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このブログではおもに、70-80年代に生まれでた歌謡曲…特にアイドルポップスにその焦点をあて「ああでもない、こうでもない」といった今さら思案をサンザンパラにめぐらせてきたものである。こうしてニッポン歌謡界における歴史の産物を振り返ることにより、それら時代がどんな時代だったのかを垣間見ることができたりもするんだから、ああだこうだ言う価値は充分にあるのかと思われ。 そもそも一般的に70-80年代はアイドル全盛時代と呼ばれ、特に70年代中盤から80年代半ばまでに起きたそのムーブメントは顕著だったもの。こうした流れの中でも単に純度の高いアイドル歌手を送り込むだけにとどまらず、個性豊かなでユニークな持ち味を湛えたアイドルなんてのもちらほらとご誕生されたもの。例えば「スタ誕」のご出身で1977年に「花の女子高数え歌」でデビューされた谷ちえ子さん。この方のデビューにおけるキャッチフレーズは「クロスオーバー歌謡」。このテは70年代のみならず80年代でもその産声をあげていたものである。というワケで今回はクロスオーバーのフォロワー?としてデビューしたとおぼしき、この方のこの1曲をレビュってみたいと思うのでありまする。 表題の「三味線師ロンリー・ブルー」は原田ゆかりちゃんのデビュー曲として、1986年9月5日にテイチクレコードから発売された楽曲。実はこのデビュー曲…オリジナルではなくカバー曲という扱いである。といってもこの事実はココに集って来てくださる皆様にとっちゃ即刻ご承知の事柄かと思われるが。そもそもこの楽曲は1981年にデビューした歌手のカバー曲。でもってオリジナルバージョンを歌唱された方と言えば…
こんな方。奇抜なコスチュームにフラッパーヘアというのがなんとも時代を感じさせるレコジャケである。この楽曲に関しては当時の平凡ソング(付録歌本)などでも盛んにとり上げられていたので「知っとる!」なんて方も多いかのと思われ。このチューンはそのタイトルどおり…三味線の音色を練りこんだクロスオーバー歌謡の1発。発売が1981年3月であるからして、前年度に「帰ってこいよ」の大ヒットをお飛ばしになった松村和子さんを意識しまくりながらのデビューか。ただソレをマネするだけではなくポップス風味をより濃くしてみましたとおぼしきアプローチだったもの。それにしても81年組の女性新人ってのは一種独特もいいトコロで…ますますノメリこむ危険性がアリアリか。(笑) この楽曲はなかなかユニークでかつ前衛的な作品だったにもかかわらずマニア間で多少の話題になる程度にとどまり、当時は大ヒットに結びついた記録はない。ちなみに現在の谷口さんはフツーの人として、パン屋さんにて慎ましく生計を立てられているらしい。 こうした三味線&ニッポン産ポップスの融合…実は80年代に始まったワケではなく、古くは70年代から試みがなされていた。その最たる代表的チューンが…
コレだったか。こちらは歌唱したご本人が作詞、作曲は日本人ではあったけれども全編が英語詞のソウルフルナンバーだったこともあり「純度」の意味合いで語るとややハズれる作品になるかもしれないが。 こんな状況下で過去の撃沈曲をゾンビらせてのデビューと相成った原田ゆかりちゃん。ソコにはどういう思案や策略がはりめぐらされていたのか…アイドルちっくDoll的な愛らしいビジュアル&歌唱力もバツグン!といった彼女の特性を生かすならこの曲!と全員一致と相成ったのか…あくまでもワタクシメの邪推ならばこういう解釈になる。しかもコレを過去に歌った谷口さんもゆかりちゃんと同じくテイチクの所属だった…ってことで、カバーするにゃなにかと都合が良かったのかと思われ。(笑) オリジナル発売の1981年の時点から‘一部の世界’では何らかのインパクトを残した形跡があるこの楽曲のテーマとは… ♪私あなたに 私あなたに フォール・イン・ラブ このサビ歌詞からも見てとれるように…
