|
片平なぎささんと言えば…
筆者と同年代の方だとこの辺りがパブロフの犬状態なんだろうか、おそらくは。同じ事務所(ホリプロ)の後輩アイドルだった堀ちえみさんをイジメ抜くそのお姿は、それこそ鬼気迫るものがあったもの。なんでも当時はその役柄上に視聴者から石を投げつけられたり面前で罵倒されたりで…なんでもソレが原因で苦悩の日々を送られていたらしい。 しかしながらなぎささんに関しては、コレばかりをクローズアップするのは大変失礼なほどに芸能人として華々しいご経歴をお持ちの方でもある。今さら言うまでもないが念のため…なぎささんは現在でも女優さんとして現役続行中である。昨今は2時間ドラマの女王と言えば松尾嘉代さんではなくって片平なぎささん…だものね。 そんな彼女におけるデビューのきっかけは…
ここでスカウトされて芸能界入りが決定したというお方である。そう、元々のスタートは歌手だったのである。最近の彼女は歌に関してはスッカリコンコンたけれども…。そんな彼女のオーディション受けエピソードとして「お友だちの代わりにうんぬん…」という、アイドルデビュー秘話としてよくある逸話なども残っていたりもする。友人の立場ナシといった例のアレ…である。でもなぎささんの場合は実際に応募して予選通知を受け取ったお友だちが怖気づき、正真正銘に代役という形で出場したらしい。(笑) そしてこの番組の決戦大会で合格し、アイドル歌手として船出を切ったのが1975年1月20日。まだ若干15才の頃のことである。その際に用意された楽曲がこの表題曲「純愛」だったということになるのである。 今回、この曲をレビュろうと思ったそのワケとは…
コレである。このレビューを読んでる皆様はとっくにご承知のことかと思われるが、三木センセイは2009年5月11日に帰らぬ人となってしもうた。センセイは70年代〜80年代にかけて数々の珠玉ポップスを作曲し、僕らをたくさん楽しませて下さった方である。三木センセイにおけるアイドルポップスの代表曲としては… 「ブーメラン・ストリート」 「若き獅子たち」 「ボタンを外せ」 西城秀樹 「みずいろの手紙」 「コーヒーショップで」あべ静江 「乙女のワルツ」 「木枯しの二人」 「きみ可愛いね」 伊藤咲子 「思秋期」 「あざやかな場面」 岩崎宏美 「そこの彼女」 風見慎吾 「待ちくたびれてヨコハマ」 「冬の孔雀」 柏原芳恵 「めだかの兄妹」 「もしも明日が」 わらべ 「哀愁のシンフォニー」 キャンディーズ 「お元気ですか」 「明日草」 「ほたる坂」 「天使ぼろぼろ」 「多感日記」 清水由貴子 「パラレルガール」 岩井小百合 「ダブルゲーム」 南野陽子 「水色の星」 吉田真梨 などなど…書ききれないほどにしこたまヒット曲をお持ちの方である。しかもどれもこれも未だに口ずさめる曲ばかりってのがスゴイ!いわば三木センセイ独特のメロが燦然と輝くエバーグリーンミュージック、いわゆる‘あの頃歌謡曲’の風情をしこたまに漂わせる楽曲達なのである。ちなみに個人的なツボは阿久センセイとのコンビでアニメ「星の王子さま」の主題歌を書いて下さったこと…なのだけれども。 さて、本レビューの主人公でもある片平なぎささんのデビュー曲。実はこのチューンの作曲をご担当されたのも、ナニを隠そう三木センセイである。だからこそこうしてレビュっているのだけれどもね。この楽曲は作詞をされた山上路夫氏とタッグを組んだ三木センセイが、そのタイトルどおりに実に…
