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書庫☆番外編脱出成功レビュー

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♪ふわり ふわふわ春ですね

早いもので3月もあとわずか。ひえ〜なんと時の流れとは早いものなのか!おそらくは東京あたりじゃ桜もそろそろ開花し始めて、それこそ春爛漫なふわっふわの春がやってきているのではないかと思われ。全くもって羨ましい限りでゴザイマス。こちらメルボルンは四季はあれど、日本のそれほどに‘季節’を象徴するものがなく、春が来たのかなんなのか…なんだか分らないうちに暖かくなってしまうのがオチだったりもするのである。

さて、今回のレビューはこのブログの常連様でもあるこうそくひれん1号様からのリクに敏感に反応させて頂いて、今の時期にはピッタリのふわりふわふわの曲、あの方が放ったこのハルウタをレビュってみたいと思うのでありまする。

表題の「花吹雪」は杉田愛子さんのデビュー曲として、1981年2月21日に発売された楽曲である。杉田さんと言えば「スタ誕」出身、しかも第31回大会においてグランドチャンピオンを獲得した方としても知られる。所属はなんとあのサン・ミュージック…そう、あの‘女王’が籍を置いていたトコロであり、愛子さんは女王の後輩にあたる。愛子さんの芸名だってその事務所の伝統に則ったもの。

桜田淳子
松田聖子

ほらね。すべての名字が植物のお名前になっていたの。この後にも桑田靖子…って続いたのだけどね。本レビューの主役でもある杉田さんは言うまでもなく‘杉’。ここから考えてもサンミュがかなり気合を入れて売って行こう!とする姿勢が見て取れる芸名だったのである。

そんな愛子さんのデビュー曲は作詞を吉岡治氏が、作曲を市川昭介氏が手がけたもの。愛子さんは「スタ誕」がデビューのきっかけだったけれども、市川センセイの門下生でもあったらしい。そのご縁からなのか、デビュー曲はスタ誕で審査員を務めていたセンセイ方の作品ではなく市川センセイ直々による書き下ろしという、新人歌手としては、実に豪華なプレゼントを授かってのスタートと相成ったのである。

作詞をされた吉岡治氏と言えば、それこそ…

「天城越え」 石川さゆり
「さざんかの宿」 大川栄作

といった演歌界のヒット曲とも言えるべき作品群で知られる方である。しかしながらこの吉岡センセイは…

山下達郎
石川セリ

といったポップス歌手にも歌詞を提供し、また…

「燃えてヒーロー」 (アニメ「キャプテン翼」のOP)
「おもちゃのチャチャチャ」 (補作詞として・野坂昭如氏と連名)

などなど…お子様向けのアニソンやら童謡などもこなされるという、あらまぁ!これまたスゴイ関連性のなさ。でもこの幅広ワークは特筆に値しますわね。そんなセンセイ方が作られた愛子さんのデビュー曲。う〜ん、アイドルなのか演歌なのか…その境界線が実にあやふやな1曲だったったりもする。おそらくはアイドル演歌ってなカテゴライズでいいのかと思われ。愛子さんがデビューされた当初はまだその年齢がお若かったため、いきなりド演歌でデビューさせるよりはこうした青春歌謡のような風情の曲の方がデビュー曲としてはベターであろう…そんなコンセプトがあったのだろうか。そういったことからジャンルを越えた歌詞作りがお得意だった吉岡センセイを作詞家として起用…となったのかしらん、おそらくは。

愛子さんのお声やその類まれな歌唱力を思うに…ポスト森昌子あたりを狙ってのデビューといった風情がしこたまでもある。スタ誕の決戦大会で歌唱されたのが昌子さんの「なみだの桟橋」だったから、当然の成り行きとも言えるか。でも↑のレコジャケにおける愛子さんの笑顔や小首をかしげたポ−ズは…アイドルの要素も加えました〜!といった風情もありきで。ただし、この曲を引っさげて「スタ誕」の歌コーナーに出てきたときは…なぜか前髪が著しく‘ON THE まゆ毛’状態となっていたもの…ポスト森昌子ならばと…レコジャケ撮影後にチョキン…っとされちゃったのね、可哀相。(笑)

♪あなたの肩を 春がすべる
 恋はいつでも 遠回り 遠回り

この唄い出し冒頭だけだと演歌という風情はうすうす。アイドルポップスと言っても遜色ない歌詞である。さすがの吉岡センセイ作品である。

♪ふわり ふわふわ春ですね(春ですね)
 あぁ 追いかけて 追いかけて

唄い出しに続くこの部分も↑に同じく…アイドルの雰囲気がしこたまである。ただ、さすがは市川センセイの門下生…曲が盛り上がるにつれてその歌唱もそれなりにあらわになってゆくのでゴザイマス。特に♪あぁ〜追いかけて〜の部分からはそれまでのふんわり軽め歌唱がガラっと変わったりもする。それこそ軽いコブシも回しちゃって頑張っちゃうトコロ…でもある。なんだかそれまで意識して抑え目に唄っていたものが一気に噴き出し、愛子さんの演歌魂が炸裂!といった風情が無きにしも非ず。まぁ、なんといってもここは歌のヤマ場&聴かせドコロだもの…盛り上げないワケにはいかず。ご本人様にとっても「よ〜し、ここで魅せるわよん!」といった‘お歌の上手さ披露場所’だったのかと思われ。

♪わたしは春風 心も命も赤く染まるほど
 あなたにあげたい 花吹雪

‘命’ってお言葉が入ってるのが、この曲において唯一‘演歌’としての風情を匂わす箇所だろうか。曲メロを市川センセイでなく他センセイ(←ポップスの)が書き換えたとしたら…純粋なアイドルポップスとしても充分に使えそうな歌詞だったりもする。それこそ♪ハートがピンクに染まっちゃう〜とかってちょこっと歌詞も書き換えてね。(笑)

