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原題:UNE ANNEE POLAIRE/A POLAR YEAR
制作年:2017年 制作国:フランス 上映時間:94分 この夏休みは、のんびり休養したり孫の顔を観に行ったり、映画からは遠ざかっていた.
父の介護に行く途中で柏のキネマ旬報シネマに寄ってみた. フランス製の小品を本年累積135本目に観賞. グリーンランドに魅せられたフランス人監督サミュエル・コラルデが、人口わずか 80人の小さな村を舞台に、デンマークから赴任してきた新米教師と村人たちの 交流を、すべて本人たちを起用して撮り上げたハートフル・ドラマ. グリーンランド東部にある人口80人の村、チニツキラーク. ある日、小学校にデンマークの新人教師アンダースが赴任してくる. しかし言葉や習慣の違いでまともに授業を進められず、村人たちともまったく 打ち解けられないまま孤独感を募らせていく. そんな中、連絡もなしに一週間も欠席している児童アーサーを心配し、 家を訪ねたアンダース.アーサーの祖母に話を聞くと、祖父と一緒に犬ぞりで 狩りに出たとのこと. 学校の大切さを力説してもまったく理解してもらえず、すっかり途方に暮れる アンダースだったが…. 以上は<allcinema>から転載. ――――――――――――――――――――― フランス製作品なれど、舞台はデンマークとグリーンランドだ. グリーンランドは、1721年から1953年までデンマークの植民地. 1953年の憲法改正により植民地支配は終了、デンマークの一地方と 同格の地位となり、学校教育や医療など様々な面で近代化が推し進められた. そして1979年には、念願だった内政自治権を獲得.2003年、2009年と 徐々に自治権限の範囲を広げ、デンマークからの独立をめざし自立性を高めている. 主人公のアンダースはデンマークの農家の一人息子. 父の農業を手伝っていたが、辺境の地での教育に従事したく、父の元を出る. 数年後に戻って、また農業を手伝うことを約束しながら…. 教育庁での面接で合格し、3つの赴任候補のうち辺境の地グリーンランドを選ぶ. 現地語を学ぼうとしてはいけない、貴方はデンマーク語を教えるのが役目だからと 先輩教育官から諭される.この事が本作の重要なテーマ…になる. 赴任はボートに乗って氷河の中を突き進んでいく. 広大な自然の風景に圧倒される.そして到着する小さな小さな村チニツキラーク. デンマーク語無しでも暮らしていけるこの村の人たちに歓迎されるわけもなく、 子供達にも馴染めないまま苦労の日日をおくるアンダース. 無断欠席のアサーの家を訪ねるが、祖父と一緒に犬ぞりで狩りに出ているという. 「犬ぞりは楽しいでしょうが、彼にとっては学校も大切です.勉強が遅れると、 町の中学へ行ったときに苦労しますよ.」アサーを毎日学校に来させるよう 祖母のトマシーネに伝えるが、「アサーの夢は猟師になること、人生に必要な ことはすべて爺さんが教えるわ」と、アンダースの意見を受け入れない. デンマークでの教官の発言は間違いで、ヌイットのような少数民族に 西洋の文化や言葉を教えたいと思うなら、まず彼らの文化や歴史、言葉を 尊敬するべきだということを直感的に感じるアンダース. デンマーク語を教える以外に、アサーのために何ができるのかアンダースは 考えはじめる….答え探しにアンダースはアサーと祖父と一緒に犬ぞりの旅に 出てみる. 広大で美しいグリーンランドの風景を犬そりで旅をする中、彼が携えてきた「知識」 はあまり役立たなかったが、アサーの祖父から「知恵」を分けてもらう.狩りや漁、 雪嵐の中での避難の仕方….こんな極寒の地での生き方を学びながらも、 自らの生き場所、方向を見つけていく…. その美しくも厳しい風景の中で、生きることの確かさや多様性を学んでいく その姿に静かな共感を覚える. グリーランドの美しい風景とそこでの生の営みに感心されられた一作. . ―――――――――――――――――――――― 本記事は以下のブログにも掲載しています. そちらでもコメント受付しております. お気軽にお越し下さい. https://ameblo.jp/chakotay17275/ https://chakotay17275.blog.fc2.com/ ―――――――――――――――――――――― |

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2019/8/19(月) 午後 8:39
> きみちゃんさん
こちらにもナイスありがとうございます.
2019/8/19(月) 午後 9:57