コレである。なんだかこの時点で尋常ではない臭いでムセかえる。(笑) ♪今も聞こえてくるの 粋なあのばちさばき からだとろかすような 三味線の音 ♪あれは5月の舞台 娘道成寺よね 誰も見向きもしない スーパー・スター 主人公は粋なバチさばきをカマすという、この三味線師にメロンメロンのご様子。歌詞に出てくる「ロンリー・ブルー」とやらが彼の活動における正規の芸名だったのかどうかは一切合財のナゾでもあるのだが、おそらくは妄想が達するところにまで達した挙句の、彼女自身による自作だったのかと思われ。しかも彼がつまびく三味線がこの生娘(キムスメ)のズイまでをもトロかすほどにスゴイものだったらしく…すでにグショングションの大洪水状態だったようである。それにしても三味線の音色だけでここまでオノレ昇天できる!ってのは、ある意味羨ましい限りか。(笑) こうしてこの三味線弾き、もといロンリー・ブルー様に「蒼いときめき」を抱きながらどんどんノメリこんでいった少女は… ♪いつもお稽古帰り そうよ蔵前あたり ほんのみじかい逢瀬 重ねたものね と…当然のことながら‘追っかけ’へと変貌しなはった。まぁ「夢中遊泳船」と化した人間ほど手がつけられないものはないからねん。ただ主人公のご両親様は… ♪たかが三味線弾きと 親に叱られたけど とかなりのご立腹モード。でも人から叱咤され止められれば止められるほどに燃えあがるのが「恋」であり、その「燃える想い」はすでに大炎上。 ♪あの日あの屋形船 たえきれないで 「炎の女」を「抱いて」とばかりに一気呵成。彼女をストップさせられる人物などはどこにもおらんかったようでゴザイマス。(笑)それにしても… ♪ロンリー・ロンリー・ロンリー・ブルー もっとはげしく もっとはげしく ホールド・ミー・タイト あらまぁ!アイドルの、しかも少女歌手のデビュー曲においてこんなスゴ描写…許されたんのかしらん、ナゾ。それこそ◎中さんのエロ歌謡「もっと動いて」の世界観と大して変わらないからアングリ。こんな生娘を、しかも屋形船で喰いちらかしてしもうたロンリー・ブルー様。アナタって人は一体…滝汗。(笑) ちなみにこんな不道徳?なる歌詞をお書かきなられたのはちあき哲也氏。ふむ、なんだか妙に納得してしまうクレジット。でもって作曲されたのが杉本真人氏。杉本氏と言えばワタクシメの世代だと小柳ルミ子さんの「お久しぶりね」や桜たまこさんの「東京娘」のヒットで知られるセンセイなのだが、wikiによれば70年代にはユニットを組まれて歌手活動を、そして言うまでもなく最近(2007年)には「吾亦紅」というヒットをこれまた歌手としてお飛ばしになった…というお方。作家としてはアイドルポップスと言うよりも、歌謡曲や演歌部門でご活躍といった作品がズラリンコンだったりで。しかしながら… 「二人はMagic」 吹田明日香 「すっぱい夏」 芦川よしみ なんてアイドル仕事にもお首を突っ込まれていたご様子。この表題曲でも歌手本体の若さとアイドル性を考慮してか…ディスコ調の味付けで施すという入念さ。センセイもやりますな…そのダンビロなトコロが「好きよ」。(笑) それはそうと主役のゆかりちゃん話に戻らないとネ、そろそろ。この表題曲においてまず耳を捉えるのがその歌声か。演歌が歌えて…ってことになれば当然その歌唱力がバツグンなのは言うまでもないが、少女歌手にしてはアクの強さが目立ち、声質的には小林幸子さんのソレにやや似か。でもってソレに加えて独特のころがり方を見せるコブシまでもが絡んできなはる。こうなるとなにやらしつこすぎ?といった懸念が頭をもたげてきたりもするが、この味を知ってしまえば知ってしまうほどに「ちょっとなら媚薬」過ぎれば毒なの〜的な快楽?ぷち毒を含むようなソレがゆかりちゃんの歌声における魅力だったりもする、もちろんいい意味で。(笑) この特異な声質は楽曲全般で楽しめることは言うまでもないが、その白眉と言えば2番の最後にやってくる…
というクダリ。イングリッシュであるHold Me Tightを完全ひらがな化へとお導きになられているの。オリジナルの谷口さんバージョンと比較してもゆかりちゃんのソレはウンと下世話なドヤ街風味?それこそスバラシき‘ゆかりスペシャル’が大炸裂していたりもする。谷口さんのがうんとマトモに思えてくるくらいのソレであり、ゆかりちゃんのはさしずめ滝汗グッショリ加減?まいったな、こりゃ。(笑) デビューの時点でこんな作品を完全に自分のものしてしまったゆかりちゃん。その後も↓のような作品を連発して気を吐き続けたものの、コレまでのところぷちヒットが出たのみでコレ!といった大ヒット曲には恵まれていない。
いえいえ、とんでもゴザイマセン。モノマネ分野では金字塔を築かれたアナタ。ファンサイトだってあるし、アイポとおぼしき楽曲も残されたことからマニア人気も高いのね。正確な足取りはつかめていないものの、おそらく今でも現役続行中?気になる気になる、ゆかりちゃん…もっと表に出てきてよ!
まさにこんな想いでメロンメロンのグショングション!大洪水状態に陥っとるワタクシメなのでありまする。(笑) ☆作品データ
作詞:ちあき哲也 作曲:杉本真人(1986年度作品・テイチクレコード) |

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