この曲に関してはここら辺のサジ加減が実に上手いトコロであり、お若かった愛子さんをアイドルと演歌の中間として売り出すには、ちょうど良い塩梅の仕上がりっぷりとなっていたのである。

このデビュー曲は「スタ誕」でご本人様出演のPVとともにタップリコンコンとお披露目され、また愛子さんはサンミュの大型新人として大々的に売り出されたもの。彼女は81年組、しかも女性ということで、残念ながら例の‘暗黒組’という振り分けがなされてしまう方でもある。その暗黒ぶりがたたってしまったのか、この出来の良いデビュー曲はオリコンのTOP100に食い込んでくることはなかった。記憶によれば最高順位は140位あたりである。しかし発売後は3ヶ月以上ものスパンでその近辺に長らく滞在、折れ線グラフは幅の広い山形を描いていたものである。当時の140位近辺の売り上げ枚数平均(週)が1500枚程度だったことを考えても、実売枚数的にはそこそこの達成率はあったものかと思われるのである。

またこの曲における特筆すべき点は明るさと切なさの両方を備えたイントロだろうか。実にすばらしい仕上がりとなっており、この曲で新人賞レースに出てきて本選の桧舞台で唄ったら…それこそサマになりそうなメロになっていたりもするのである。

新人賞レースと言えば、本レビューの主役でもある愛子さんはもちろんご参戦。

「横浜音楽祭」 エントリー→優秀新人賞枠にマッチや矢野良子さんと共に入賞

というお成績。これこそがスタ誕出身81年組娘お二人における白眉ね。ただ、非常に残念極まりなかったのは、当時は夏の陣と呼ばれていた「日本テレビ音楽祭・最終ノミネート」における新人賞候補発表だろうか。この時にエントリーしていた新人歌手を赤じゅうたんの入場行進順に並べてみたので見て欲しい。

参加者名エントリー曲
和泉友子「青い水平線」
沖田浩之☆「半熟期」
キャッツ&ドッグス「TONIGHT」
句紫洋子「今夜はあなたと」
近藤真彦☆「ブルージン・メモリー」
斉藤康彦「U」
杉田愛子「島めぐり」
高瀬文「ごめんなさいね」
林紀恵「素敵なラブ・モーション」
ひかる一平☆「青空オンリー・ユー」
水谷大輔「星屑海岸」
八木美代子「シークレット・ラブ」
矢野良子「はらはらサマータイム」
山川豊☆「函館本線」
横須賀昌美「恋のマグニチュード」
若杉ひと美「ヨシオちゃん」
※☆マークが当選者

総勢16名の新人歌手が小学校に入学したばかりの可愛いお子様達に先導され、意気揚々と行進したこの大会。しかしフタを開けてみたらこの中で選ばれたのはたったの4名(マッチ、ひかる、山川、ヒロ)。通常ならば5名、混戦年度ならば10名なんて大盤振る舞いもあった音楽祭だったのにもかかわらず…である。しかも毎年必ずといっていいほどあった‘スタ誕枠’ってのがなぜかこの年だけは存在しない。

この中でスタ誕出身者は3名…杉田愛子さん、矢野良子さん、そして水谷大輔さんである。せめてこの内の1人には本選である武道館行きのチャンスを与えて欲しかったもの。本レビューの主人公でもある杉田愛子さんは…

♪あなたの肩を 春がすべる

ズリっ…すべるなんて唄っちゃダメよ〜愛子さん。だから外されちゃったのかしらん、ナゾ。カンケーないでしょ、参加曲はシングル第2弾の「島めぐり」だったんだから。

♪遠回り 遠回り

急がば回れ!とは俗に言うけれど…それにしてもスタ誕出身者にとってはあまりにも酷な大会となってしまったものでゴザイマス、シクシク。

☆作品データ
作詞:吉岡治 作曲:市川昭介 (1981年度作品・キングレコード) 

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ロシアンルーレットと言えば…そう、あのピストルに弾丸を投入し、分らないようにクルクルと回す。そしてその弾が一体いつ誰の番で暴発するのか…いわば度胸だめしのような危険な遊びである。もしも封じ込めた弾丸が本物ならば…それこそ死ぬか生きるかデッド・オア・アライブ!その生命をも賭けるハメとなり、心臓が飛び出すほどの実に危険極まりないゲームとして知られる。その番に当たった方はまさにジャックポットを的中したも同じ…ご愁傷様でゴザイマスと相成ってしまうのである。

そんなロシアンルーレット…コレをモチーフにしたチューンがあったのを憶えているだろうか。今回はそのようなワケであの方が放ったこの1曲をレビュってみようと思うのでありまする。

表題の「ロ・ロ・ロ・ロシアン・ルーレット」は中原めいこさんのシングル第10弾として1985年7月21日に発売された楽曲である。中原さんと言えば例のあの曲…そう1984年にカネボウ夏のキャンペーンソングとして大ヒット(オリコン最高8位、23.7万枚)した「君たちキウイ・パパイヤ・マンゴーだね」で名を馳せた方でもある。彼女のデビューは1982年4月21日…あら、かなりの黄金時期デビューであり、しかも82年組!?といってもめいこさんはアイドル歌手ではないのだが、そのご自身が書かれる歌詞や楽曲が実にアイドルのソレに近いものがあり、80年代には…

「GEMINI」 川島なお美
「Passion」 早見優
「眠り姫」 西村知美
「ココナッツの片想い」 伊藤智恵理

などなど…たくさんのアイドルがめいこさん楽曲を歌唱。とにかく彼女の書く歌詞やメロはアイドルとすこぶる相性が良かった…というのが特徴でもあったワケである。

さて、この表題曲は作詞・曲ともにご本人による作品。アレンジを手がけたのだけが別人ということで、レコジャケには佐藤準氏というクレジットがある。で、この曲はTVアニメとのタイアップもあったのだが、そのアニメが…

