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映画「ラスト・サムライ」を観ていてどこかで観たことのある戦闘シーンだなぁ・・・と。
思い出したのが「ブレイブハート」。両方の映画のクレジットを見比べると
製作スタッフに同じ名前が。撮影監督ジョン・トールと編集スティーブン・ローゼンブルームです。
ブレイブハートは第68回アカデミー賞5部門
(作品賞・監督賞・撮影賞・音響効果賞・メーキャップ賞)獲得、
メル・ギブソンにとって監督と主演のかけもちはハードだったらしいですが、
アカデミー賞を獲っちゃうから凄いですよね。
物語は13世紀のスコットランド。
イングランドの暴君エドワード1世(パトリック・マッグーハン)の
暴虐的な支配下で、自分の妻が、イングランド兵に殺されたことをきっかけに
圧政に不満を持つスコットランド人を率いて、ウィリアム・ウォレス(メル・ギブソン)が
反乱を起こします。
スターリングの戦いで劇的な勝利をスコットランドにもたらしたウィリアム・ウォレスはその後、
エドワード1世の策略によりフォルカークの戦いで惨敗した後、捕えられ刑死しますが、
そのウォレスの意志はロバート・ザ・ブルースに引き継がれスコットランド統一を決定づけた
バノックバーンの戦いまでを描いています。
スコットランド人の英雄、ウィリアム・ウォレスとロバート・ザ・ブルース
(スコットランド紙幣5ポンドになっている)を扱ったこの作品は地元では大人気。
反対にイングランドでは英雄、名君とさえ云われているエドワード1世は
当時のスコットランドではヒットラーなみに恐れられていたようです。
この映画の素晴らしいところは、英雄伝の描き方や悲哀はもちろんですが、
いちばんは戦闘シーンの描き方。
スターリングの戦い、フォルカークの戦い、バノックバーンの戦い。
この3つの戦いを中心に話は展開します。
メル・ギブソンは戦闘シーンを描くにあたり、敵、味方を明確にして、
まるでスポーツ観戦でもするかのように観客が飽きないような戦闘シーンを
創りたかったと云っています。その為に中世の実在の戦いを研究して参考にしたそうです。
また、この映画全体にいえる事ですが、撮影技術、編集技術、音響効果の職人的な技により、
映像がとてもドラマチックに仕上がっていることです。まさに神業です。
この映画には、メル・ギブソンが以前に出演した映画の監督ジョージ・ミラー、
ピーター・ウィアーから直接学んだ表現手法が活用されています。
撮影監督ジョン・トールと共に1秒の24コマという普通のパターンと
コマ数を自在に変化させて撮る手法、
スローモーションから一気に速度を速めるローゼンブルームの編集、
巧みな音響効果、これら技術が結集して画面にさらなる緊張感を増しています。
後にスピルバーグもこの手法を参考にしたそうです。
ウィリアム・ウォレスの名を一気に英雄に押し上げた「スターリングの戦い」には撮影時間としては
最も時間をかけて撮ったといいます。
スコットランド軍の士気を高めるための演説はシェイクスピアの「ヘンリー5世」からの引用。
顔を青く塗ったのは古代ケルト人の習慣からとったそうですが、
正しくはピクト人(picture/絵の語源となった)のようです。
無敵のイングランド軍騎馬隊が、突き進むシーンは息をのむほど圧巻です。
ちなみにスコットランド人の友人が「スコッツの本物の男はキルトの下には、何もはかないんだぞ!」
と威張ってましたが
ちょっと間違えると、軽犯罪で訴えられますよね。
「フォルカークの戦い」はチェスの名士といわれたエドワード1世が
ウィリアム・ウォレスのゲリラ的抵抗に激怒してスパイを使ったり
戦闘方法を変えたりして、スコットランド軍をコテンパンにやっつけています。
「バノックバーンの戦い」はウォレスの意志をついでスコットランド統一をはかる
ロバート・ザ・ブルースが、戦闘前にスコットランド軍に演説するのは
「蛍の光」の歌で有名なロバート・バーンズの詞から引用しています。
この戦いでスコットランド軍は大勝利しています。
エドワード1世を演じるパトッリク・マッグーハンは横暴な王の残忍さを見事に演じ切っています。
またロバート・ザ・ブルースを演じたアンガス・マクファージンが、父からの指示で、
ウィリアム・ウォレスを裏切ったことへの罪悪感に苦悩する演技は秀逸。
キャサリーン・マッコーマックの知的な美しさとソフィ・マルソーの
フランスチックな洗錬された演技が野蛮なシーンの多いこの映画に色を添えています。
