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当ブログ内|小出広美嬢の他記事

2ndシングル「チェンジLOVE」はこちら
ラストシングル「最近のム・ス・メ」はこちら

以前、このブログの「80年代アイドルレビュー」書庫における「明菜がぶっ放した衝撃」という記事の中で、明菜さんに続けとばかりに続々と‘明菜フォロワー’が湧いて出た現象を記述したことがあった。今回はそこに登場したひとりでもあり、当ブログ初登場のこの方のこの曲をレビューしてみたいと思う。

表題の「タブー」は1983年3月21日、小出広美さんのデビュー曲としてキングレコードより発売された楽曲だ。小出さんと言えば歌手デビュー前から地元、名古屋でご活躍。たしか出演されていた番組名は「ぱろぱろエブリディ」だったか…。東京育ちの自分はその番組を一度も観たことがなく、どんな内容のモノだったか全くもって知らない。誠に残念である。そして東京進出〜!とばかりにNHK「レッツゴーヤング」のサンデーズの一員として抜擢されるなど、その将来を大きく期待されていた方でもあったのだ。

さて、デビュー曲の「タブー」。この楽曲は作詞を阿久悠氏、作曲を井上大輔氏が手がけた作品。つい最近も「ペッパー警部」の焼き直し?ということできゃんきゃんの「なに?お巡りさんが…」を記事にしたことがあった。そちらも83年の阿久氏の作品だったが、この「タブー」もそれとほぼ同じ時期のモノということになる。この曲はイントロの冒頭から入り込む、やや攻撃的なエレキの音色、そしてそれに続きヒッチコックのスリラー劇場でも観ているかのような、スリリングなサウンドが聴き手を圧迫する…どう聴いても‘明菜風のソレ’を聴き手に焚きつけるようなイメージの楽曲なのである。しかもタイトルが「タブー」と来たもんだ…。しかもこれのレコードジャケットには上目使いの小出さんのアップに「タブー」という文字が彼女の前頭部あたり、かなりのデカサイズ&ハデな飾り文字で写植されていた。ご本人も「これがデビュー曲だよ」と渡された時には「えっ!」と驚きを隠せなかったと、後日談としておっしゃっていたと聞く。あと記憶によれば、彼女はデビューしてすぐに髪型をストレートヘアに変更されていたなと…。マニュキュアを入れた髪色を‘しそ色’と名付けたという記事を、ヘアカタログかなにかで読んだ記憶があるのだ。

さて、それでは小出さんも「えっ!」と驚いたというデビュー曲「タブー」の中身をちょっとだけ垣間見てみようか…。

♪誘われて愛されてそしていつしか未来を語り合い〜

この歌の主人公、誘われた挙句の果て、成り行きまかせの火遊びにでも興じているのだろか。だけど♪未来を語り合い…と歌っていることから、その火遊びから転じて意気投合。将来をマジメに語り合う仲に発展してしまっているような雲行きなのだ…。この後に胸の孤独を薄めていた…という歌詞が繋がっていることから、この歌の主人公は心を閉ざしがちの女性だったという推測もできるか。そしてサビ部分では…

♪ただそれだけ愛しただけ なのにすべてがすべてがダブー〜

と…。愛しただけ…まさに仰せの通りなのだが、それの何が一体タブーなのだろうか。その辺の詳細はこの曲の最終部分まで姿を現さない仕組みになっているようで…。いわばこのタイトルにもある「タブー」の核心は最後の最後まで出さないぞ!といった構えのようだ。阿久先生の‘ジラし戦法’というヤツなのか…。

♪悪い人と悪いことをしたと囁く 囁く〜

ホレッ、来た!核心が…。(笑)えっ?でも待てよ…。じゃあ、この歌の主人公の火遊びから転じた恋は‘札付きのワル’とのモノだったのだろうか?それとも単に色眼鏡をかけた周囲の人達が彼女のしていたことを‘悪いこと’と決めてかかっていただけなのだろうか。阿久氏が作ったこの歌詞、言いたいことが何なのか、なにかこう今ひとつハッキリとしてこないのである…。80年代の阿久作品は70年代のソレに見られたような‘キレ’が今ひとつだったような印象も残るのが事実だ。

しかし、この曲のテーマは何だろう?不純異性交遊?「好きな人を愛しただけ。それの何が悪いの?」という‘女性の嘆きモノ’…というのが大方のモチーフなんだろうか。柏原よしえさんが81年に歌った「めらんこりい白書」と似たようなテーマなのだが、小出さんのコレは歌の主人公の設定年齢がそれよりも上…になっているようにも思う。ちょっと歌詞を入れ替え、曲のテンポをもう少し早くすれば、80年代初期にツッパリ路線で売った三原順子さんあたりでも歌えそうな風情の曲だ。おそらくこれは小出さんの大人びた雰囲気、貫禄のある風貌、そして太くずっしりとドスの効いた声質を考慮した上で出来上がってきた曲…ということなのだろう。それが故に彼女は‘明菜路線’を歩むハメになったのだろうか…。

この曲はオリコン最高75位、1.5万枚を売り上げた。このデビュー曲は幸先が良く、発売してすぐにトップ100位入りを果たすなど、同期デビューの小林千絵さん、松尾久美子さん、原真祐美さんあたりには1歩抜きん出てリードを見せ付けていたのだ。そして続く第2弾「チェンジLOVE」も最高82位をマークするなど、2曲連続でのトップ100位入りで、新人賞レースにおいてはかなりの好位置に付けるのではないか…と下馬評で予想されていた。しかし、フタを開けてみたら新人賞レースではこと如く撃沈!ノミネートすらされない状況に陥ってしまっていたのだ。おそらくはこれは所属していた事務所が小さかったことなど、賞レースで勝ち抜けない、何か欠損する理由でもあったのだろう。なぜなら賞レースは肝心要の‘先立つもの’が必要な世界だったからだ。そんなことは全く知らない当時の自分は、それらをTVで観ながら、なぜに小出さんが選出されないのか、気を揉んでいたものである。(笑)

デビュー曲、そして2曲目の「チェンジLOVE」と徹底的に‘明菜路線’を歩まされた彼女。でも本来的にはシングル第4弾でCMソングにもなった「心はプリズム」のような、しっとりとした作風の楽曲がよりハマる、安定した歌唱力の持ち主だったのだ。だから変にツッパリ明菜路線にこだわった戦略が果たして良かったのか、悪かったのか…といった印象がどうしても残ってしまうのである。そんな彼女もシングル4枚とアルバム2枚を残してアイドル活動をフェイドアウト。シングル第5弾として予定されていた「最近のム・ス・メ」は発売中止となり、殆ど世に出回ることなく、いわゆる‘半オクラ入り’となってしまったのである。アイドル廃業の理由は色々と囁かれているようだが、真実は闇の中。それ以来、彼女に関するモノにはなぜかいつも‘タブー’の黒い影が...。アイドルとしては稀にみる、極太で安定感のある声質が持ち味だった彼女。なんとも勿体無い早期リタイヤだったのである。

☆作品データ
作詞:阿久悠 作曲:井上大輔(1983年度作品)

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