イメージ 2「ダーティペア」

コレなのである。それではこのアニメをご存知ない方のために豆知識をちょっとだけ。

高千穂遥氏が執筆した同名タイトル小説。1985年7月15日から同年12月26日まで日本テレビ系アニメ化され24話放映。あらゆる星で人類が生活している未来。WWWAに所属するあまりの過激さにダーティペアとあだ名される女性コンビ、ケイとユリの活躍を描いた作品。

このような背景があり、当時は夢中になって観ていた!なんて人も多いのではないだろうか。

イメージ 8「ロ・ロ・ロ・ロシアン・ルーレット」の裏ジャケデザイン

かくいう自分も欠かさず…でゴザイマして、なおかつ任天堂ファミコンにおけるディスクシステム(←失敗作?)のソフトとして当時発売された…

イメージ 3「ダーティペア」 バンダイ・1987年3月28日発売

こんなゲームまで持っていたものでゴザイマス。(笑)

そんなアニメタイアップが付いたこの曲はこの物語背景をかなり意識したのか、すこぶるヒーローちっくなアレンジがてんこ盛り状態で施されていたりもする。ベースは唸るわ、めいこさんのお声を打ち込みサウンド風に仕立てた…

ロ・ロ・ロ・ロ・ロ・ロ ロシ ロシアン

といった未知の星人?あたりを髣髴とさせる出だしもゾクゾクものである。そんなロシアンルーレットをモチーフにしてめいこさんが唄うは、秘密ちっくに謎めいたちょっとセクシーなハラハラドキドキ物語…である。

♪今夜 秘密のカジノにおいでよ
 たまにゃ無謀な遊びに酔いしれ

日本は未だカジノが合法とならず、おそらくはこの歌詞のように‘秘密のヤミ’にて夜な夜な…といった状態で繰り広げられているのだろうか。筆者の住むオーストラリアはそれこそギャンブル大国でゴザイマシて、ギャンブルはもちろん合法。メルボルンには南半球で最大規模と言われる「クラウンカジノ」という施設がヤラ川沿いに寝そべっておりまして、夜な夜なギャンブラー達をメロメロにしているのでありまする。

イメージ 4イメージ 5
カジノへの入口夜のキャノンボール

なにもそこまで仰々しくお出かけしなくったって…下記のようにご近所にはTatts Pokiesなる看板を掲げた小施設がありまして、スロット(←こちらではポーキーと呼ばれる)、ビストロやスポーツバー、ならびに場外馬券場等を備えた店舗ってのがありとあらゆる場所に存在。

イメージ 6人を惹き付ける?ハデハデな外観

それこそ「いつでも好きな時にお好きなギャンブルをどうぞ」と言わんばかりの手招き…というスゴイ国なのでゴザイマス。(笑)

♪落ちてゆくよな気分に 慣れたらこわいよ
 クセになりそな エクスタシー

そうそう…エクスタシーってのは一種のクセのようなものでありまして、ソレがあるからこそやりたくなる…ものなのですよね。それにしてもスゴイ歌詞だな〜めいこさん。彼女は曲作りの際はそのテーマになるべく近いシチュエーションを作って書く!と公言されていたと記憶する。ということはこの曲を書いた時も‘落ちてゆくよな気分’ってのを味わえる場所で…ということになるのかしらん。

♪ロシアン ロシアンルーレット
 今すぐ心に 白黒つけて
 鈍く光った マグナム抱きしめ
 少しおびえる可愛いエルフィン

要は「アタシを好きなの?嫌いなの?好きなら白黒つけて…好きと言いなさい!」と強要するお歌のようでゴザイマス。(笑)この箇所に出てくるエルフィンってのは外来語で…

悪戯な小妖精

という意味だそうで。当時は全く知らずに聴き流しておりましたわ^^;。それにしてもこの曲全般に広がる、なんとも言えないヤミ的で秘密ちっくな芳香が聴き手をゾクっとさせ、エクスタシーの渦の中へと誘い込みますわね。コレと似たようなテーマの曲と言えば、そう、「スタ誕」3人娘の寄せ集め(←失礼!)のGALが70年代に唄った「薔薇とピストル」などもあったか。アチラは♪好きになれば〜命がけよ〜冗談なんかじゃ済ませてあげないわ〜あげないわ〜とマグナムならず‘ピストル’でおどしをかけて迫りくるという、かなり強引な手口だったりもして。

♪命をかけてアナタを とりこにするまで
 私 危険なロシアンルーレット

それにしてもオトコとしてみたら…ダーティペアのケイちゃんとユリちゃんみたいな美少女にマグナムを向けられ「好きと言いなさい!」と迫られるのは…コレはコレで失禁ものの白昼夢だったりもするのかしらん、おそらくは。(笑)

♪ハラハラドキドキ Dance Dance
 ウキウキワクワク Chance Chance  
 かくごをきめて

そう、ロシアンルーレットなんて覚悟ナシにはとってもじゃないけど、挑めないシロモノでありまして。ソレに関してはレビューの冒頭でも少し触れたけど、この機会にもうちょっと探求してみましょ。

ロシアンルーレット(Russian roulette)は、リボルバー式拳銃に一発だけ弾丸を装填し、適当にシリンダーを回転させてから自分の頭に向け引き金を引くゲーム。恐くなれば天井に向けて引き金を引くことも可能とされるが、その場合は負けとなる。なお、リボルバーは設計上、シリンダーのどの穴に弾が入っているか視認できる。よって残りの穴にダミーカートリッジを装填する、目隠しをするなどの対策をとるか、或いは何らかの理由で判断力を失っているか強制されている場合でもなければ、ルールにより負けにはなっても死を避けることは難しくないと考えられる。(Wikipediaより抜粋)

これまでの歴史によれば実際にコレをカマして命を落とした…なんて方もいるらしく、おお怖っ!自分にはとてもじゃないけど出来ませぬ。なにわともあれ…筆者的にロシアンルーレットと言えば思い出すものがある。ソレは70年代の少女マンガなのだが、で、その作品名が…