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私もラストサムライの戦闘シーンに驚きましたよ^^;まんまブレイブハートの戦闘シーンじゃん!と…。ジョン・トールで納得しましたが。DVDの音声解説でメル・ギブソンが戦闘シーンのところで熱く語っているところを見ると相当研究したんでしょうね^^
2005/2/28(月) 午前 0:02 [ nag*cha*714 ]
ラスト・サムライはさらに、ダンス・ウィズ・ウルブスにも似てますね。 で、あの映画は結局、ラスト・サムライ=トム・クルーズ(アメリカ人)かい?という疑問が今もつきまとっていますぅ。
2005/2/28(月) 午前 7:32 [ nomad ]
3時間という長丁場だけど飽きずに見れましたね。歴史好きなので実話に基づいた映画は好きです。最近の英雄物はいいものないけど「キング・アーサー」「アレキサンダー」とか(-_-#)
2005/2/28(月) 午前 10:14
「アレキサンダー」は観てないけど、「キング・アーサー」は個人的に舞台がイングランドとスコットランドのボーダーなので気になったのとクライブ・オーエンとキーラ・ナイトレイが出てるから観ました。製作が「パール・ハーバー」の人で、ちょっと中だるみが多い気がしましたね。
2005/2/28(月) 午後 4:12 [ nomad ]
ブレイブハート観ましたねェ。イングランドとスコットランドの歴史ドラマやご指摘の戦闘シーンなど、見所は数々ある中で、私にとって一番印象深かったのは…、ソフィー・マルソーでした。
2005/2/28(月) 午後 7:32
ブレイブハートは僕のベストです。信念に生きることの価値を教えてくれました。ラストの「Freedom!」は号泣です。
2005/3/2(水) 午後 11:37 [ jps*en ]
そうですね。あの「フリィィイダァァァム・・・・」は泣けます。後に アード・マンのアニメ映画「チキンラン」の雄鶏ロッキー(声:メル・ギブソン)で再び「Freedom!!!」で空から落ちてきます。これは笑えました。
2005/3/2(水) 午後 11:49 [ nomad ]
Nomadさん。この人達は紙幣になるほどの人やったんですね〜改めてびっくりしました〜「全然知らん人・・」って書いてたのが恥ずかしいですよ。。TB返させてくださいね。
2006/2/22(水) 午後 11:16
SHIGEさん、紙幣になったのはいいのですが、スコットランド紙幣は英国国内でしか通用しないし、ロンドンなんかで使うと偽札じゃないかって怪しまれるんですよ(T_T)(英国紙幣は現エリザベス女王)今も少し手元にあるのですが、日本の銀行では換金できないんです。トホホ・・。香港にロイヤル・バンク・オブ・スコットランドがあったんですが、持って行って換金してくればよかったと思いました。
2006/2/24(金) 午前 11:23 [ nomad ]
ブレイブ・ハート・・・大好きな映画の一つです。丁寧な解説、勉強になりました!ロバート・ザ・ブルースのアンガス・マクファージン、素晴らしかったです。彼の存在で、映画全体が引き締まってた。私もこの映画で好きになりました!
2006/2/24(金) 午後 4:22
waitoroseさん、ブレイブハートお好きでしたか;;なんか嬉しいです!アンガス・マクファージン良かったですよね〜〜!この映画なぜだか俳優さんの名前がマク〜で始まる人が多いですね。ってことはスコッツの人が多く出演しているってことですね。スコットランドで大家さんから借りた、この映画のビデオ観たときは鳥肌もんぐらいに入れ込みました!
2006/2/25(土) 午前 1:08 [ nomad ]
なるほど〜この作品がなぜ長編にもかかわらず飽きさせずにドラマティックに観られるのかがcatpurrさんの記事でわかったような気がします。戦闘シーン、確かに下手をするとどれも同じに見えて「またか〜」となりがちなのに、とても上手く魅せてましたよね〜「ロード〜」もそうでしたが、メリハリがあるんですね。
この名作、やっと観られたのですが、本当に楽しめました。イングランドとスコットランド、日本人にはわからない苦悩の歴史ですね。
こちらからもTBさせてくださいね♪
2008/2/16(土) 午後 8:46
Choroさん、この映画の戦闘シーンの迫力は凄いですね。これだけダイナミックに見せ場を作れるんだ〜と感心しました。イングランドはスコットランド、アイルランド、ウェールズにその昔は、とても残酷だったんです。今でもスコットランドにまじめに独立の話が時々でます。この映画のエドワード一世を演じているパトリック・マッグーハンは、威厳があって残酷で凄いですね。
2008/2/21(木) 午前 1:03 [ nomad ]