〜 元祖 Kalinjin cafe 〜 夏林人の庭

★ ★ ★ ・・・・・・ 咲くも無心、散るも無心 ・・・・・・ ★ ★ ★

夢屑の庭

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全1ページ

[1]

庭幻想  a vision

イメージ 1
                                   <photo>by : Kalinjin . K
 
 
 
 
各地から豪雨の被害報告が届いています。
 
雨は程々に、あとは晴天を望む気持ちが湧いてきますが、
 
自然界の猛威は予測が難しく、とくに今年は難解な空模様と言えます。
 
梅雨時のM Y庭を眺めながら、ふと思ったことがあります。  
 
庭は生きている・・・・・・・。
 
今日は「庭」のお話を・・・・・・・。
 
 
               
 
 
むかしむかし、私は埼玉県に住んでいました。
川口市にあるグリーンセンターという植物園に所属し、そこで盆栽や
野草の栽培を担当していました。  
 
 
ある日、園内の一郭にオシャレな庭をつくろう・・・・との企画が
持ち上がり、同僚ら数人と組んで、庭を造ることになりました。
 
 
ところが・・・・・・・。  
 
 
いざ、庭園設計を始めてみると、どこにどのような植物を植えれば良いか、
飛石はどうするか、垣根はどうするか・・・・・・・・、等々の意見がまとまらず、
たいへん苦労した記憶があります。  
 
 
そして、じっさいに自分たちがデザインした設計図を元に、
どちらかと言えば、やや前衛的な和風庭園を造りはじめました。
 
 
そのとき、先輩職員の方から非常に重要なご指摘をいただきました。
 
 
 
     作庭した時の姿が良くても、庭は時間とともに変化する。
      銘木も枝葉が乱れ、地には雑草が生え、石には苔が生える。
      その先を読みきって造れば、良い庭になるネ〜。
 
 
じつは・・・・・・・、
まだ若き未熟者の夏林人は、そのとき庭のデザインをイラストのようにしか
考えていなかったのです!  
 
 
その後、私たち作庭プロジェクトは造園の関係資料をかき集め、
猛勉強をやり直したのです。。。
 
 
庭の文献を読んで、私がもっともココロ打たれたのは、
京都の西芳寺(苔寺)にまつわる苔の秘話でした。
 
 
西芳寺は鎌倉時代末期から室町時代初期にかけて活躍した有名な
禅僧・夢窓疎石(むそうそせき)が作庭したのですが、
庭を造った当初は何と!苔が生えていなかったそうです。  
 
 
いつのまにか自然に苔むして今の姿になったと伝えられていますが、
夢窓疎石はあらかじめその土地の地下水位の高さを読みきって、
庭を造ったときから未来像をイメージしていたように思われて・・・・・、
若き夏林人は背筋に走るゾクゾク感を味わったのでした。。。  
 
 
考えてみれば、この原理は他の分野についても当てはまります。
 
 
教育者が子供を指導するとき・・・・・。
医師が患者の病を治すとき・・・・・・。
漁師が海に出て潮の流れを読むとき・・・・・。
 
 
いま、現時点のことに執着せず、刻々と変化する未来像を
イメージしながら仕事を進めていくはずです。
 
 
私たちは地球という名の回転する岩石に暮らしています。
 
 
この岩石はあきらかに生きています。
意思を持ち、変幻自在に姿を変える能力を有しています。
 
 
そりゃ〜、気候変動もあるでしょう。。。        
 
 
でも、それを「球状の庭」と考えれば、
じつはさきほどの作庭秘話に通じるものがありますネ。
 
 
 
 
フフフフフフ・・・・・・・・。
 
 
さて・・・・・・・、
 
 
お時間のようです・・・・・・・、( 行司軍配が上がりました!)
 
 
妄想和歌、本日もはりきってGO〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 
 
 
 
 
 
 
   こくこく     むじょう     か       にわ     くに
  刻々と無常に変わる庭の国
 
       ふけ     むそう       げんじゅ
      耽る夢想に幻樹ざわめく
 
 
                              夏 林 人 
 
 
 
皆様のご意見・ご感想をお待ちしております。
 
 

南柯の夢

イメージ 1
                                     <photo> by : Kalinjin . K
 
 
 
政界も角界も大騒ぎの昨今・・・、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 
今回は、いまの世相にぴったりのお話をご紹介します。
 
お題は中国の傑作『南柯の夢』です。  
 
 
 
             
 
 
むかしむかし、中国に淳于生という人物がいました。
(ここでは簡略化し、「淳」と呼びます)
 