イメージ 7「わたしが死んだ夜」 曽根まさこ

である。コレをご存知の方はいるだろか。このマンガは70年代〜80年代にかけて少女雑誌「なかよし」を中心にご活躍された曽根まさこさんというマンガ家のセンセイが描いた傑作。曽根先生はミステリーと言われる分野で人気を博した方であり、これ以外にも「幽霊がり」「海にしずんだ伝説」「緋色のマドモアゼル」「ブローニィ家の悲劇」「不思議の国の千一夜」などなど、ヨーロッパを舞台にした作品が多くどれもこれもが傑作のオンパレード。これらは当時の少女向けに描かれた作品だが、その質たるや…オトナの鑑賞にも充分に堪えうるソレというのが特徴になっていたりもする。で、彼女の作品のひとつである「わたしが死んだ夜」…これも凄まじいストーリーがウリ。

双子の美少女として生まれたクレアとエバ。二人は成長するに従い互いの存在をウザく感じるようになり、憎み合うようになっていった。そんな二人がある日、自慢だったブロンドの長い髪と、二人が同時に好きになってしまったひとりの男を賭けロシアンルーレットでケリを…

ガクガクブルブルの展開である。こうなってくるとめいこさんソングで唄われている…

♪ドキドキワクワク Chance Chance

なんて風情はもはやいずこ。まさに…

♪かくごをきめて

命が賭かればソレ相当の覚悟がないとね、滝汗。それにしてもこんなスゴイ作品が、当時は小学生がその購読の主流だったであろう「なかよし」という少女雑誌に掲載とは!いやはや…これまた規制ゆるゆる70年代の成せる業といったトコロでゴザイマシタよね。というワケでこの曲を聴く度に筆者の頭の中にはこの曽根センセイの作品がぐるんぐるんしてしまうという状態なのでありまする。

ちなみにめいこさんの表題曲はオリコン最高13位、11.7万枚を売り上げて、「君たち…」に続くヒットと相成っておりました。

☆作品データ
作詞・曲:中原めいこ(1985年度作品・東芝EMI)

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ポスト百恵と言えば…

たかだみゆきさん
三原順子さん
浜田朱里さん
中野美紀さん

などなど…その後ガマの座を虎視眈々と狙い、各レコード会社から続々と新しい人材が繰り出されていったものである、おそらく世間一般的には上から2番目と3番目の方がソレの旗手としての印象を強く残していると思われるだが、実はその方々よりも少し早く…その座を狙いデビューをカマされた歌手が存在したのである。今回はその方が放った、あのデビュー曲をレビュって見ようと思うのでありまする。

表題の「ラブ・スケッチ」は佐藤恵利さんのデビュー曲として、1980年1月10日に発売された楽曲である。佐藤恵利さんと言えば、NHK「レッツゴーヤング」におけるサンデーズとしてご活躍されたお方。その時のメンツをおさらいしてみると…

1979年4月倉田まり子、佐藤恵利、越美晴、川崎麻世、渋谷哲平、山崎誠、水上卓、フラッシュ
1980年4月倉田まり子、佐藤恵利、松田聖子、浜田朱里、川崎麻世、渋谷哲平、山崎誠、田原俊彦、藤慎一郎

と…このようになる。恵利さんは1979年から2期に渡りサンデーズの一員としてご活躍。番組内でもかなりプッシュ体勢が敷かれ、期待の大型新人といった風情を醸し出していたもの。しかしサンデーズに所属していた彼女がなぜに‘ポスト百恵’としてデビューすることになったのか、その理由とは…

百恵の影武者

コレである。なんでも佐藤恵利さんは歌手としてデビューされる前に、山口百恵さんが出演された映画にて影武者(遠目のシーンなどで代役を引き受ける役)をされていたらしい。コレは確か恵利さんのデビュー当初、週刊誌などでもかなりの話題となり、アチラコチラで記事として書き立てられていたもの。たしかに姿かたち、そして独特の佇まいなどが百恵さんによく似ていたものでゴザイマス。

そんな彼女のデビュー曲「ラブ・スケッチ」は作詞を森雪之丞氏が、作曲を平尾昌晃氏が手がけたという作品。ポスト百恵として、また百恵の影武者としてご活躍だったのに、作家陣はあの‘名コンビ’とはならなかったようである。まぁ、これは過去に誕生したどのポストさんのソレを見ても言えることでもあり、ポスト百恵だからと言って安易にあの‘コンビ’にお願いをたてることはなかったようでもある。

そんな恵利さんのデビュー曲のテーマはズバリ…

片想いの悲しいデッサン

コレなのである。そりゃ歌のタイトルがスケッチなんだもの…デッサンというお言葉が曲中に出てくるのは当然の成り行きかと思われ。でもタイトルではスケッチ、曲中ではデッサン…じゃあ、スケッチとデッサンの違いとは一体?

デッサン木炭、コンテ、鉛筆などで描いた単色の線画。素描。
スケッチ目前の風景や静物などを大まかな絵に書くこと。素描。

どちらも‘素描’なので大差はなさげなのだが、一応こういう微妙な違いはあったようでゴザイマス。この曲が発売されたのは1980年、そう、今からすでに29年の歳月が経過しているというのに…筆者はこれまでこの事実を追及することを怠っていたような、ヤバヤバ^^;。それが今回の機会により29年ぶりにやっとこさ判明じゃ〜!っという形に相成りまして…いやはや、幸せでゴザイマス。石川優子さんの最近のご名言じゃないけど‘奇跡は作るもの’なのね、やっぱり。(笑)

それでは早速、この曲ではどんなことが唄われているのか…いつものようにチェックを入れてみようかなと。

♪友達のままで 愛を告げても
 恋人にだけはなれない
 まどろみの中で 触れた唇
 夢からさめても 頬が熱いの

あ〜どうやら悲しき片想い。主人公様が恋焦がれるほどに好きだというその相手…そのお相手さんは主人公様を単なる‘友だち’としてしか見ていないのでありまする、シクシク。まどろみの中で偶然にも触れ合ってしまったという二人のくちびる。思い出すだけで頬が熱いという…火照りに悩まされている主人公様なのでありまする。

♪恋に落ちたと言えば 喜んでくれるけど
 その相手が自分だなんて
 気づかない 優しくて冷たい人
 
この曲の核心…早くもキタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!
これまた随分と早いわね…それにしてもカナピーがな、コレ。彼に気づいてほしいから「恋に落ちたの」とほのめかしてみたにもかかわらず。ソレを喜びいさんでしまう彼…あぁ、なんてこったい!

