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梅雨明け直後の那覇から帰って来ました。
往路の機内で、「シャイベン プラリーネン(ナッツキャラメルのバウムクーヘン・スライス)」が登場しましたが、
羽田空港第1ターミナルの「カールユーハイム」にて購入しました。
ここには、羽田限定「まるごとりんごのバウムクーヘン (ホーニッヒアッフェルバウム)」という、とても気になるものがあります。
そんなものを見つけてしまったら、やはり買わずにはいられません。
配送梱包風のパッケージを開けると、大きなりんごに見立てた赤い包装が出てきます。
甘く煮たりんごを中心に、丸く巻かれたバウムクーヘンです。
バウムクーヘンはユーハイムに限ると思っているので、(2年前にも記事にしたのですが)変わらぬ美味しさでした。
でもこれ、出発時に購入してしまい、持ち歩くのが大変でした。
復路は遅い時間帯が多いもので、つい「お店閉まっているかも」と思ってしまうのです。
今回は、帰りの便が早い時間帯だったのに…。
こうして、またしても荷物を無駄に重くしてしまいます。
おしまい。
おまけユーハイム創業者のカール・ユーハイムと妻エリーゼの一代記があまりに波乱万丈なので、概略を書いてみます。
カール・ユーハイムは1886年ドイツ生まれ。
長じて菓子職人となり、1909年、当時ドイツの租借地だった中国・青島に店を開きます。(23歳)
店は順調に繁盛し、1914年にエリーゼと結婚。(28歳)
ところが結婚直後に第一次世界大戦が勃発、日本軍の攻撃によって青島が陥落、
妊娠中の妻を青島に残し、カールは捕虜として単身日本に連行されてしまいます。
広島での捕虜生活中の1919年、「広島県物産陳列館(現原爆ドーム)」で開催された「ドイツ作品展示会」にバウムクーヘンを出品、好評を博します。(33歳)
1920年にヴェルサイユ条約が発効、カールは捕虜生活から解放され、妻子と再会。(34歳)
同時期に解放されたドイツ人の中に、神戸の「ジャーマンホームベーカリー・フロインドリーブ」創業者のハインリヒ・フロインドリーブや、ハム・ソーセージの「ローマイヤ」の基を築くアウグスト・ローマイヤーがいたというのも、興味深いところです。
1922年、横浜山下町に菓子、軽食店「E・ユーハイム」を開店(Eは妻エりーゼのE)。(36歳)
ところが翌1923年9月1日に関東大震災が発生、店が焼失してしまいます。
ユーハイム一家は神戸に移転、神戸三宮で喫茶店「JUCHHEIM'S」を開店します。
神戸ではマロングラッセを発売するなど、順調に業績を伸ばしていたのですが、
1937年、カールが病に倒れます。(51歳)
当時の欧州の不穏な情勢や盧溝橋事件など、ヴェルサイユ体制の破綻による戦争の予感によって、カールは変調をきたしたともいわれています。 第一次世界大戦の時に、非戦闘員であったにもかかわらず捕虜とされ、青島に妻を残し、長い抑留生活を強いられた記憶が蘇ってしまったのかもしれません。
その後、太平洋戦争の戦況悪化による物資不足などから、「JUCHHEIM'S」は開店休業に追い込まれてしまいます。
息子、カールフランツ・ユーハイムは1942年にドイツに徴兵され、1945年5月に戦死。
1945年8月14日、終戦前日にカール・ユーハイム死去。(享年58歳)
戦争は終わったものの、妻エリーゼ・ユーハイムと、息子故カールフランツの妻子は、戦時中の日本に協力したドイツ人として、GHQによりドイツに強制送還させられてしまいます。
この頃、休業に追い込まれた「JUCHHEIM'S」の工場を借り、パンや菓子の製造を始めたのが、亡命(白系)ロシア人のヴァレンティン・フョードロヴィチ・モロゾフ。
この工場がその後、あの「モロゾフ」になったという訳ではなく、実は、1926年に父フョードルと息子ヴァレンティンのモロゾフ親子が神戸で開業した「モロゾフ」を、1936年には父子で追われてしまい、再起を賭けたヴァレンティンが「JUCHHEIM'S」の工場を借りて「コスモポリタン製菓」を起こしたのでした。
こちらのお話も、相当にドラマチックなものがあります。
1950年、「JUCHHEIM'S」の日本人従業員が神戸に「ユーハイム」を設立、
1953年にはエリーゼ・ユーハイムが日本に戻り、今に至ります。
1971年、エリーゼ・ユーハイム、神戸にて死去。
以上、波乱万丈のユーハイムさんのお話でした。
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おいしい時間
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な・なんですか!!!この美味しそうなお菓子は!!!
