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「ねこなびさん」
太陽きらきら あったかい
風がそよそよ きもちいい
小鳥はちゅんちゅん ごあいさつ
「おばあちゃんのおうちにいってきまあす。」
ハルちゃんはにこにこしながら外に出ました。
今日はお出かけにぴったりの一日です。
おばあちゃんのおうちはハルちゃんのおうちのすぐ近くです。
しんごうをわたって、まっすぐ右にいき、
青いやねのおうちが見えたら左にまがり、
すぐそばのおだんごやさんの二かいがおばあちゃんのおうちです。
ハルちゃんは何度もおばあちゃんのおうちに行ったことがあります。
とってもいいお天気。
ハルちゃんはうたをうたいながらおばあちゃんのおうちにむかいました。
太陽きらきらあったかい
風がそよそよ きもちいい
小鳥はちゅんちゅん ごあいさつ・・・
しんごうをわたり、
右にまっすぐ行くとちゅう、
ハルちゃんはよこの小みちにきれいなお花をみつけました。
小みちにはいってお花をみていると、
よこからちょうちょうがでてきました。
ハルちゃんはよろこんでちょうちょうをおいかけました。
ちょうちょう ちょうちょう
なのはにとまれ・・・
おばあちゃんのおうちに行くのをわすれるくらい、
ハルちゃんはちょうちょうをおいかけて
どんどん小みちのおくにすすみました。
しばらくするとちょうちょうはとおいお空のむこうに行ってしまいました。
ふとハルちゃんは、
まわりにしらないおうちばかりあるのにきづきました。
ハルちゃんはみちにまよってしまったのです。
ハルちゃんはなみだをぽろぽろながして
ママ、ママと小さな声でさけびました。
するとどこからか
黒くてまぁるい
まるであんこ玉のような
くろねこがあらわれてこう言いました。
「ねむいのだからしずかにしてよな。」
ハルちゃんはおどろきましたが、
「ねこさん、みちにまよってしまったの。
おばあちゃんのおうちはどこかしら?」
とたずねてみました。
するとくろねこは、
「しらないよ。
それより角のおみせでジュースをかっておくれよ。」
と言いました。ハルちゃんものどがかわいていたので
おかあさんからもらったおかねでジュースをかって、
はんぶんこしてあげました。
くろねこはまんぞくそうにノビをして、
「ありがとうよ。そういえばここを左にまがるとおかしやさんがあるな。
ああ、あまいものがたべたいな。」
ハルちゃんもおなかがすいていたので、
おかしをかってくろねことはんぶんこにしてあげました。
「ありがとうよ。ああ、おなかいっぱいでまたねむくなってきた。
おいらをそこのはらっぱにつれっていってくれよ。」
ハルちゃんはこのあんこ玉のようなくろねこといっしょにいるうちに
なみだもすっかりかわいてしまい、
なんだかたのしくなってきていました。
くろねこをだいてハルちゃんはくさむらにいきました。
さわ さわ さわ とはるの風がくさばなをゆらしていました。
くろねこはハルちゃんに
「もうベソかくなよ。」
といってハルちゃんのうでからおり、
はらっぱの中にきえてしまいました。
「ねこさん、どこへいくの。」
くろねこのへんじはありません。
さみしいきもちでいたハルちゃんは
はらっぱのそばに
みおぼえのあるおうちをみつけました。
おばあちゃんのおうちです。
くろねことジュースをかったり、
おかしをかったりしているうちに、
ハルちゃんはおばあちゃんのおうちの近くのはらっぱについていたのでした。
くろねこがおしえてくれていたのでしょうか。
「ねこさん、ありがとう」
ハルちゃんがはらっぱにむかってさけぶと、
とおくから「にゃあ」というなきごえがきこえました。
ハルちゃんはにっこりえがおでおばあちゃんのおうちに行きました。
くろねこは「ねこなび」さんとよばれています。
ねこなびさん。ねこなびさん。
あしたもだれかをみちあんない。
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