♪だからラブ・スケッチ 今はラフ・スケッチ
 鮮やかな愛の絵の具塗ってください
 だからラブ・スケッチ 今はラフ・スケッチ
 片想いの悲しいデッサン

彼女は悲しき片想いの状態真っ只中…だから鮮やかなお色が揃うという‘愛の絵の具’も使ってもらえないなんて!要は彼女の恋は…

木炭、コンテ、鉛筆などで描いた単色の線画

コレなのねぇ。単色のみで描かれただけという白と黒の世界。そう、実に寂しく冷たい印象を受ける‘モノクロ’の状態なのである。コレを読んでる方の中でこういうご経験をお持ちの方はいらっしゃるのだろうか。ツライわな〜この状況はどう見ても。

この曲を唄う恵利さんを見かけたのは、やはりレッツヤンが主だっただろうか。それこそレッツヤンではこの曲は何週にも渡っての歌唱をカマされていたもの。マイク持つ手の小指がピンっと立ってるのは演出だったのか、ナゾ。

なにはともあれ…恵利さんのルックスはやっぱり百恵さん風というか、ややオトナびた感じを受けるキリっとしたべっぴんさん。1980年のこの時期と言えば、まだアイドル黄金時代の幕開け前。それこそアイドル界は先に引退してしまった人気アイドル、山口百恵さんが座っていたその椅子に、なんとか新しい女の子を座らせようと躍起になっていた時期である。恵利さんとほぼ同じコンセプトで、やはりレッツヤンから浜田朱里さんが‘同年’デビューされたことからも、その状況が大いに窺えるところでもあるか。

だけれども‘あの方’が巻き起こした大ブレイク…一体どこの誰が予測できたのか。なんせあのブレイクをキッカケにし、アイドル界のなにもかもが一気に激変!ソレは百恵さんの後ガマ狙いでデビューしたアイドルさんや70年代の風情を引きずったアイドル候補生達をも一気に丸呑みし、胃袋の中へと追いやっていくことと相成ったのでゴザイマス。

本レビューの恵利さんも、そういうストリームさえ来なければ、それこそ美人系としてそこそこ人気が出そうだったタイプ。歌唱力に関してもフラつきのない安定印。女優経験もあるとのことで、感情が入り込む歌声も実に魅力的である。曲のモチーフや出来も悪くはないが、欲を言えばレコード音源におけるアレンジはもうちょいスピーディーでタイトなものの方がベターだったか、おそらくは。妙に古臭さのみが漂ってしまうようなアレンジがどうにも気になってしまい残念である。ちなみにアレンジを担当されたのは船山基紀氏なので一流のセンセイには違いないのだが。

おそらくはコレも‘あの方’のご出現により全てが変わってしまったことによる‘違和感’だったのだろうか。しかしながらテレビでのソレはいくらかスピード感もあり、逆にソレがこの曲への緊迫感を与えていた印象もある。コレと似た状況だったのは1982年に新井薫子さんが放った「赤い靴」か。それこそ恵利さんの「ラブ・スケッチ」も施されたアレンジのせいでレコードを買ってなんとなくトーンダウンしてしまう楽曲の一派さん…?だったのかもしれない。

イメージ 2デザイン違いの別ジャケもあった

しかしそれを物語るかのように、この曲はオリコンのTOP100にはチャートインしていない。レッツヤンで毎週に渡る歌唱、恵利さん自身はべっぴんさん、サビの部分などはキャッチーでかなり記憶に残りやすいメロ、ポスト百恵…こうした要素が備わっていたのにまるっきりの鳴かず飛ばずはもったいなかったか。発売したシングルは全部で3枚。コレの他に「ラブ・ギャンブル」、「まぶしいねチャイニーズ・ハーフ」がある。

♪鮮やかな愛の絵の具塗ってください

これだけの要素を持った恵利さんのアイドル活動に‘鮮やかな愛の絵の具’を塗ってあげられる方法はなかったのか。キャラ的には女王の影に隠れてしまい、レコ会社は日本フォノグラム…ということは同期のトレモロさんのトコロか。社は恵利さんをさっさと諦めて寝返ったのかしらん、ちょっと大物に。(笑)

ちなみに恵利さんは現在も時代劇その他でご活躍され、鮮やかな絵の具を塗られる‘女優’としてご活躍中…芸能界で生きる道を見つけられていたということで‘悲しいデッサン’にとどまらずによかったばい。ちなみに‘女王’とは80年代に「はじめての情事」でドラマ共演しておられましたよね。レッツヤン時代のナツカシ話のひとつやふたつくらいは出たのかしらん、おそらくは。

☆作品データ
作詞:森雪之丞 作曲:平尾昌晃(1980年度作品・PHILIPS/日本フォノグラム)

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70&80年代には数々のオーディション番組、例えば…

「スター誕生!」(日本テレビ)
「君こそスターだ!」(フジテレビ)
「あなたをスターに!」(NET、現:テレビ朝日)

などが存在し(←どれもビックリマークがつくのね!)、それこそたくさんの人気アイドルや歌手を輩出してきたものである。↑の局名を見て「あら、TBSは?」なんて思われた方…実はこのテの番組はTBSにも存在したのだが、その放映開始は1985年。で、その番組名が…

「スターオーディション」

というタイトルのソレである。この番組は….

