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♪あなたスタア あざやかに
 そして大空を 駆ける風は夏の色に似て〜

こんな唄い出しで始まる珠玉のアイドルポップスが誕生したのが、今からちょうど27年前。この楽曲は甲斐智枝美さんのデビュー曲として1980年6月21日にビクターレコードから発売された。甲斐さんと言えば80年デビュー組として、聖子さん、奈保子さん、トシちゃん、よしえさん等と共に一時代を築いたアイドルさんでもあり、昨年の7月に天国へと(←と切望する!)旅立たれたことでも記憶に鮮烈に留めている方も多いことだろう。

この曲は作詞・曲ともに伊藤薫氏のペンによるもの。伊藤氏と言えばかつては‘竜とかおる’という名のユニットでフォークを唄っていたらしいが、詳しくは知らない。(笑)この1970年後半から80年代前半にかけて、彼はかなり精力的に作家活動を展開されており…

「ほほにキスして」 水越けいこ
「コットン気分」 杏里
「ミス・ファイン」 石川ひとみ
「ありがとう」 石坂智子
「パーティーイズオーバー」 桜田淳子
「KIRARI」 香坂みゆき

などなど…どれもこれもメロが美しい楽曲が粒揃い状態なのだが、一番有名でもあり、メガヒットを記録したのは欧陽菲菲さんが熱唱した「ラブ・イズ・オーバー」だろう。そんな状況下、甲斐智枝美さんのデビュー曲として出来上がってきたこの作品。同時期にデビューした石坂智子さんのソレが伊藤氏のお家芸だった‘美メロ’路線だとすれば、こちらはソレに相対する、若さはじける…いわばアイドルポップスにおける金字塔…アイポ史上にキラリと輝く傑作なのであります。曲全般的に…それ以前より存在した伝統的なアイドルポップス手法(サビが冒頭に来るタイプ)を取り入れているのはもちろんのこと、それにプラスαで洋楽風のエッセンスが盛り込まれているのもポイント高だろうか。そう、それはちょうどこの頃に流行っていたTOTOやエアプレイを思わせる、なんともこジャレたアレンジが施されているのが最大の特徴なのだ。しかもタイトルが‘スター’じゃなく、あえて‘スタア’としているところも作家の意図が見え隠れするところか…その意図はちと?なのだが…。(笑)でも「スタア」としたことで、キラキラ感☆やアイドルっぽさがさらに増幅したように感じるのは自分だけだろうか。

しかしこの‘星’とやらはアイドルとはすこぶる相性がよろしいようで…70年代から80年代にかけて、それこそ星の数ほどの‘星ソング’が誕生していたのだ。例えば…

「STAR」 浅香唯
「流れ星が好き」 松本伊代
「水色の星」 吉田真梨
「流れ星」 香坂みゆき
「スター・ストーム」 井上杏美
「心のシャイニングスター」 高見知佳
「月の夜星の朝」 青田浩子
「星のシンフォニー」 志村香
「スター誕生」 ルー・フィン・チャウ
「星めぐり」 豊川誕
「星屑のステージ」 チェッカーズ
「星に願いを」 アグネス・チャン
「星に約束」 長谷川真弓
「スターダストでI LOVE YOU」
「願い星」 柏原芳恵
「スターライト・セレナーデ」 山瀬まみ
「星空のギャングスター」 ゆうゆ
「STARLIGHT」 光GENJI
「星の砂」 小柳ルミ子(←アイドル…というのはちと微妙か…)

以下、皆様からご教示頂いた分

「星がたり」太田裕美
「いくつもの星の下で」オフコース
「流星」吉田拓郎
「星空のディスタンス」アルフィー
「流星雨」さだまさし
(以上、keiyu0208さんより)

「スターダスト・ドリーム」荻野目洋子
「スターダスト・トレイン」石川秀美
「The Stardust Memory」小泉今日子
「星に願いを」長山洋子
「冬の星」伊藤咲子
「冬の星座」桑田靖子
「以上、ヨーゼフさんより)

「星のラブレター」BOOM
「STARSHIHP」アルフィー
(以上、はふさんより)

「星娘」西郷輝彦
(以上、るぅさんより)

「星はなんでも知っている」平尾昌章
「見上げてごらん夜の星を」坂本九/裕木奈江
「星のフラメンコ」西郷輝彦
(以上、KOSUKEさんより) 

などなど…でもキリがないからこの辺で打ち止めにしておくことにする。(笑)まだまだいっぱいあったと思うので、コレ以外で思いついた方がいたらコメント欄にてご教示下さいませ♪

これだけ群生した星ソングの中でも、そのセンスの素晴らしさと楽曲の良さでキラリッ☆とその存在感を誇示しまくる甲斐智枝美さんの「スタア」。それではいつものように、ちょっと歌詞を追ってみようか。

♪スタア あなた輝く星 
 初めてです こんなときめきは〜

この冒頭から察するに、どう見てもラブソングなのであります。こんなに胸をときめかせる‘あなた’。そんな‘あなた’は私の希望の星なのよん☆…みたいな、そんな解釈でいいんだろうか。でも、こんな風に書いてしまうといやに陳腐な印象になって、この楽曲を汚すからやめておいた方が良さげなのだ。(笑)

