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「アメリカの良心」と呼ばれたジャーナリズム界の重鎮、ウォルター・クロンカイトが脳血管障害のため、92歳で亡くなった。
YOMIURIONLINE:http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090718-OYT1T00339.htm
NYT:http://www.nytimes.com/2009/07/18/us/18cronkite.html?pagewanted=1&hp

ウォルターは、アメリカ3大ネットワークのひとつCBSの看板番組で、最も権威あるニュース番組のひとつである「CBS Evening News」のアンカー(キャスター)を20年間務め、「大統領より信頼できるニュースアンカー」と呼ばれた。

彼は、UP通信社で第二次世界大戦の従軍記者として活躍、その後モスクワ支局長を務めた後、CBSに入社した。

CBSで頭角を現すきっかけとなったのは、1952年の民主党大会だった。この中継を担当することになったウォルターは、自分自身でも重要なチャンスがめぐってきたことを感じていた。彼の、準備を万端に整え、各代議員団の力を正確に把握し、いつでもニュースを一つにまとめる用意を整えた仕事ぶりは、専門家気質の希薄な世界で、信じられないほどのプロだとの評価を得た。この報道で、かれはジャーナリストとしての地位を確立した。

1962年にアンカーとなった彼は、何よりも客観性を重視するジャーナリストとして中立性の名声を築いた。「私はアンカーマンであって、コメンテーターやアナリストではない」と語り、アンカーの中立性の原則を確立した。

ウォルターは必ず「And that's the way it is」という言葉で番組を終えた。日本でも筑紫哲也氏がこの言い回しをNEWS23のエンディングで使い、「今日はこんなところです」という言葉で番組を締めた。

しかし、彼の中立性を重視したアンカーとしての歴史に唯一の例外がある。ベトナム戦争報道において、彼はサイゴンを自ら取材し、その使命感によってベトナム戦争を批判した。

1968年2月、彼は30分のニュース特別番組を放映し、この戦争はうまくいかない。あと数千人の米軍を送っても、情勢をひっくり返すのは無理だ。われわれは、手を引くことを考えるべきだ、と彼らしくない、きつい口調で伝えた。「民主主義を擁護すべき立場にある名誉あるアメリカ軍には、これ以上の攻勢ではなく、むしろ交渉を求めるものであります」とも語った。

ウォルターの報道は、アメリカにおけるベトナム戦争の均衡を変えた。この番組を見たジョンソン大統領は、報道官に言った。「これは転換点だ。もし私がウォルター・クロンカイトの支持を失ったとしたら、この国の平均的市民の支持を失ったことになる」。この報道により、ジョンソンは大統領選挙への再出馬を断念するという決意を固いものにしたと言われている。

その真摯な報道姿勢からアメリカ国民の70%以上に支持された、テレビ史上最高のアンカーであったジャーナリストがこの世を去った。彼ほど信頼されるアンカーは、今後現れることはないだろう。911以降、FOXに代表されるような体制翼賛的テレビ・ジャーナリズムを彼はどのように眺めていたのだろう。アンカーの中立性を確立したキャスターがこの世を去った今、アメリカのテレビ界は、彼が何故国民の絶対的信頼を勝ち得たのか考えてみるチャンスかもしれない。

ウォルター・クロンカイト氏のご冥福を心から祈る。

<参考文献>
メディアの権力(デイヴィッド・ハルバースタム 1999年・朝日新聞社)
写真はThe New York Times電子版より

テレビ朝日の「報道ステーション」は、時間帯が自分のテレビ視聴可能時間帯と一致しているのでよく観ている。良くも悪くも古舘伊知郎氏がこの番組の「特徴」だろう。他のどの局の、いわゆるキャスターと呼ばれる人たちよりも、彼は自分の考えを前面に出す。テレビの影響力を考えれば、世論誘導的コメントが多いと言ってもいいだろう。

ウェブ上で彼を批判する人たちのコメントを拾ってみると、「深刻ぶっている」、「常にネガティブ」、「矛盾したことを言う」、「何でもかんでも政治や社会、世間の風潮のせいにしている」などなど散々である。

以前、週刊誌での批判記事で古舘氏のことを、「腹話術の人形みたいに、誰かにしゃべらされている感じ」とコメントしている人がいた。SBI大学院大学客員教授・池田信夫氏によれば、「古舘氏はかなり自由にやっているように見えるが、彼のコメントは事前にすべて決まっており、編集長が目を通している。それを感じさせないところが彼の芸」と語っている(http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/752be25ddb6c6ea45413d3cf1e81a546)。