1985年4月から同年12月まで放映されたTBSのオーディション番組

そしてこの番組からお初のデビューをカマしたのがナニを隠そう、本レビューの主役でもある高橋利奈さんだった…というワケなのである。利奈さんと言えば、それこそ現在でもモデル兼タレントさんとして芸能界でご活躍されているのだが、そのスタート地点はアイドル歌手として…であり、しかもそのデビュー曲は…

売野雅勇&芹澤廣明

という、あのコンビによる作品だったのである。このコンビと言うとやはり思い出すのが、中森明菜さんが放った「少女A」。そう…女の子のイラツキをアグレッシブなサウンドに絡めて描き上げた大傑作である。このコンビが輩出した作品はこの「少女A」以外にも「モナリザに誘惑」(北原佐和子)、「脱・プラトニック」(桑田靖子)、「偽名」(加藤香子)などなど色々と存在したもの。こうした少女の青い性を描いた作品は例の明菜さんヒット後、次から次へと…雨後の竹の子の如くに量産されるようになっていったのである。

さて、利奈さんのこの楽曲はそのテの青い性路線における最終兵器?とでも言えそうなモノ。なぜならばこの曲の発売日を見てよ!

1985年9月5日

コレを見れば明確となってくるのである。このテの路線の全盛期は1982年の夏場から1984年いっぱいくらいまで。この時期を境にしてこうした楽曲は徐々に作られなくなっていったからである。おそらくは聴き手側にも飽きがきていたってこともあったのだろうし、ご本家であった明菜さん自身もそのような楽曲は唄わなくなっていったのも要因か。また時代の移り変わりと共に…といった理由もあったのかと思われ。なので1985年の9月になってこのテの楽曲が繰り出されるってのはソレの締めくくり的な存在であり、泣いても笑ってもコレが最後の打ち止め大花火〜的な作品でもあったワケなのである。

そんな‘大トリ’とも言わんばかりの時期に発売された「16才の儀式」…この曲はコッテコテの明菜路線?たしかにメロなどはソレに間違いがないのだけれども、歌詞に関してはかなりどっぷりの‘青い性’。となると百恵路線も入っているのか、おそらくは。いずれにしても売野&芹澤コンビによるこのテの路線集大成!には間違いないようである。おそらくこの両コンビも「コレが最後かな?」なんて予測下で…それこそ気合をしこたま注入し、このチューンを仕上げられたのでは?などとついつい邪推をカマしたくなるような…そんな仕上がりっぷりが特徴となっているのである。

♪チャラ チャラ チャッチャ〜

という勢いのあるイントロ導入部分、そして…

♪タララ タララ タララ タララ タララタ〜ラ タララ〜

といったイントロにおけるエレキの音色…この時点で明菜、そして両氏により醸し出される臭いで充満!それこそ息苦しくなってくるほどの度合いなのである。フリツケで斜め気味にカマえる利奈さんも…なんだか明菜そのまんまといった風情だったりもして。(笑)

そんなこの楽曲のテーマは…

夜の渚で行われた愛の営み

ズバリ、これなのである。あら?こっ、これは!つい先日、このブログでレビュったばかりのシブがき隊「Zokkon命(LOVE)」のソレと同じテーマ!?ますますこの曲の中味が気になってきましたわ。

16才の少女が経験するはじめての‘儀式’とは…?

それでは早速その中身とやらを…ハァハァ。(笑)

♪蒼い涙の彗星 胸に頬あてて見てた
 もう誰も来ない あ〜あ 二人渚で

渚に佇む二人…周りには誰もいないの。‘儀式’をおっ始めるには今こそが絶好のシチュエーションなのは言うまでもない。

♪月の光が仄かに
 差し込むようにブラウス
 眼を閉じ開いたの

いわゆる緊張感が最高潮に達する‘ガクガクブルブル’の瞬間。でもって彼女は自らの手で…月の光が差し込むほどにブラウスの胸元を大胆にも開いていったのよ、ウフフ。♪眼を閉じ開いたの〜と唄ってるけどコレは別にお目々をパチクリさせたワケじゃないからね、誤解の無きように。「開いた」ってのはブラウスにしなだれかかるお言葉なのでゴザイマス。(笑)

♪触れずにいてくれますか
 白い花びら Ah

白い花びらがナニを意味してるのか…ソレは皆様のご想像におまかせでゴザイマス。だってココではおおっぴらになんて…書けませんから^^;。

♪心だけ愛してはダメですか
 切なくて悲しくて 震える胸を抱きしめた

はじめての‘儀式’は彼女にこんなにも大きな衝撃を…。

♪はじめてはあなただと 決めてても
 涙につまずく16才の儀式

あなたにあげる…と決心をして挑んでも、やっぱり涙ナミダによる結末になってしまったようでゴザイマス。↑で♪切なくて悲しくて〜と唄ってるから、決して「熟女B」が見せるような‘歓喜のナミダ’ではなかったのよん。これまた誤解のなきように…コホン。

シブがき隊の「Zokkon命(LOVE)」が同じ体験での男の子側からの気持を唄ったものに対して、こちらは女の子側からのソレを綴ったモノ…なんだかこの2曲ったらば恐ろしいほどにつながっているようでゴザイマス。(笑)

この曲以前にも70&80年代アイドルポップスには○女喪失ソング、若しくはソレに準ずるお歌は数多かれど…この楽曲の歌詞ったらばおそらくはソレラの最高峰に君臨?といった凄まじさ。それにしても売野センセイ…スバラシイお仕事をされておりまする。売野センセイは男性なのになんでこんな描写が書けたのか、とっても不思議なの。しかも「喪失」のソの字すら出さずにここまであの場面を描ける…さすがはプロ!驚嘆でゴザイマス。ただ、この楽曲中でソレを匂わせる唯一のワードと言えば……

♪激しさに背をおされ 少女の岸辺離れても

この部分である。こういった間接表現…こういう技こそが80年代職業作詞家と言われたセンセイ方の腕の見せ所…でゴザイマシタよね。最近のヒット曲にはこれが欠如してるんだよな。だってどの曲も誰かの日記にそのまんまメロをのっけちゃったみたいな…歌詞とはちと呼び難いようなチューンばかりなんだもの。やっぱりこの時代の歌詞はスバラシイ…やっぱり80年代ばんざいのようでゴザイマス!

