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さあ、今度こそプリペイド制のオートリクシャーの場所を
探すのであるが、全然わからない。
銃を持ったいかつい警察のにいちゃんが立っている。
なんか怖いけど、警察に聞いたら間違いないやろうと
近づいて聞きにいったら、ピクリとも笑わないし話さない。
一応、ポリボックスに連れていってくれた。
そこで、プリペイド制のオートリクシャーの場所を
聞いたら、目と鼻の先ではないか。
なんで、すぐに教えてくれんのや〜!さっきのにいちゃんは!!
と、ちょっと思いながらようやく到着した。
私たちがそこに着くなり、
周囲にいたリキシャーのにいちゃん、おっちゃんが
ドッと集まってきた。
昔の映画館の窓口のような所で、私たちがつたない英語で
必死に話をしているのだが、外野がうるさくてやりとりできない。
そしたら、中にいるおっちゃんが、中に入れと合図をした。
その中は2〜3畳ぐらいの広さでクーラーが効いていたから
良かったものの、その中に私たちも入れて5人いた。
私たち2人が入ると、外のにいちゃん、おっちゃんたちが
ガラスにへばりついて、こっちをジロジロ見ている。
まるで、私たちは上野動物園のパンダ状態であった。。。
「君たち、チャイを飲むかい?」
「・・・・・」
私たちの返事も聞かないまま、一人がチャイを頼みにいった。
そして、おっちゃんがケーキを勧めた。
しかし、旅行書を熟読した私は、
絶対に人から勧められたものは食べるな、
睡眠薬などもられていることもあるからという教えを守って断った。
そうすると、おっちゃんは(もしかしたら意外と若いかもしれないが)
ニッと笑って、私たちの目の前で袋を開けて、
安全性を証明してから勧めてきた。
それやったら、いただくわ〜とケーキをもらった。
私もMも、その狭い中のおっちゃんのすわっているいすに
半分座らせてもらっている状態であったので、
そのおっちゃんたちとの距離はピッタンコである。
初めは遠慮がちに気を使っておっちゃんも距離をとってくれていたが、
だんだん接近してきて、しまいには肩に手を回してくるし、
髪の匂いも嗅いでくる。
全くもって、職権乱用!!セクハラである!!
その様子をリキシャーのにいちゃん、おっちゃんたちは
ニヒャニヒャしながら見ている。
だから、おっちゃんも調子こいてくるのであった。
おっちゃん〜〜、それ以上してみろ〜〜、パンチやぞ!!
くつろいだ後、目的地である“クタブ・ミナール”に行きたいというと、
やっぱりオートリクシャーで行くには遠いらしい。
でも、私たちはオートリクシャーで行きたいというと
承諾してくれた。
「さあ、どのリキシャーがいいかい?」
と、おっちゃんはガラスにへばりついているリキシャーたちを指した。
合計20人弱ぐらい、ニコニコしながらこっちを見ている。
そうすると、Mがすかさず答えた。
「う〜〜ん、ハンサムボーイ!!」
外野も内も爆笑である!!
そうすると、おっちゃんがある人を指して、
「この人のオートリクシャーは速いから、そうしなさい。」
と、言われたのでその人に決定した。
そのおっさんは選ばれし人として、
私たちを自分の三輪バイクまで誘導してくれた。
周りにいたリキシャーのにいちゃんとおっちゃんは
羨ましそうに見ていた。
何を隠そう!私たちはインドのアイドルだったのだ!!
やっと観光である。
単細胞の私たちは、ウキウキしながら三輪バイクのドライブを楽しんだ。
インドの交通事情はまじで恐ろしい。
車線があるようでないようなものである。
追い越し、左折、右折、なんでもありの運転である。
その合間を抜けるように、オートリクシャーは駆け抜けてゆくのであった。
楽しみのなかに、恐怖ありの
サスペンスドライブ!!
リキシャーのおっさんは、自分が指名されたのを誇るかのごとく
運転に精を出し、
そこらへんを走っているオートリクシャーよりも断然速かった。
「うわああ〜、まじでこれ速いわ〜!
これやったら、早く目的地に着くなあ〜!」
「めっちゃ、気持ちいいな〜!」
そして、おっさんに向かって、
「OH〜〜VERY FAST〜〜!!」
と言った。
すると、おっさんはニッと笑ってアクセルを踏み始めた。
スピード全快である!!
はっきりいって、めっちゃ怖い!!
「ほめただけやのに、さらにスピード出し始めたで〜!!」
「あっははははは〜〜〜〜!!!!」
もう私たちは笑うしかなかった。
おっさんに命を預けて風にさらされるのみである。
それにしても、おっさんの狂気的なドライビングは
けっこうな腕で、
さっすが、
“インドの道は俺の道ぃーー”
ぐらいの熟知したテクニックに、しまいにはほれぼれであった。
約30分ぐらいで、デリーの観光名所の一つである
“クタブ・ミナール”に到着した。
ガイドブックによると、奴隷王朝Slave Dynasty の
スルタン、クタブウッディーン・アイバクが、
ヒンドゥー教徒に対する勝利の記念として
建てたもので、その後、後継者が増築し、現在の姿になったそうだ。
街中の喧騒とはうって変わって、実にのどかで静かな所だった。
インド人の小金持ちの観光客、課外活動で来ていると思われる
小学生の集団、いわゆる都会のオアシス的な場所であった。
特徴的なものとして、中庭に高さ7mほどの鉄柱があり、
これに背を当てて両腕を後ろに伸ばし、
鉄柱の裏側で指先を結びあわせることができれば、
その人には幸運が訪れるという言い伝えがあった。
そこだけは、何人かの人が集まっていて、
我先にと言わんばかりのインド人オバタリアンが
親切(?)なインド人によって、手を後ろに回してもらっていた。
それをぼけ〜〜と見ていると、
その親切(?)なインド人のおじさまが
こっちへこい!と呼びつけた。
そして、有難いことに鉄柱に手をぐいぐい引っ張って
後ろで指をくっつけてくれた。
並んでいたオバタリアンたちを差し置いてまでの
VIPな扱いに、少し気を良くしたのもつかの間、
そのおじさまは、去ろうとしていた私たちに
「チップ、チップ!」
と、たかってきた。
なんや、おっさん!やっぱり金目的かい!!
もちろん、私たちアイドルは、鼻歌まじりで無視であった。
以上を持ちまして、「ボケボケインド大作戦」は終了です。
文字がうっす〜くなった感熱紙に書かれた旅行記の文はここまでです。
若かりし頃の文で、乱文も多々ありましたが、
ご清聴有難うございました!
不完
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