日本のニュース番組では、(メイン)キャスターはほぼ司会者だといえる。キャスターが司会進行を行い、アナウンサーがニュースを読み、コメンテーターが意見を述べる。それが一般的なニュース番組の形態だ。「報道ステーション」においては、古舘氏が私見を述べ、コメンテーターがそれに合わせたコメントをする流れが多いように映る。

ジャーナリズムの原則として「客観報道」というものがある。「客観報道」とは、ニュースの報道にジャーナリストの主観、意見を入れないことを言う。オピニオンを展開する言論活動と事実の報道とをはっきり分け、事実報道はできるだけ客観的に観察、分析したうえで描写、伝達することで真実に迫ることができるという考え方である(原寿雄・「ジャーナリズムの思想」・1997年・岩波新書)。つまり、テレビで言えば、ニュースを伝える人と意見を述べる人は別にしなさい、ということだ。

アメリカのニュース番組でも、日本と同じような形態だが、局の看板である夕方のニュースでは、キャスター(アンカーと呼ばれ、十分経験を積んだジャーナリストが就くポジション)が一人でニュースの紹介と解説を行い、リポーターが現地からより掘り下げた内容を伝えるという形式をとっている。

キャスターが私見を述べるべきかどうかについては、「大統領よりも信頼できるニュースアンカー」と呼ばれたウォルター・クロンカイトが「絶対中立」という立場をとり続けたため、テレビ・ジャーナリズムではそれが原則となった。日本ではその点が曖昧なため、コメンテーターがいるにも関わらずキャスターが自説を述べ、その代表格が古舘氏ということになる。

ジャーナリズムの原則に基づけば、私はキャスターが過度に私見を述べることには反対だ。そして、個人的にはしゃべり過ぎる古舘氏には、うんざりすることも少なからずある。

それでも、日本のメディアは記者クラブ制度(稿を改めて議論します)の下、政府・官僚・大企業などから流された情報を垂れ流す「発表ジャーナリズム」に浸かりきっていること。国民の多くが、政治に対して真剣に自分の意見をぶつけようとしないことを考えると、古舘氏のように、政府などの主張に激しく異を唱えるキャスターがいてもいいのではとも思う。

ただ、その存在が許容される条件として、もし上述の池田氏の指摘が正しいのであれば、古舘氏は編集長の振り付けどおり踊るのではなく、さらに勉強し、経験を積み、編集長を兼務できるくらいのレベルまで成長する必要がある。

一方、国民は一層メディア・リテラシーを高めなくてはならない。政治家や官僚が主張していることも疑わしいし、メディアの主張も鵜呑みにはできない。そのような批判的精神を持つことで、メディアによる世論誘導に安易に乗ってしまうことが防げるし、同時にメディアも薄っぺらな内容では国民に見透かされてしまうことになり、その成長の糧となるはずだ。それが、国民の主権意識を高め、ジャーナリズムの質を高め、キャスターのレベルを高めることになれば、この国の民主主義も、もう一段高いステージに到達できるのかもしれない。

日本郵政の西川社長辞任をめぐる、鳩山氏対西川氏の対立がようやく一応の決着をみた。

テレビ等のメディアでも指摘されていたとおり、この問題は、本来はかんぽの宿売却における、日本郵政とオリックスグループとの不明朗な取引に関して、西川社長の経営責任をどう考えるか、ということが原点であった。

ところが、西川氏の進退を巡って、郵政民営化推進勢力と反対・慎重派とが対立し政治問題に発展し、さらには、それに政局がらみの思惑も重なり、大臣更迭に至るような大問題となってしまった。

西川氏の経営責任についても、一連の鳩山氏の言動についても、賛否両論があろう。それをここで詳細に論じるつもりはない。私が一番気になったのは、鳩山氏のバックに読売グループ会長の渡邉恒雄氏がいたという報道である(毎日jp:http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20090613ddn002010023000c.html)。

渡邉氏は中曽根元首相の「盟友」として知られ、近いところでは、2007年に当時の福田首相と民主党の小沢氏とが合意に至ったといわれる「大連立構想」でも、裏の仕掛け人として暗躍したとされる。現代のいわゆる政界フィクサーといえよう。