この曲はオリコン最高25位を記録して、新人のデビュー曲としては幸先の良いスマッシュヒットと相成った。このヒットで波に乗った利奈さん…9月デビューというハンデをものともせず新人賞レースにも参戦をカマし、大いに気を吐いたもの。でもどうせならもうちょっと早く…せめて6月頃にでもデビューしてたら良かったのに…なんて。25位まで食い込んだのなら新人賞も視野に入ったかと思われ、もったいなか。

利奈さんはこの後、シングル第2弾として「× BATSU」を発売。こちらも似たような雰囲気のアグレッシブチューンだったのだが、こちらは大きくカラ振りして文字どおりの×を喰らって100位圏外!デビュー曲でせっかく波に乗ってノリノリだった利奈さんのアイドル活動は…

♪涙につまずく16才の儀式

これだから利奈さんったらば…早々とアイドル稼業から足を洗っちゃったのかしらん。現在はタレント、女優、モデルとして芸能界でご活躍中。芸名も散々変えた挙句…現在は「高橋里奈」に納まっているようでゴザイマス。ちなみに彼女が高橋リナ名義で1993年に発売した「太陽に出逢う風」(NHK「はるばると世界旅」)は隠れた傑作でゴザイマス、念のため。

☆作品データ
作詞:売野雅勇 作曲:芹澤廣明(1985年度作品・PHILIPS/日本フォノグラム)

イメージ 1

川田あつ子さんと言えば…

1981年度ミス・ヤングジャンプにおけるグランプリを獲得
1982年4月「秘密のオルゴール」で歌手デビュー
ハウス・ゼリエースのCMでご愛嬌
TBSドラマ「人間万事塞翁が丙午」のヒロインとして出演
「激愛・三月までの…」で三田寛子さん相手にイジメ役
柳ユーレイさんの奥様
高山厳さんや平山みきさんの楽曲に詞を提供
小説家としてもご活躍

などなど…現在でもマルチな才能を生かされ、芸能界にその身を置きご活躍されている方でもある。アイドル時代のあつ子さんは…おそらく82年組の中ではイチバンの可愛らしさを誇った方でもあるか。なにせミスヤンジャンに選ばれるくらいだもの…そこら辺に関しての美少女っぷりに関しては、ツッコミようがないのでゴザイマス。当時は彼女のプロマイドもよう売れたものでゴザイマス。

で、ツッコミようがあるのは、やはり歌の方かと…。あつ子さんはとても可愛い方だったので、正直なところそんなトコをツッコむのはあまり気が進まなかったりもする。(笑)だけれどもひとまずはそんな彼女が放ったあの1曲を‘ごめんなさい’とばかりの気持と共にレビュってみようかと思うのでありまする。(笑)

表題の「ごめんなさい」は川田あつ子さんのシングル第2弾として、1982年8月25日に発売された楽曲である。あつ子さんのデビュー曲「秘密のオルゴール」(オリコン最高82位、0.6万枚)はその豪華な作家陣がまず話題を呼んだもの。なんせ…

作詞:松本隆 作曲:財津和夫 編曲:大村雅朗

という、まぶしい光を放ちまくるかのような‘プラチナトリオ’による作品だったのだから。おそらく彼女のデビューに関してはかなりの気合と先立つモノが投入されていたのかと思われ。しかしこのセカンドシングルはというと、作詞・曲共に鈴井みのりさんという方のクレジットとなっている。鈴井さんと...と言っても、なんだかあまりピンと来ない人の方が多いのかと思われる。なぜなら、かくいう自分もこの方のお名前がクレジットされた楽曲は…

「夢ください-知・的・優・遊-」 奥田圭子
「GAMBLER」  山本ゆかり

これらのチューンぐらいでしかお目にかかったことがないのでゴザイマス。コレを読んでる方の中で、鈴井さんに関して詳しい方がおりましたらぜひともご教示をお願い!

さて、そんなこの楽曲のテーマは…

恋したことに気がついた、少女の切ないキモチ

コレである。まぁ、このテのモチーフはそれこそ70&80年代アイドルのソレラにおける超定番なので、お題目としては特に目新しくもない。あつ子さんのこの曲はそんな定番テーマを宛がっていながらも、なかなかどうして…意外と隠れた傑作になっていたりもするのである。

それでは一体どこがどう傑作なのか…いつものようにガサ入れをしてみようかなと。

♪つま先立ちで 届くかしら
 ごめんなさいのキスがしたい

唄い出しの冒頭からこの曲は、実に素朴で微笑ましい物語が展開する。背高ノッポの彼、そしてその彼を見上げんばかりの小さな主人公様。あら?このシチュエーションってもしかして‘チッチとサリー’で一世を風靡した、みつはしちかこさんによる少女マンガ「小さな恋の物語」のソレと同じだったりもして。まぁ、あのマンガの主人公様は極端すぎるほどに超小粒娘だったけれども…いずれにしても実にメルヘンちっくな世界観が広がっているのである。

♪そんなことしても 無駄だよって
 肩を抱きしめ 膝をまげるの

つま先立ちで健気にも彼のお顔に近づこうとしている彼女。ソレを遥か上から見下ろす背高ノッポな彼の図…で、この彼は「そんなことしても無駄だよ」なんて口に出しながらも、膝をまげて彼女の高さに合わせてくれる…う〜ん、なんだか「君は1000%」…優しさが溢れるオトコの子のようで。陸奥A子さんのマンガにでも出てきそうな彼ですわねん。しかもちゃ〜んと肩だって抱きしめてくれるのね…単に優しいだけじゃなくって、乙女心をキュン!とさせる術だってしこたま備えているようでゴザイマス。(笑)