♪スタア 17回目の夏
 物語は始まったばかり〜

そうなんです。智枝美さんのデビューのきっかけと言えば地元、九州の大牟田から参戦した「スター誕生」。そこで金井夕子さんの「ジャスト・フィーリング」を唄い、スカウトマン達のプラカードがたくさん挙がっての合格。実は同時期に同番組でスカウトされた柏原よしえ(現:柏原芳恵)さんよりも数的には多かったのだ!最終的にその身の預け先は天下のホリプロとビクターレコードという、どちらも大手に決定したのだが、6月16日がお誕生日だった智枝美さんは17歳になったばかり。この「スタア」ではそれを見据えた歌詞作りがなされていたようで…まさに歌詞どおり…彼女のアイドル物語は始まったばかりだったのであります。

♪Touch くちびるふれたら
 Cross 宇宙までFly〜

この部分の聴きどころは‘Fly’の部分だろう。なぜならアイドルものとしては珍しく、声に加工がなされているのである。それはあたかも銀河系まで勢いよく飛んでいっちゃいそうな…なんともコスミックなソレであり…元々、砂糖菓子みたいに甘ったる〜い智枝美さんの歌声。まぁ、それが彼女の持ち味でもあり、アイドルとして魅力的になっていたトコロでもあったのだけれども、宇宙まで飛ぶにはちょいとネトつきすぎていたというかなんというか…^^。だからそのお声を‘宇宙まで飛べる’ソレにする必要があると製作サイドは考えたのだろうか。(笑)普通、アイドルもので声をいたずらに加工すると企画モノっぽくなるキライがあるのだが、智枝美さんのコレはそんな違和感は全く無く…むしろその加工が更にこの楽曲を魅力あるものにしている…そんな風に感じるのであります。

そしてこの楽曲は

タタラタタラタタラタタラタタタタ タタラタタラタラタッ

という、威勢が良くて短めの間奏を挟み♪あなたスタア〜と冒頭と同じメロのサビ部分を繰り返していくのでございます。(笑)

この曲はオリコン…ちょっと待って^^;。実はこの曲ったらばオリコンの100位以内にはチャートインしていない…だから公式の順位や売上枚数ってのは存在しないのであります。ただ最高180位(?)というのが目下確認できている情報には間違いがないのです。ただ、それも確実なものとは言えません。実は1980年の時点でオリコンはまだ101位から200位の詳細な順位を一般向けの紙面では発表していなかったのであります。ただその当時のオリコン紙面には101位から200位間の注目曲だけをかいつまんでピックアップ+順位を公表…というコーナーがチャート横に存在し、その時に自分が目にしたのが「スタア」180位だったのあります。ただ、その次の週にはその表から「スタア」の文字は消えていたので、ここから180位最高順位説が存在するのであります。もしも順位が上がっていたのなら180位と発表された翌週も注目曲として表示がなされていたのではないかと…。自宅には当時のオリコンが屋根裏に鎮座しておりますので、帰郷の際には再確認したいと考えております^^;。

それにしても智枝美さんのアイドル性+このポップなチューンがタッグを組んだこの作品。コレが100位以内にすら食い込めなかったという事実。これはちょっと信じ難いというか、一体世の中はどうなっていたのかと疑ってしまうのであります。1980年6月21日と言えば、80年代アイドルブームを巻き起こした台風の目、そうあの‘お方’のシングル第2弾が発売されるたったの10日前。そのブームの大波に乗り智枝美さんもあわよくば…といきたいところだったが、そう簡単にはいかなかった。ホリプロ的には‘HTSC優勝’の比企理恵さんを抱えており、それも頭を痛めるモノになっていたのだろうか。なんといっても彼女は社自らが開催していたオーディションの優勝者…鳴かず飛ばずにさせるワケにもいかず…。でもその彼女が予想に大きく反する不振…で焦りまくったホリプロは徐々にその矛先を智枝美さんに…そんな印象があったのも事実。どうせならこの年度のHTSCは優勝該当者なし!(←そんな無茶な…)で「スタ誕」出身の智枝美さんに期待をかけイチオシでやってほしかった…と思うのは自分だけだろうか。それくらいになんとも中途半端な売り出し方されちゃった智枝美さんなのでありました。勿体無い!

結婚を機に芸能界を引退、一時はご主人やお子様と幸せで〜す!という報道もなされていたので元ファンとしてはすっかり安心していたのだが…。ご結婚されたお相手が♪スタアあなた輝く星〜じゃないことに気づいて苦悩…その相手を探すために自ら空へと旅立ってしまったのだろうか。このブログには彼女のファンがたくさんいる。ずっと前に「マーマレード気分」の記事を書いたときだって、ものスゴイ反響を頂いたのだ。レコ売上に反して彼女は本当に人気のあるアイドルだったのだ。だからあんな悲しい決断をする前に、彼女にはその記事に寄せられた沢山の暖かいコメントをひとつひとつ読んで欲しかった…そうしたら…

たられば話は…止めておこう。あれからもう1年が経とうとしている。

今となっては…

♪あなたスタア ちっぽけな私の夢や
 未来までもかけてみたいの〜

という歌詞が胸を締め付ける。

☆作品データ
作詞・曲:伊藤薫(1980年度作品・ビクターレコード)

「☆80年代アイドルレビュー」書庫の記事一覧

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