渡邉氏は記者時代、当時の自民党の大物政治家、大野伴睦氏の番記者となったことをきっかけとし権力中枢に食い込み、一新聞記者という立場を超え、様々な政治問題に関与してきたとされる。

記者であってもメディアの幹部であっても、いわゆる言論人として存在する以上、自ら政治問題の当事者となったり、ましてや政界のフィクサーとなることなど決して許されない。なぜなら、「不偏不党」「客観報道」は、ジャーナリズムの二大原則といわれるほど重要な要素であるからである。

渡邉氏に限らず、日本における政治家と政治記者との癒着は、日本のジャーナリズムにおける歴史的問題である。

昭和の時代には、例えば、ある記者が新しく派閥領袖の番記者となり挨拶に出向くと、派閥関係者と思しき人物が出てきて、「うちの親父は…」などとその領袖について説明したり、記者に心得を説いたりしたという。記者がてっきりその派閥に所属する政治家だと思っていたところ、後からそれが他紙の先輩番記者だと分かったなどという逸話もある。

また、1974年文藝春秋に、立花隆氏による当時の田中首相の蓄財などを追及した記事「田中角栄研究」が掲載され、いわゆる田中金脈問題に発展した際、それを読んだ田中番記者が、「こんなことは誰でも知っていることだ」という趣旨の発言をし、政治家と番記者との癒着の根深さを露呈したこともあった。

政治記者は他メディアの番記者と競い、より深い情報、あわよくばスクープを得ることを本社から期待されている。そのためには政治家に深く食い込み、何でも話してもらえる信頼関係を構築することも重要だろう。ただその結果、必然的に担当する政治家に関する悪い情報は書けない、というようなメディアとして果たすべき役割を放棄しなければならない状況に陥ることも容易に想像できる。

そうした状況で一番の犠牲者となるのは、メディアからの広範な情報を期待している国民だ。近年では日本人のメディア・リテラシーも向上し、上述のような問題を考慮に入れた上で報道を見ている皆さんも増えてきているだろう。しかし、まだまだ多くの国民は、メディア、特にNHK、新聞には大きな信頼を置いていることも事実である(財団法人新聞通信調査会「メディアに関する全国世論調査」参照:http://www.chosakai.gr.jp/notification/pdf/report.pdf)。

元共同通信社編集主幹の原寿雄氏(「ジャーナリズムの思想」・1997年・岩波新書)は、メディアによる報道には、以下の四つの点で必然的に主観的要素が含まれると語る。第一に何を伝え何を伝えないのかというニュースの選択。第二にある事柄に対して批判的に取り上げるのか、または肯定的に取り上げるのかという視点の選択。

第三に淡々と事実を伝えるのか、それとも読者・視聴者の感情に訴えかけるような伝え方をするのかという、表現の仕方の選択。そして第四に新聞であればどの程度のスペースを割いて、テレビであればどのくらいの時間を割いてニュースを扱うのかというメリハリの選択。

原氏の説明を考慮に入れ、読者・視聴者として私たちは、「この新聞が、あるいはテレビ局が伝えているニュースが真実を全て語っているわけではない」という批判的精神を持ってニュースに接することが重要だ。特に政治に関するニュースについては、民主主義の根幹をなす選挙に大きく影響を与える可能性が高いので、いっそうそうした批判的精神の重要性は高まる。それが、この国をより良くするために私たちがとり得る最低限の態度だろう。

一方でメディアは、記者であろうが幹部であろうが、自らが政局に関わったり特定の勢力に与したりすることを厳に慎み、事実を事実として、幅広い情報を国民に提供しなければならない。

国民が政治に関する広範な情報を受け取り、それを元により良き民主主義を構築していくことこそ、どの民主主義国においても最重要事項であるし、そのためにメディアは情報提供の義務を負っているといってもよい。

今回の西川氏対鳩山氏の問題に話を戻せば、渡邉氏が何を意図して鳩山氏の裏で動いていたのかは定かではない。彼は彼なりの信念で国民のためになることを考えているのかもしれない。ただ、言論人として存在する以上、これまで述べてきたようにその役割を逸脱した行動は許されない。もしも彼に、「俺がこの国を、国民を正しい方向に導いてやるんだ」などという考えがあるのであれば、一言言わせてもらいたい。「余計なお世話です」。そして一言忠告もさせていただきたい。「ジャーナリズムの世界から消えて政治家になってください」。

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