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(オリジナル掲載:2011年6月|加筆・修正:2014年12月) 6月と言えば「六月の花嫁」もとい♪遠くにゆっくりと〜♪あじさいを濡らす雨さえも〜アイポでも数多く唄われていたように「雨の花火」がバンババン!そんな時期なのでありまする。ただ、よくよく考えてみれば、梅雨が本格化し雨は降る降る〜となるのは7月が中心...その降水量とやらは6月の比ではないもの。ところで湿度がグイっと上がり、ジメジメな季節にはもってこいなのが、かつてのアイドルたちが残してくれたさわやかポップス…でゴザイマしょうか。そんなワケで今回はジメジメ時期特有の「ゆううつ日」をスパっと吹き飛ばしてくれる「初夏景色」...爽快きわまりないこの1曲をレビュってみたいと思うのでありまする。しかも久々にご登場の「大物」なんだからネ...イエ〜イ(←高島忠夫風に)。 それはそうと...この冒頭部分だけでいくつの歌謡曲がかくれんぼしているのか、お分かりになる方はおるかしらん? なにはともあれ...表題の「レモネードの夏」は太陽の女王さまこと、松田聖子嬢のシングル第9弾としてリリースされた「渚のバルコニー」のB面に収録されていた楽曲である。それと共に同時期に発売された5枚目のアルバム「Pineapple」におけるB面2曲目にも収められておりましたノ。「えっ?チェリーったら毎度のごとくにオカシくなって遂にB面曲にまで手を出すおつもり?」なんて思わないでネ。実は以前にも当ブログにおきましては、中森明菜嬢のアルバム曲「キャンセル!」をレビュったという経歴がゴザイマスからん。彼女を出したのであればソレの対抗馬としてこの方が出てこんと場が収まりませんのヨ。(笑) そもそもこのようにシングルB面だった楽曲やアルバム曲をレビュー記事として発表できるというのは、やはり頂点を極めたトップアイドルならではというものではないかしらん?なぜならニッポン歌謡界におきまして過去にトップアイドルの座に君臨された方々…例えば山口百恵嬢やピンク・レディーにはシングルA面曲のみならず、アルバム曲やB面曲をも人気を誇り愛聴されていた…こんな現象が起きていたものでゴザイマス。これこそがまさにトップアイドルとしての証であり、なおかつアイポファン以外の一般層におきましてもひろ〜く受け入れられていたことの証明に他ならないように感じるのでありまする。 今回の表題曲である「レモネードの夏」はおそらくソレの最たるモノ?なんせA面に収録された「渚のバルコニー」と人気を二分?それどころかその曲を上回るほどの支持を未だに受け続けているほどの傑作曲だったりもするのである。このような人気曲がシングルB面へと回されてしまう…コレも良曲が次から次へと舞い込んでいるトップアイドルならではの辛きお悩み?全くもって「もったいのうゴザイマス」といったトコロか。(笑) さて、それほどまでに傑作としての呼び声高きこの楽曲の作詞を担当されたのは松本隆氏、作曲を手がけたのは呉田軽穂のペンネームでも知られるユーミン(松任谷由実)氏である。このコンビは言わずと知れた聖子女王の大傑作「赤いスイートピー」を作り上げたお二人。その曲にて聖子女王さまはそれ以前の段階における彼女のパフォーマンスに否定気味だった女性層の支持取り込みに着手をされ、そのファン構成の塗り替えに大成功を収められたことでも知られる。そのご成功に協力した同コンビが更なるファン層拡大を野望に入れ(?)、ナツウタ用として仕上げてきたのが、A面に収録された「渚のバルコニー」そして表題曲の「レモネードの夏」だったのかと、おそらくは。 ♪冷えたレモネード 白いカフェーから 揺れる木漏れ陽を見たの あとあなたに逢えれば もうひと足 早い夏 短いイントロに引き続きカマされるは「渚のバルコニー」同様の頭サビ。ここでもアイポとしての売れ線構成はシカリと押さえ、全くもって非の打ち所がないご様子。しかもタイトルが「レモネードの夏」だものね…アイポとフルーツの相性が良いことはこのブログの他記事でも散々パラ書いたことがあったけんど、ノリにノリまくっていた女王さまにその神業をやられてしまってはもう誰も太刀打ちできませぬ!そんな状態かしらん。そもそもレモネードなんて
この程度のシロモノであり、さして材料費がかかるとも思えないお飲みもの。ましてプレミアムなソレという位置づけでは決してないものなのである。しかしながら女王さまがレモネードを唄うだけでこれほどまでに高級感が増してくるってのは一体なんなの?だってネ、この曲のメロディと女王さまの歌声が耳に入ってくるだけで、それこそワタクシメのおノドがレモネードを強烈に欲するような…そんな症状さえをも巻き起こすんだからスゴイったらありゃしない。(笑) ♪樹にもたれた 貸自転車 コテージから光を縫って来た 想い出には縛られない もう恋などする気もない私 ♪少し淋しげな 深い青空が 肩に降り注ぐ避暑地 しかもそんなレモネードを飲み干すのはジメジメした場所ではなくってよ。そう…このお歌の主人公さまがおられる場所は避暑地のカフェ。おそらくは軽井沢あたりなのか…ジメジメとは無縁!「初夏景色」がまばゆい快適極まりない場所なのネ、おそらくは。