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<photo> by : Kalinjin .K
東北南部、地域によっては雪がちらつく季節になりました。
平地はまだ路面が乾いた状態ですが、そろそろ寒波の到来とともに
どかっ〜!っと雪が降り積もる日もやってくるでしょう。
雪の季節に入る直前に相応しい話題・・・・・・・、
本日のテーマは「楢(ナラ)」です・・・・・・。
晩秋から初冬にかけて、平地の雑木林を散策すると、
樹木の種類によって落葉のタイミングが違うことに気がつきます。
ほとんど多くの落葉樹は気温の低下とともに変色し、
風の作用を受けて自然に葉を落すのですが、初冬になっても
まだ木の枝に葉を残したままの樹木群があります。
それは・・・・・・、コナラ属の樹木たちです。
コナラの葉はふつうの落葉樹よりもずっと遅い時期まで
落葉せずに葉を残しています。
落葉樹の葉の付け根・・・・・、つまり葉柄の一部に形成される離層の
メカニズムによってエネルギーの伝達が遮断され、一般の落葉樹は程なく
葉が落ちるのですが、この仕組みがコナラの場合は特異な働きを示し、
その結果、いつまでも葉が残っているとの事です・・・・。
晩秋から初冬の里山が赤茶色に見えるのは、コナラの葉の色なのです。
この葉が寒風を受けてカサカサ鳴るので・・・・・、
「鳴る」「ナル」転じて
古くから人間の生活に密着した有用樹であり、
建材、舟、家具、薪、炭、シイタケの原木に至るまで、
人間の暮らしを支える樹木として重宝されてきました・・・・・。
さて、ここで今回の話題の核心に入ります。
皆さん、楢(なら)という漢字について不思議に思われたことはありませんか?
木へんに酋と書くのですが・・・・・。
「酋」(しゅう)という字はもともと長時間かけて醸された古酒を表わし、
同時に酒を管理する神職・官職の意味もあったことから、
転じて群集を司る「おさ」の意味が生じたと言われています。
【 中国の古代文字 】 左から 「酋」 「尊」 「楢」 書 : 夏林人 ちなみに尊敬の「尊」(そん)という字もお神酒を捧げている描写から
神事・祭祀に深く関わる文字であることは歴然としています。
ところが・・・・・、「楢」(ナラ)はどのような意味があるのか・・・・・、
これがどうも釈然としないのですネ・・・・・。
中国の醸造文化は壺(甕)が主流であり、必ずしも樽を用いません。
日本では樽を使いますが、材料となる樹木は「杉」です。
少なくとも中国や日本などの東洋文化圏においては、
ナラという樹木が酒や酋の概念に結びつく要素が希薄なのです・・・・・。
しかし、これに反して西洋文化圏において「楢」は酒に深く関わっています。
ワインやウイスキーを醸す樽は「楢(ナラ)」で造られています!
アメリカのホワイト・オーク、ヨーロッパのコモン・オークなど・・・・、
コナラ属の樹木が見事な役割を果たしているのです。
コナラに含まれるタンニン等の成分がうまく作用して、ワインやウイスキーの
芳醇な香りと深い琥珀色を生み出しているのです。
東洋で生れた文字の中に、西洋の酒文化が隠されていた・・・・・!
これは不思議の国の楢奇譚ですネ〜♪ (・ω・)!
皆様の御言葉をお待ちしています。 |
漢字の庭
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<photo> by : Kalinjin . K
先日、年末の恒例行事、「世相を表わす漢字一文字」が発表されました。
今年は夏の猛暑を反映して「暑」という字が選ばれたようです。
清水寺の奥の院舞台にて揮毫された書を見て、今年1年を振り返る
方々も多いのではないでしょうか・・・・・。
今日のお題は・・・・・・、「世相と漢字」です。
この漢字一文字の揮毫は(財)日本漢字能力検定協会が主催する行事で、
1995年から毎年、1年を締めくくる師走に公表が行われてきました。
ちなみに1995年から今年までの漢字を列挙してみます。
世相を表わす漢字一文字
年 文字 背 景
振り返ってみますと、印象としては嫌な漢字が目立つような気がします。
しかし、これらは国民から寄せられた声を反映させたものなのです・・・・。
来年は印象の良い漢字が選ばれるような1年になれば良いと思います!
たとえば「喜」「花」「友」「爽」「麗」「育」「夢」など・・・・・・。
プププププ・・・・・
【風物詩歌】〜
すみ かお きごう
墨香る 揮毫の寺の 奥の院
世相宿りて 師走深まる
夏 林 人
皆様の師走の生活をお聞かせ下さい。
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