チャコティの副長日誌

いよいよヤフーブログお別れです….

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原題: MEIN BESTER FEIND/MY BEST ENEMY
製作年度: 2010年 製作国: オーストリア   上映時間: 106分


毎月14日はTOHO系シネコンが1000円の日.
仕事を終えてゴソゴソと日比谷シャンテへ.
本年119本目はオーストラリア製のサスペンスもの.

第二次大戦下のウィーンを舞台にミケランジェロが描いた一枚の絵を巡って、
ナチスを相手に命を懸けた虚々実々の駆け引きを繰り広げる
ユダヤ人画商一家の運命をスリリングに描いたサスペンス・ミステリー.

主演は「esエス」のモーリッツ・ブライブトロイ、共演にゲオルク・フリードリヒ、
ウーズラ・シュトラウス.監督はオーストリアの俊英ヴォルフガング・ムルンベルガー.

1938年オーストリアのウィーン.画廊を営むユダヤ人一族のカウフマン家は、
ムッソリーニも欲しがるという国宝級の逸品、ミケランジェロの素描を隠し持っていた.

ある日、 息子のヴィクトル(モーリッツ・ブライブトロイ)は兄弟同然に育った使用人の息子
ルディ(ゲオルク・フリードリヒ)と久々の再会を果した際、その絵の隠し場所を教えてしまう.
しかし、ナチスに傾倒していたルディは、昇進を狙ってそのことを密告してしまう.
追い詰められた一家は、スイスへの亡命を条件に絵の引き渡しに合意するのだったが….


またもユダヤ人迫害のナチスもの…と思いきや、様相はかなり違う.
もちろん主人公達ユダヤ人はとんでもない迫害をうけるし、
主人公の父親は獄中死してしまう.でもこの作品では人が悲惨に死ぬシーンは
ほとんどない.唯一、飛行機が墜落して乗員のナチが死ぬのだけ.

描かれるのは、幼なじみのユダヤ人とドイツ人の二人の葛藤.
かたやユダヤ人は裕福な画商の一家、かたやドイツ人はその使用人.
これがが、ナチスドイツの元に立場が逆転してしまう.

ミケランジェロの絵をめぐって、この二人の対立や騙し合い、
知恵と機転を使う様が面白い.乗機した飛行機の墜落で、
衣服を交換して、またナチとユダヤ人の立場を逆転したり….

深刻な部分より、クルクル変わる展開を楽しんでしまう.
ユダヤ人がナチSS親衛隊の制服を着ると…
「権力の楽しさが判ったような気がする…」とセリフには
思わず苦笑せざるをえない.

今の、パレスチナ/イスラエルの闘争をみれば、立場の逆転が起きれば
直ぐに人間の本質は変わってしまうのは自明の理.民主党もかな?(笑).
今日の被害者は、明日の加害者かもしれないのだ.

絵の在りかを唯一知る父親の獄中死により、行方の判らなくなった絵を
めぐってドラマは続く.あえなくムッソリーニは失権し、そしてナチスも倒れ、
終戦を迎える.これで一件落着と思うが、またも主人公を襲う“逆転”.

そしてその最期に、やっと絵にめぐりあうエンディング.
爽快な逆転劇に拍手喝采…なのだけど.
観客の大半は映画の半ばで絵の在りかに気づくと思うのだけどねぇ….

最期に宿敵同士の視線のやり取りが“粋”.全てをわかり合い、
全てのいきさつを洗い流し、許し合うような視線のやり取り.
これが素晴らしい….

そう言う意味では原文の題名(私の真のライバル)が素晴らしい.
邦題の陳腐さはあまりにも悲しい….

題はともかく、小粋なドラマに酔った.
小屋を出たときの気分の良さは格別だった.





閉じる コメント(14)

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おはよう御座います。
映画はいいですね。傑作

2011/10/15(土) 午前 6:53 あるく

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傑作・・2・o(*^▽^*)o

2011/10/15(土) 午前 6:54 1kurage

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そういうお話の映画だったんですね。これは観たいです!
ナチス時代のなかで繰り広げられる「小粋なドラマ」?「逆転劇」?
気になる〜!

2011/10/15(土) 午前 6:56 -

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題名と内容が全然違いますね〜
確かに「権力」を持ったら 考えが変わるでしょう
「金」も同じ
昔のドイツ人はそれを持つユダヤ人を蹴落としたかったのかも?

2011/10/15(土) 午前 9:44 きみちゃん

これ面白かったですね〜
まさに「小粋」って言葉がピッタリな作品でした。
立場が逆転したらどうなるってところが見せ場だったんでしょうね〜
タイトルはまったくで何が暗号なのか…
決してミステリーではなかったし監督も「みんなわかってるでしょ〜」って感じですよね。TBお願いいたします。

2011/10/15(土) 午後 7:33 ひかり

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題材的に重いのかと思いきやユーモアたっぷりで
ほんと楽しめる作品でした。
そうそう。いくら私でも絵のありかはわかったのですが
それがどうのこのではなかったですね。
TBさせてください。

2011/10/15(土) 午後 9:24 car*ou*he*ak

あるくさん.
おはようございます.ポチありがとうございます.

2011/10/16(日) 午前 7:00 チャコティ副長

クラゲさん.
ポチありがとうございますっ!

2011/10/16(日) 午前 7:03 チャコティ副長

やまねんさん.
これはお勧めデス.状況を視て、機転の良さを発揮する.そこに賭けも存在して…もうドキドキして観られちゃいますよ〜♪

2011/10/16(日) 午前 7:30 チャコティ副長

きみちゃん.
邦題はトホホですねぇ.この題で観客を釣ろうと思ったのでしょうけど…台(題)無しデス(笑).
金と権力、欲に溺れる生活のもろいことが良く判ります.足元を見た生活が大事ですよね.

2011/10/16(日) 午前 7:33 チャコティ副長

ひかりさん.
「暗号」っていうのは父親の残した言葉、遺言を指すのでしょうね.陳腐な思い込みの名付けですね.配給会社のセンスを疑います.こういう所でヒットしそこなっているかとも思うのです.こういう小粋な作品が好きだなぁ。トラバありがとうございます.

2011/10/16(日) 午前 7:36 チャコティ副長

Cartoucheさん.
そう、焦点はミケランジェロの画ではなく、人間の立場の逆転や、それを生み出す周囲のモノの見方や基準の矛盾の面白さなのですよね.そして対立する二人の想い…原題はそれを上手く表わしていますよね.すきな作品デス.トラバありがとうございます.

2011/10/16(日) 午前 7:41 チャコティ副長

観た後の気分のよさ。これっていいですよね。
映画って余韻のいい映画に出逢うとうれしいですね。
でも残念ながら上映はないわ〜

2011/10/16(日) 午前 9:19 きゅ

きゅさん.
これ東京近辺でも演っているの少ないのですよね.東宝系なら….
DVD鑑賞でもお勧めです.

2011/10/16(日) 午前 11:59 チャコティ副長

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