♪何も言わないでよ 切なくて
 そっと夕焼けの色に 包まれたいの
 うつむく気持 冷めないうちに
 確かな時間が欲しい

ここはいわゆるサビと呼ばれる部分。夕焼けなどもご登場と相成って…しかもこのゆったりメロでしょ…なんとなくあの曲、そう、アレアレ。浅田美代子さんの「赤い風船」あたりを彷彿とさせるのでゴザイマス。おそらくはあつ子さんのお声やお顔の雰囲気、そして所属がCBSソニーだったこともあり、スタッフはポスト浅田美代子ってのを狙いまくってコレをこしらえたのかも?と思わせる雰囲気でムンムンとしているのである。

あつ子さんの歌唱に関しては、歌唱力バツグン!とはお世辞にもいえないソレ…であることは、コレを読んでる皆様も充分にご承知のことかと思われ。なんせデビュー曲をテレビの歌番組でご披露の際はヤラかしまくっておりましたもの。お声がひっくりかえるくらいならともかく…

「えっ!あつ子ちゃん、そっ、そこは違うから^^;」

あちゃ〜!!バンドマンさん達を思いっきり滝汗にしちゃうような…ものスゴいパフォーマンスも何度かありましたっけねぇ。だからなのか…あつ子さんに関しては

♪あつ子〜は82年組でイチバン

そうそう…お顔はイチバン可愛くっても肝心の歌唱力は…。ソレに関しては未だに伝説と化してしまっているようなトコロもあったりで。

たしかにこの頃のあつ子さん…歌に関しては全く自信が持てず…

「歌は辞めたい!」

と所属事務所の社長様に直談判していたらしい(←ご本人談)。おそらくはその嘆願があっさりと却下され、この曲を出すハメになったのだろうけれども。で、自信が持てない状況下でこういった歌唱をご披露されたことについては、ご本人様も…

「ごめんなさい」

申し訳ないわん〜ってな心境だったのかと思われ。でも…ちょっと待った!

この曲…確かに全般を通して聴いてみても、歌唱力に関してはかなり危なっかしいという印象は否めませぬ。コレにはアイドル博愛主義な筆者、チェリーも首を縦に振らざるを得ない事実であったりもする。一商品として販売するレコード盤でこうなのだから、ナマウタお披露目時にはもっとスゴイことになっていた…のかと思われ。しかしこの曲…一見とってもシンプルなのだが、実は半音が微妙に入りこんでいたり(←ごめんなさいの「ご」の音とか)、音符の動きが激しい(←特に歌いだし近辺)やらで…唄うのは意外と難しいの。なんせご本人様…レコーディングの時は上手く唄えない悔しさで大泣きしちゃったそうな。

だけど筆者はあつ子さんが心を込めて唄っているところ、そしてこの「ごめんなさい」という楽曲を一生懸命に歌唱されているところ…それらがとっても好印象に映るのでありまする。特にソレを堪能できる聴きドコロは、2番のサビあたりでやってくるの。

♪小さなしぐささえ 思い出して
 みんな失くすのはいやと ため息ついた

この泣き節…どうよ!それこそ聴き手をウルウルさせちゃうくらいの…哀愁味を帯びたスバラシく乙女な歌唱をご披露して下さっており、恋した少女の切ないキモチ…ソレをお声で巧みに表現できているのではないかと…そんな風に感じるのでゴザイマス。あつ子さんは歌手活動をドロップアウトされた後は主に女優サンとしてご活躍された方。やはり女優としての才はしこたまあった…そんな片鱗をこの時点でチラリと見せていた表現力とも言えようか。

それこそ先日、このブログでレビュらせて頂いた宮田恭男さんの「バースディ事件」。あの曲と同じような訴求力はありそな感じで。あつ子さんの「ごめんなさい」も‘ラメのリボンを結んであげる’そんな特別加点をしてあげたい一品だったりするのでゴザイマス。

しかし、この曲に関してちょいと欲を言わせてもらえるのならば…この曲のアレンジか。どうよ、コレ。決して悪いアレンジとは言わないけれども、イントロなどはその印象が弱すぎやしないだろうか。こんなグチを書くと、アレンジをされたセンセイには…

ごめんなさい

になっちゃうけれど、もうちょっと印象に残るようなソレに仕立てて欲しかったもの。そしたらこの曲はもっと魅力的になったのではないかと…そんな風に思うのでありまする。だってコレのテレビサイズ歌唱…たしか殆ど印象が残らずにアッサリコンコンだったと記憶する。それこそ、この曲は何度も聴いて…ようやく心にじんわりとその良さが染みてくる、そんな楽曲なのでありまして…テレビで1番だけ唄うのを観ただけでは、その魅力がなかなか伝わらないものなのでゴザイマス。

俗に‘歌が○タ’などとよからぬレッテルを貼られてしまったかつてのアイドルさん(一部?)達…実は意外なほどに訴求力に関しては長けていた…というこの驚きの事実!最近の歌ウマJ-POPシンガーさん達よりも訴求力は上???だったりもして。(笑)

さぁ、この記事を読んだ後でもう1度…あつ子さんの歌声を聴き直してみて。そしたらこれまでの先入観などはあっという間にすっ飛んじゃって…‘あつ子にZOKKON命’なんて状態と化す方も…?などと感じるのはワタクシメだけかしらん。もしかしたらこの曲は、あつ子さんに対するこれまでの偏見を…

ごめんなさい

こんなお言葉で償いたくなる?そんな1曲なのかもしれませぬ。ちなみにこの楽曲...残念ながらオリコンでは圏外でゴザイマシタ、シクシク。

☆作品データ
作詞・曲:鈴井みのり(1982年度作品・CBSソニー)

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