また、この「避暑地」というお言葉における女王さま独特の発音がね…たまりませんがな。ソレはひしょちの「しょ」にポイントが置かれるものなのだが、この発音方式を我のモノにしようとガムシャラになった後続アイドル歌手たちが幾人いたことか…。(笑) でもって本曲の主人公さまはコテージと名付けられたこジャレたところにご滞在中のご様子。この曲が発売された80年代のあの頃…一体どれだけの日本人がコテージなるお言葉の意味を完全認識していたのかナゾだったりもするのだが、女王さまはそんなことにはどこ吹く風?なんせ当該曲を唄われるウンと前からディンギーだのウンヌンと…とにもかくにもこジャレた横文字言葉の普及にご尽力され、日本国民に対しておシャレの意味を訴え続けたのでありまする。コレは今思えば、女王さまによるニッポン国民総洗練化...そんな政策の一環だったのかも、ナゾ。(笑) ただこの楽曲…レモネード、カフェ、コテージ、避暑地といったさわやかなおしゃれワード群にまやかしを喰らわされ、その本来のコンセプトが霞んでくるから要注意ナノ。理由を申し上げると ♪今は私も20才 自由に生きることを憶えながら一人で生きてる ♪逢いたいのは未練じゃなく サヨナラって涼しく言うためよ ホラね。その爽やかさ加減に翻弄され、聴き逃してしまいがちなこれらの部分。一聴した限りでは恋だの愛だのにおけるその始まりを謳歌したもの?なる勘違いも起こりがち。しかし実はOLD FLAME(元恋人)との色々をサッパリコンコンに忘れ前向きに生きていこうとしているポジティブな女性のお歌なのである。それにしても涼しくサヨナラを言うためにいちいち元彼に逢いにいくオンナってのも…これまた女王さまらしい威風堂々とした立ちふるまいというかなんというか…滝汗。でもネ…これら重要部分を慎重に解読することにより、やっとこさ歌詞の意味が繋がってきたような? 白いカフェでさわやかなお味のレモネードを飲みながら気分爽快! ↓ 目に入るは、緑したたる青葉からの木漏れ陽 ↓ そして樹にもたれた貸自転車とやらを見つめながら さぁ、ナニを想う?ウン...色々想うっ!!(笑) 要はもたれかかる自転車=元彼によりかかって生きていた過去の自分であり、木漏れ陽を作ることができるイキイキとした青葉たちにひとりで生きていくことの生命力を与えられる。さっぱりしたお味のレモネードを飲んでいたら過去のモヤモヤなどスッキリ忘れて前向きに生きてゆけそうな気がする…この解釈が正当なものかどうかは定かではないけんど、このようなおしゃれセットを上手に活用され、前向きに生きていこうとする女性を描写するなんて!さすがの松本センセイでゴザイマスよね...この時点でワタクシメはダダ漏れ状態なの、完全に。(笑)しかもセンセイによる執拗な責めはまだまだ続き
なんだ…未練じゃないとかなんとか言いつつも、ココロのどこかでは切なさ感じてショボーン?(笑) 「もうやめて〜」なのか「やめないでもっと〜」なのか…自分自身でもワケが全く分からなくなってくるほどに精神錯乱中。だってセンセイはレモネードを過去のいろいろを忘れさせる爽快ドリンクとしてご使用になったと思いきや…今度はその果皮に宿るビターなお味に目を付けられ、過去のいろいろな「すっぱい失敗」や「酸っぱい経験」を蒸し返す小道具としても併用してくるんだもの。もう「あなたに負けたの」…センセイとは「あなたと三回」どころじゃなく繰り返しのお手合わせをお願いしたいくらいですワ。(笑)しかもこの神がかり的な歌詞に絡んでくる、半音多用のユーミンメロは言うまでもなく秀逸!そして編曲の新川博氏による涼やかな初夏を思わせるアレンジも乙なもの。それは青葉からこぼれ落ちる木漏れ陽のようなキラキラ感さえ演出するのだもの。それこそ欠点なぞ見当たらない、これこそが極上と呼べるもの?まさしく当時のアイドル界において、その頂点に君臨していた女王さまだけが放つことのできた“ネ申”曲と言えましょうかネ。 本曲がB面として収録されたシングル「渚のバルコニー」はオリコン最高1位で51.4万枚、そして同曲が収録されたアルバム「Pineapple」もオリコンのアルバムチャートにおいて最高1位を記録し、計59.1万枚を売りさばいたのである。両曲のどちらをA面にするかは制作側でもかなりモメたのではなかろか…ワタクシメ的にはややツギハギっぽい構成のA面曲よりも「レモネードの夏」の方が数百倍お気に入りだったりもするのだけんど。それにしてもおいおい、スゲえなぁ…B級ちゃんと呼ばれたアイドルたちのソレラ売上枚数とはケタが違いすぎますものナ。 女王さまの歌声に魅了されまくったあの頃のニッポン人。ホントにものスゴイ人気でゴザイマシタものね、猫も杓子も聖子、聖子って。
レモンのスッパ味がおノドを直撃し、ナゾに満ちたポジティブパワーが引き出されるという!まさにソレが活性化しまくった状態の中に身を置かれていたようでゴザイマスね、あの頃の女王さまってば。いえいえ...あの頃だけではなくってヨ。2014年の年の瀬におきましても、ソレはふたたび活性化...いたしましたからん。(笑) ☆作品データ
作詞:松本隆 作曲:呉田軽穂 編曲:新川博(1982年度作品・CBSソニー) |

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