淳・・・、彼は酒が大好きで、社交的、どちらかと言えば派手を好む性格でした。 
財産にも恵まれ、一時期は武芸を評価されて軍の要職に就いた人物でした。
 
 
ある日、いつものように人々を集めて酒宴に浸っているうちに、
つい飲みすぎて、酒に呑まれ、酔いつぶれてしまいました。     
 
 
友人の「周弁」と「子華」が、やれやれ・・・・・と、淳を抱き起こしました。
 
 
二人の友人が酔いつぶれた淳を自宅へ送り届け、安静に寝かせ、
馬に餌を与えたり、自分たちの足を洗ったりしていました。     
 
 
そのとき淳は朦朧とした意識の中で、不意に、
紫色の衣を着た見覚えの無い使者の姿を認めました。  
 
 
使者は言いました。
「槐安国の王があなたを必要としています」
「王様が? なぜ・・・・・?」
「さあ、ご案内いたします」
 
 
淳は事情がよくわからないまま馬車に乗せられ、
使者とともに謎めいた国へ向かいました。
 
 
走り出すと風景や道の遠近感が狂い、いつのまにか樹木の根元の洞の中へ、
馬車ごと吸い込まれてしまいました。
 
 
そこに城がありました。   
 
 
彫刻が施された美しい建築、礼儀作法に則った人々の姿、
豪華な食事、高貴な宮廷音楽・・・・・・・。
あきらかに迎賓の祝賀が整えられていました。
 
 
そして、いよいよ・・・・・・、王が言葉を発しました。     
 
 
「わたしの次女(金枝公主)と結婚し、この城に婿入りしてください」
「え?」
 
 
淳は王の前でそれを否定することができず、また、
断る理由も無かったので、そのまま結婚してしまいました。   
 
 
王族となり、身の回りの世話をする従者たちと対面したとき、
淳は驚きました。
 
 
そこにいたのは、ふたりの友人「周弁」と「子華」でした。  
 
 
ある日、王が言いました。
「淳君・・・、じつはわが国の南柯郡で政治が治まらず、困っています。
そこで、君の力を借りたいのです」
「え? 僕に何ができると・・・・おっしゃるのですか?」
「次女と一緒に南柯へ入り、政治を治めてほしいのですヨ〜」
 
 
王の命令を受けて、淳は妻と従者を従え、南柯へ向かいました。 
 
 
淳は努力して政治手腕を発揮し、乱れた郡を治めました。  
 
 
郡の人々も新しい指導者を歓迎して、その功徳を記念碑に建てるなど、
良好な関係を築くことができました。
 
 
ところが・・・・・・。    
 
 
ある日、他国の軍が南柯を攻め入ったのです!   
 
 
淳は最善を尽くして郡を守り、何とか敵を追い出したのですが、
南柯の人々も心身ともにダメージを受けました。
 
 
そして・・・・・、そのショックも影響したのか、
最愛の妻(王の次女・金枝公主)も病死してしまいました。   
 
 
淳は悲しみを癒すことができず、妻の遺骨を抱いて、
王の住む都に帰りました。
 
 
事態を知った王も深く悲しみ、もうこれ以上、淳に政治改革を
期待しなくなりました。・・・・・ 淳君、もう、いいよ。
 
 
さらに、淳の政治が悪かったのではないかと・・・・・、批判の声も
各方面から出はじめていました。
 
 
限界を感じた王はついに淳へ離別を言い渡します。
「そろそろ故郷へ帰っても良いのでは・・・・・・」     
 
 
・・・・・・・と、いつのまにか傍に馬車が用意されていました。
そして、紫の衣を着た使者が「ご案内いたします」・・・・・・と。
 
 
馬車が走り出すと、風景の遠近感が狂いだし、
暗い穴の中から、明るい外へ出る感じがしました。
 
 
淳は目を覚ましました。
酒臭い自分の姿を客観視しました。
 
 
二人の友人は馬に餌をやったり、自分たちの足を洗ったりしていました。
 
 
そのとき淳はハッと気がつきました。
庭に飛び出ると、樹の根元の洞を調べ、
そこに大きな蟻の巣を発見したのです。   
 
 
よく調べてみると、蟻の巣の構造は、
王の住む都から南柯郡へ至る地理的構造とぴったり一致していました。  
 
 
栄枯盛衰の空しさを悟った淳于生は、この日を境に酒を断ち、
禅僧のような暮らしをするようになりました。   
 
 
これに因んで、ある人が次のような名言を残しました。
 
 
 
      貴は禄位を極め、権は国都を傾くるも
     達人これを視れば 蟻集と何ぞ殊ならん
 
 
 
 現代語
 
      たとえ多くの金を集め、高い位に就いたとしても、
      人生の達人がこれを見れば、蟻の群れと何も変わらないのだよ
 
 
 
                       『 南柯太守伝 』  李公佐
                          抜粋・編集  夏林人
 
 
 
皆様のご意見・ご感想をお待ちしております。 
 
( 本日、妄想和歌、お休みさせていただきま〜す。 次回をお楽しみに〜 )
 

全1ページ

[1]


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!
話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事