私、アップルパイが大好きですし、バームクーヘンも大好きなのです!あぁ〜〜〜急にお腹がすいてしまいました(現在23:50・・汗)
2015/7/24(金) 午後 11:50
旭川のアップルカムイを思い出してしまいました。って食べた事無いけど。^^;
最後の話は全然知らなかったので勉強になりました。
2015/7/25(土) 午前 0:11
凄い!拙僧も知っている人ばかり(お菓子で名前だけ)!
やはれい歴史があるんですね。物凄い勉強になりました。
2015/7/25(土) 午前 6:51
本当に波乱万丈な人生だったのですね。
バウムクーヘンは食べるともの凄く美味しいのですが、
子供の頃から高価な商品と思い込んでいて、
自分で買う事が少ないように思います。
子どもの頃、
長方形でセロハンで包まれた、お菓子屋さんで売られて
いたものが印象に残っています。
2015/7/25(土) 午前 7:43
その後、大学生になったいちろう少年が、フランクフルトのユーハイムを訪ね。本店はこちらですか。って聞いたら、本店は銀座ですと言われた。歴史も追加です。(笑)
こぶ〜さん いつもためになる記事をありがとうございました。
朝ドラになりませんか?
2015/7/25(土) 午前 8:19
ユーハイムにそんな物語があったのですね!
結婚披露宴(式は挙げてない)の引き出物にユーハイムのバームクーヘンをお出ししたのは懐かしい思い出です(笑)
2015/7/25(土) 午前 8:38 [ kazukun ]
こぶ〜さんの物凄い知識にビックリですし、ユーハイムの歴史にもビックリです!!
非常に勉強になりました。。
私は日帰り沖縄では手荷物を少なくする為にコインロッカーを使う事がありますが、バームクーヘン無理ですね。。
2015/7/25(土) 午前 10:12
キムワイプの箱に見えてしまった〜(^-^ゞ
美味しそう〜(^-^ゞ
2015/7/25(土) 午後 0:52 [ うろつきPLUS ]
柏のLunaさん、こんばんは
この「りんごのバウムクーヘン」は少々お値段張りますが、お勧めです(^^ゞ
また、羽田空港限定というところが、つい購買意欲をそそられます(笑)
2015/7/25(土) 午後 11:09
ジョニーさん、こんばんは
北海道にも、このバウムクーヘンあった筈と思っていたのですが、「アップルカムイ」でした(^^ゞ
洋菓子や洋食の老舗どころはそれぞれ激動の歴史を持っていると、改めて知りました
2015/7/25(土) 午後 11:13
JGC修行僧さん、こんばんは
洋菓子の老舗って、名前が皆エキゾチックなのは何故だろうと思い、ちょっと調べてしまいました(^^ゞ
ひょんな事から、近現代史のおさらいをする事になるとは思いませんでした(笑)
2015/7/25(土) 午後 11:18
りかおんさん、こんばんは
バウムクーヘン=高級、の図式は、私にも深く染み付いております(^^ゞ
丸型のを買い込んで、好きな大きさに切った時、大人になったと実感しました(笑)
お菓子ひとつにも様々な歴史があるのだなぁと、今回再認識しました
2015/7/25(土) 午後 11:21
いちろうさん、こんばんは
ユーハイムさんの時系列を整理しながら、本当に朝ドラになりそうだなぁと思いました(^^ゞ
ドラマ化する際には、いちろう少年がフランクフルトのお店を訪ねて由来を聞き出すシーンが、
オープニングにふさわしいと思います
2015/7/25(土) 午後 11:25
kazukunさん、こんばんは
引き菓子がユーハイムでしたか。良いなぁ(^^ゞ
バウムクーヘンは年輪を表すので、縁起が良いお菓子だと聞いた事があります。
ユーハイムさんが日本で初めて作ってから約100年、今も愛されるってすごい事だと思いました。
2015/7/25(土) 午後 11:29
大魔王さん、こんばんは
かなり昔にユーハイムさんの伝記を読んだのですが、今回調べてみてびっくりな歴史でした(^^ゞ
世紀を越えて愛される定番を、日本に伝えてくれてありがとうと改めて感じました。
りんごのバウムクーヘンは常温保存可能なので、コインロッカーでも大丈夫だと思います(^^ゞ
2015/7/25(土) 午後 11:33
うろつきPLUSさん、こんばんは
「キムワイプ」は実は美味しいなんて噂もありますが、こちらの箱は文句なしに美味しいです(笑)
ただ、お値段のほうもちょっと高いので、勢いをつけないと買えません(^^ゞ
2015/7/25(土) 午後 11:35
丸ごとりんごのバームクーヘンとは美味しそう!!
次回、羽田〜伊丹の機内で・・・十分食べ終わりそう(笑)。
2015/7/26(日) 午前 9:44
くぅねるさん、こんばんは
私、ユーハイムの回し者ではありませんが、りんごのバウムクーヘンはお勧めです。
ただ、機内で丸ごとひとつを食べたら、結構大きいので、お腹一杯になってしまいそうです(笑)
2015/7/27(月) 午後 10:59