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たわいない(たあいないとも言う) というこのお言葉。コレを読んでる皆様もおそらくは日常で良く使っているワードではないかと思われ。ただ、その意味をマジマジと問われると「あれ、ハテナ?」といった状況に陥ることもしばしばか。かくいう筆者もかなり怪しいクチなのである。それではおさらいの意味も含めて、たわいないとは… ●しっかりしたところがない、幼くて思慮分別がない、取るにたりない と…こんな意味があり、その字ズラからかネガティブな意味で使われるお言葉である。しかし実はソレが70&80年代アイドルポップスにおいてはポジティブな意味を持つことを、このレビューにて語っていきたいと思うのであります。 表題の「スマイル・フォー・ミー」は河合奈保子さんのシングル第5弾として、1981年6月1日に発売された楽曲である。この時期の奈保子さんと言えば…そう、1980年に幕を開けたアイドル黄金時代の波に‘どんぶらこ’と乗っかって、太陽の女王に継ぐナンバー2といった存在にのし上がっていた頃である。「ヤング・ボーイ」「愛してます」「17才」といった楽曲を20万枚まであと一息!といったヒットに結びつけ、いわゆる‘トップアイドル’として上り坂だった頃なのだが、それら3曲は作り的に似ていた…といった感は否めない。しかし、そういった似たような系統の作品が続いた中で放ってきたのが、今回ご紹介している表題曲だった…ということになるのである。 この曲の作詞を担当されたのは竜真知子さん、作曲は馬飼野康ニ氏というコンビ。竜さんは「ヤング・ボーイ」や「17才」でも作詞を手がけていたのだが、馬飼野センセイに関してはデビュー曲の「大きな森の小さなお家」以来の起用となったのである。馬飼野センセイと言えばポップなメロを書かせたら…といったお方。だからなのかそれまでの作品(デビュー曲は除く)とはうって変わった全編がメジャー調で構成されたチューンであり、ソレはいかにも‘THE’付きのアイドルポップスといった‘ポップ感覚’がしこたま。それこそ… ♪止まらないの はずむ心は ポップコーンみたいに踊る と…こういった歌詞そのまんまに‘明るくハジけてポップンポップ’といった魅力で、あたかも箱から溢れ出すポップコーンみたいに元気いっぱいなのである。 ♪そうよ そっと二人つなぐ指先に 恋が芽ばえているの このお歌の主人公様がポップコーンのようにハズんでいるという理由がコレ…なのである、言うまでもなく。(笑) ♪あなただけよ ほかには何も見えないの もっとそばにいさせて 肩がふれあうくらい これこそがいわゆる‘恋の悦び’なのである。あえて‘悦び’という字を用いた理由とは… ●にんまりとよろこぶ 実はこの漢字にはこういった意味合いが含まれているからなのである。おそらく‘恋の悦び’の経験がおありの輩ならばこの意味が手に取るように分かるかと思われ^^。それにしても♪ほかには何も見えないの〜だなんて!まさに恋は盲目〜Love Is Blindなのでありまする。そして、この頃のティーンにおける恋はあくまでも純粋で…現実的な計算やら邪念などは一切存在していなかったようで。自らのソレを振り返ってみても…うん、たしかにそうだったように思うのであります。そしてソレは今どきのティーンでも同じであると…願いたいものでゴザイマス。 ♪Smile for me , smile for you あなたが あなたが まぶしいわ えっ!コレで終了?それこそ‘スキスキスキ’といった感情論だけでネジ伏せてしまったような勢いのようで…でもコレでいいのである。なぜならばこれこそが良い意味での‘たわいのない’アイドルポップスであり、その役割をこれでもか!というくらい十二分に果たしているからである。アカにまみれた感じや薄暗さなどは一切なく、ただひたすらに恋の悦びを朗らかに明るく、そして元気いっぱいに歌う曲…取りとめがなかろうがなんだろうがOK !だってこういう曲こそこの時代が求めていた理想的なアイドルポップスだったのだし、当時の聴き手(おもにティーン達)はこういう曲を聴いて夢見ゴゴチな気分を味わっていたのだから。 それにしてもこの曲は当時の奈保子さんが持っていた雰囲気にピッタリコンコンとハマっているのが最大の特徴といえようか。当時の彼女のビジュアルや言動はそれこそ‘THEアイドル’といった風情に満ち溢れ、まさに…
といったキャラ。奈保子さんの場合、この曲以前の前3曲で似たような作品が続いていたこともあり、このハジけるような全編メジャーな1発は当時の奈保子ファン様方をたんまりと喜ばせた、サイコーのプレゼントだったのではないだろうか。 そんな勢いに乗りハズんでジャンプアップ!この曲はオリコン最高4位、26.0万枚を記録し、順位&レコ売上ともに自己最高記録の達成に成功したのである。なんといってもこの曲を引っさげて登場した奈保子さんはポップ感覚がそれまでよりもグンと上乗せとなっていたもの。もちろんコレ以前の彼女だってとってもキュートだったことには違いないのだが、髪型といい衣装といい楽曲といい…どれをとっても以前のソレよりもグンと垢抜け、それこそ‘究極の可愛らしさ’を見せていたのである。こういった条件に加えて更にポップ度アップのお力添えをしてくれたモノ…そうそう、アレも忘れてはなりませぬ。ソレは彼女がこの曲のためだけに使用したという… 特注のスタンドマイク である。こういったシロモノはアイドル歌手によりかねてから伝統のように使われてきた小道具。例えば…70年代アイドルだった松本ちえこさんが使用した(←「ワンダフル・ヒーロー」か「海辺のあいつ」?)どハデなデザインのスタンドマイク、そして80年代アイドルのソフトクリームに至っては、そのユニット名にちなんだソフトクリーム型のハンドマイク…なんてのもありましたっけ。奈保子さんのはスタンドマイク型で曲のイメージに合わせてデザインしたとおぼしきハート型のキャラをあしらったもの。記憶によれば赤や黄色など…衣装に合わせて2色くらいは存在していたかと。それこそ、そのキャラは…
といった風情のファンシーキャラちっくなモノで…視聴者として観ている側にとっても実に微笑ましいものだったのでゴザイマス。それにしてもあのスタンドマイク…Yahooオークション!などでサバいたら、ものすごい高値で取引されるんだろうなぁ、なんて…ふと思ってみたりもして。 あらあら?これこそが純粋でない、現実的なオトナの計算なのでゴザイマスよね、しきりに反省! ☆作品データ
作詞:竜真知子 作曲:馬飼野康ニ(1981年度作品・日本コロムビア) |

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