

フランス革命前後からナポレオン・・・・そしてナチスの時代・・・・・
暗黒のプロパガンダの犠牲になった作家は、必ずや永久に追放されています。


最後の二点は、画家が暗黒の晩年を迎える前のなんともいえない他愛のない
暖かい作品を描いた一時期のように・・・・・われわれの人生も、晩年は暗黒に突入するという危惧を避けるかのように・・・・そうして・・・ただ眺めるだけではないかという・・・・

そんな無力感が漂っているかのように思えてならない・・・・・いや、考えすぎだろうか・・・


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生涯を一人の妻を愛し切るか、はたまた、数多くの女性と浮名を流すか・・・・
勿論、多数の女性と関係を持つ、保つには、財力と男としての魅力が無ければならないのは、云うまでもないでしょうね・・・・

どちらが男らしい生き様?

・・・・それぞれにそれぞれだと考えてみたいですね。(^_^;)


一人の妻を愛し続けるのも、女性遍歴を重ねるのも、各自の「美意識」の
問題と考えれば、解り易いかもしれません。


病気の妻を車椅子に乗せ、押しながら優しく声を掛けている男性(夫)がいたなら、
私はとても「美しい人」だと思います。おそらく、多くの人がそう感じるでしょうね。


しかし、ピカソを否定することは出来ないですね。・・・・
女性遍歴の多い男が美しさに欠ける人間だとも思えない。

美しき姿形を追い続ける人間が、醜くなるのは、それが過ぎた時では
ないだろうか・・・・




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              フランソワーズ=ジローとピカソ

62歳のときに「ル・カタラン」というレストランで22歳のフランソワーズと
出会います。学生だった彼女は卒業後の進路に絵を選ぶかを悩んでいるときに隣席に、ピカソが座ったのが最初だったようです。

二ヵ月後には恋人関係となりますが・・・・・。

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                フランソワーズ=ジロー

知性と美貌の備わった彼女は、いわば、ドラとマリーの両方の魅力を満たし
ていたといえます。

「ほんのちょっぴりすねた小さな唇、まっすぐな鼻、明るい栗色の髪、弓形の眉、
左右不ぞろいの大きく見開いた緑色の瞳、ピカソはそれらに惹きつけられて
屈服させられ、夢中になっている」

と、当時のピカソの知人が語っています。


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ピカソは彼女を「花の女」と呼び、花と合体させた絵を描いています。

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                     ピカソ 「花の女」

ピカソと彼女のあいだには二人の子供が誕生します。しかし、その頃から
ピカソとは口論が絶えず、暴言もあって、フランソワーズの心は離れていきます。
それでも10年間、一緒に生活を共にしますが・・・・

このころのピカソは醜悪な老獪さをみせます。

過去の女性に対する心無い発言やマチスやコクトーなど、著名な人物に会わせて
きたことを彼女の画家としての出世させたとを恩に着せようとします。


劇中の有名なセリフ

「おまえをここまでにしてやったのは誰だと思っているんだ!」
「捨て猫のようなおまえを拾ってやったんだ。この恩知らず。」

・・・・初老の男性が若い愛人のかわいさに、過剰に世話をしたがるのが常ですが、
最後の幕切れには必ず、この言葉を聞かされるんですね。・・・・

「もう〜〜〜うんざり。」
と若い女性は思うでしょうね・・・。


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そして、ピカソとフランソワーズとのあまりにも有名なやりとり・・

「俺から去った女はいない。俺から去るということは、砂漠で暮らすようなものだ。」
とピカソ。

「それが私の運命なら、そこで生き抜いてみせます。」
とフランソワーズ。


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彼女は若い画家と新生活を始めます。

ピカソは逆上して、さまざまな手段を使って、画廊などに圧力をかけたり
若い二人を美術界から締め出そうとします。

同時にフランソワーズに、復縁を懇願したりします。


また、二人の子供を置いていったのですが、ピカソが世話をせずに
マリーの娘マイヤに任せます。それで、フランソワーズは二人を自分の元へ
連れていきますが・・・・

ピカソは復縁を条件に再婚を約束します。


フランソワーズが子供二人の親権のためにと、若い画家と離婚をした直後に、ジャクリーヌ=ロックと結婚をします。(フランソワーズに対する仕返しという説も多い)



時期が重なったのか、その真相はよく分からないのですが、フランソワーズの二人の子供を世話していたマリーの娘、マイヤはさまざまな事情を知ってピカソの元を去ったといわれていますから、何らかの不遜な事情があったのでしょうね・・・。




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                  フランソワーズジローの肖像

フランソワーズ=ジローはその後、アメリカ人の医師と結婚をして
アメリカに住みます。

やがて、彼女が「ピカソとの生活」という手記を出版することによって
支配欲が強く、サディスティックな面をもつ画家の性癖を暴くことになります。



ピカソは91歳にて第二の妻ジャクリーヌに看取られて亡くなりましたが、
彼女とは46歳も年の差があり、陶工房で出会って結婚します。

画家からは「ママ」とジャクリーヌは呼ばれます。・・・・ピカソが幼子のように
女性を慕っていたという証ともなり、女性遍歴も、美的観念とともに、マザー
コンプレックス、シスターコンプレックスのようなものが存在していたとみなす
説も生じます。


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                        ジャクリーヌ=ロック

富と名声のあるピカソだから女性に次々と縁があると思われがちですが・・・

確かに、母性をくすぐるようななんともいえない子供のような人間でもありましたが
絵画に対する情熱や真摯さは、パートナーとして女性から魅力的に思われて尊敬
されていたのが最大の理由でしょうね。



絵を描くだけの人間が、「子供っぽい」というのはピカソだけではありませんね。

世界中の画家だけでなく、私の周辺にもいますけれども・・・・美術家だけでなく、音楽家や子供相手の仕事や没世間的な仕事をしているような人々には、普通に結構なほどに見受けれられます。


実は、女性には誰かを世話をすることが「生きがい」となる方々が
多いように思えます。



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           ジャクリーヌがモデルとなったピカソの絵

世話をすること、それはその人のためにもなりますが、そのひとの生活の一部を支配することとなります。

相手を救うという美意識も満足されます。



介護士、看護士さんの心境と似ています。

ナイチンゲールの美学なのですね。


・・・・それに感謝し、いつまでもその恩に報いようとするのが人の道なのですが、
時として、あたかも、世話をされるのが当たり前だと思うような幼い子供のように
自由気ままな男性には気をつけた方がいいのではないかと思いますが・・・・




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最初の妻オルガは、精神疾患に陥り隠遁生活を送り続けて亡くなります。

マリー=テレーズとジャクリーヌ=ロックはピカソの死後、自殺をします。
・・・・自分に尽くす女性を本能的に嗅ぎ分けていたのか・・・・



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数万点以上の作品を残したピカソの情念と精力と支配欲・・・・

ついにピカソの呪縛を断ち切ったフランソワーズ=ジロー。
・・・・・・この写真は象徴的ですね。



「女っていいもんだよ。」と最後の言葉を残したと伝えられていますが、
革命的なピカソの絵にとって女性は必要不可欠であり、もしかして
それぞれの女性の方々の魂が憑依して、未だにとてつもなく高い評価が継続し、
衰えないのかもしれませんね。









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