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いわゆる1983年組と呼ばれる新人歌手さん達と言えば… 伊藤麻衣子さん、岩井小百合さん、大沢逸美さん、The Good-Bye、森尾由美さん、原真祐美さん、桑田靖子さん、小野さとるさん このあたりの方々がソレの代表的なトコロ…と相成るのだが、こうした方達に先陣を切り、1982年の11月という時期に鼻息荒く早々とデビューをかました方と言えば…そう!「どうして?!」がデビュー曲だった佐東由梨さんなのでゴザイマス。彼女はあの有名なオーディションでもある…
における優勝者。今回はそんな彼女が放ったあの1曲をレビュってみようと思うのでありまする。なんといっても東京あたりじゃかなり春めいて…いえいえ、先日は‘春めき’どころか夏めいちゃったそうで。どう考えても異常…ですわねん。 さて、表題の「春めき少女」は佐東由梨さんのシングル第4弾として、1983年11月に発売された楽曲である。‘春めき’なんてタイトルの割りに発売は秋なの…コレはちょいと時期はずれの感は否めないか^^;。できれば徐々に春めいてくるであろう頃合い、2月とか3月あたりの新曲として発売して欲しかったもの。(笑) ♪パンパン パッパッパッパ〜 パンパン パッパッパッパ〜 というイントロのキーボードによるホーン系の音色。今はまだ風が肌をつんざく寒い冬…でも一歩ずつ季節は着実に春へと近づいているの。そういった頃合いを感じさせる‘音’である。季節で言えば2月頃の…春をもうすぐのトコロに控えた、曇り空の日?といった風情だろうか。ソレに続くは… ♪ズンチャッチャ チャッチャッチャッチャ〜 という独特のリズム。そう、アレなのである!ソレはいわゆる‘モータウン’と呼ばれるリズム。もしかしたらあまりご存知ない方もいるかもしれないので、ここでちょっくらお勉強会を催したいと。モータウンとは…
こういった種類の音楽を指し示すのである。こうした音楽のリズムをさりげなく歌謡曲の中に溶け込ませたこの楽曲を、イントロからこの時点まで聴いてみて…う〜ん!モータウンをカジったことのある筆者としては絶対にシカトできないチューンというか、それこそ触発されるようなソレだったりもするのである。こうした‘イキ’が良く、実にクールなサウンドを作られたのは…
といった作家陣。林氏と言えば、この時代のほんの少し後に杉山清貴&オメガトライブや菊池桃子さんの作品を書きまくり、そのセンスの良さを世間に大きくアピールした方でもある。それらの作品が1983年夏以降のものになることから、由梨さんのこのチューンは…いわば林哲司氏における大ブレイクのきざし中の作品…ということになるか。 ♪君はズバリと切り出した 早く私を抱きたいと 弱い心の人なのに バカね 無理をしちゃって 歌冒頭…それものっけからなんともまた大胆なこと!まさに‘ズバリ’と切り出してくる…いわば‘青い性モノ’としても分類できそうなチューンなのである。ただその度合いはさほど強くないあっさり系のソレ…となっているのも特徴か。 ♪真っ赤なハイヒールが 波にさらわれてく 君が拾ってよ カッコつけてくれる おっ、また出たな〜赤い靴!!このお歌でも‘赤い靴’は‘オンナ’を象徴する小道具として使われているようでゴザイマス。しかも波にさらわれたソレを「拾ってよ!」と指図する…いわば、ちょいと分の良い‘上から目線の彼女’を描くためのアイテムとしても利用されていたりもして。いやはや…赤い靴って便利アイテムだったのね、あの時代の曲群において。 ♪春になれば私たち 女の子じゃないのよ 好きになれば私たち 涙流す人よ 同年代の男の子なんかよりも…実はずっとずっと進んでる女の子達。体だけじゃなくココロの中だってもうオトナなの。そして春になれば単なる女の子からオンナへと変貌を遂げるのよん。君がズバリと切り出してくた勇気は認めるけれど…君はまだなんだかどこかコドモっぽくってねぇ…とでも言いたげな様子。コレは男の子よりも一足先にオトナになり始めた女の子による‘まなざし加減’なんだろうか、おそらくは。 この曲の作詞をされたのは橋本淳氏。センセイとと言えば… 「私の先生」 榊原郁恵 「渚のうわさ」 弘田三枝子 「真夏の出来事」 平山みき 「カナダからの手紙」 平尾昌晃&畑中葉子 「愛は傷つきやすく」 ヒデとロザンナ 「青いリンゴ」 野口五郎 「誘われてフラメンコ」 郷ひろみ 「亜麻色の髪の乙女」 ヴィレッジ・シンガーズ/島谷ひとみ 「太陽は泣いている」 いしだあゆみ/山内恵美子 と…それこそそうそうたるヒット曲のオンパ。時代的には60年代後半から70年代にかけてご活躍された方なのだが、80年代にも… 「半分少女」 小泉今日子 「気まぐれOne Way Boy」 The Good Bye 「どうする?」 田原俊彦 など…80年代に入ってもまだまだご健在だったもの。そんなセンセイが作られたこの「春めき少女」の歌詞…こちらもなかなか小気味良い作品に仕上げられており‘歌詞’としてまとまり感のある‘あの頃’的な作品となっている。今の楽曲群に見られる日記をそのまんま歌詞にしちゃったようなソレラとは作品の質的にもかなりの違いがありありで…もちろんセンセイの書かれた詞の方が‘歌詞’として♪ちゃんとしてるぅ〜作品であることは言うまでもない。(笑) この曲はオリコン最高…なんとも残念なことに100位入りはおろか200位入りも逃しておりまする。当時の由梨さんは歌手として素質が十二分にありそうな安定感のある声質が持ち味であり、その将来が大きく期待されていた方。かくいう自分も由梨ちゃんのナマウタ体験を通して...更にその魅力にとりつかれたもの。なのにこの出来の良かった作品がラストシングルになっちゃうなんて!泣くに泣けないったりゃありゃしない。 何度もクドイようだけど…デビュー曲「どうして?!」では男の子のような服装に、ウッドペッカーみたいなザンギリ頭にされちゃった挙句、ソニーが注ぎ込むものを注ぎ込んだデビュー曲は予想外の撃沈(オリコン最高154位)。その失敗を一気に払拭しようとした陣営…今度は由梨さんを女の子らしいキャラで売る策に打って出たのである。もちろん衣装だって素っ気ないズボンスタイルからフェミニンなスカートへ…しかも見てよ!↑のレコジャケのお美しさ!!「切りすぎた髪」(←by南渕一輝)もどんどん伸びはって…この美少女っぷり!コレこそが元来の由梨さんのお姿そのものだったのであり、デビューしたての頃の由梨さんはヘンにイジくられた挙句の…
だったのでゴザイマス。それこそ…
まさにコレを地でいき、ものすごいスピードでしこたま色っぽい…
へと変貌していった矢先の引退!これまたもったいなか〜なのである。なんでも1984年6月頃にはコレに続く新曲も予定されていたとかで…最初っからこの美少女っぷりでデビューをカマしてくれていたらなぁ…たくさんの男の子達を魅了するアイドルさんになっていたであろうによ!由梨さん陣営のスタッフ様方、彼女の髪を…
功罪は実に大きいのでありまする。(笑) ☆作品データ
作詞:橋本淳 作曲:林哲司(1983年度作品・CBSソニー) |

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