なメロを絡ませた‘ぷち傑作’だったりもするのである。そして三木センセイはなんと編曲までをもご担当という気合の入りっぷりだったのでゴザイマス。 それでは一体どんな内容のチューンだったのか…そこら辺りのガサ入れをしてみようと思うのでありまする。 ♪あなたは夜の駅へ ひとりで消えてゆくの 来るなとひどい言葉 私にのこして あの時代(1970年代)の歌詞におけるトレンドモチーフが早速…キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!そう、ワケありオトコとオンナのお話には必ずやご登場となっていたのが駅…しかも夜のとばりが降りた後のソレや朝靄が抜け切らぬうちのソレだったりしたものでゴザイマスよね。このお歌の主人公様が思いを寄せる彼もまた…駅から旅立ってゆこうとしている、しかもひとりぽっちでね。 ♪もうあなたなしで 生きてゆけない どうか私 つれていってよ あら…当時15才だった少女のデビュー曲にしちゃ、随分と思いつめた内容のお歌である。長い人生…そんなに早まるもんじゃなくってよ!と助言でも差し上げたくなるようなソレだったりで。それこそ、この歌詞をモソっとイジくったら演歌としても使い回し出来ちゃいそうなソレ…とも言えようか。 ♪家もすてるわ ここの街とも別れられる この主人公様は地元がお嫌い?きっと彼とのことで♪近所の人たち口うるせぇ〜といったヒドイ目にでも遭っていたのだろうか、おそらくは。この歌詞を見ていてフっと思いついたのがあの曲…そうそう80年代につちやかおりさんが放った「もう家なんて帰らない」。こちらもかなり衝撃的な内容ではあったけれども…ソレに先駆けることウン年も前に、なぎささんはこんなお歌をカマしていたのでありまする、しかもデビュー曲としてね。コレがまずは驚嘆の事実?だったりもするか。 ♪もう誰が私 とめてみたって 愛はけして 消えはしないの 二度と逢えない 愛になるなら そうよ私 死ぬだけ 誰がナニを言ってもその意思はカチンカチンに固いようで。でもまだ若いんだから「愛と死を見つめて」の世界観にハマりすぎるのはやめといた方がよさげ…でゴザイマスよね。 このようにこの楽曲の歌詞は極めてダークで思いつめ系の内容となっている。しかしながらこうした衝撃的ちっくな歌詞を三木センセイが書かれた芳醇でかつメロディアスな旋律がなめらか〜に包みこんでるのが、この曲のスバラシイところだったりもする。間奏などでフューチャーされているアコーディオンの音色などは、なんだかフレンチのシャンソンみたいな風情もしこたま。それこそ石畳を歩く靴音が聞こえてきたり、セーヌの流れを思い浮かばせたりと…実に美しいアレンジに仕上がっているのである。三木センセイによるぬくもり感のあるメロとこうしたシャレた(←当時としては)アレンジがこの曲における… ♪もうどんなとこも ついてゆきます つらいことも 耐えてゆけるわ こんな壮絶なる悲壮感の和らげにサ・ク・セ・スしてるところなのかと思われるのである。三木センセイのスバラシイお仕事が堪能できる…そんな1曲と言えようか。 それにしても…♪どんなとこもついてゆきます…って。あれ?もしかしてこの曲は‘和製アイ・ウィル・フォロー・ヒム’だったのか。あの曲をジャパニーズガール的に解釈するとこうなる…今頃になって気づいてしまったがな、滝汗。(笑) この曲はオリコン最高33位、7.7万枚を売り上げてヒットを記録。コレはデビュー曲にしちゃ絶好調なるお成績である。まさにこの頃のなぎささんはホリプロ期待の星だったワケなのである。その期待に応えるべく…1975年度の「日本レコード大賞」における新人賞では本選にも出場をカマし、期待のニューホープ・片平なぎさを世間に大きくアピールしたのである。しかしながら…
というご本人様の意思が尊重(?)されたのか...アイドル歌手としての活動は4年ほどで終焉してしまったのである。まぁ、その後もちょこちょこ…ご本人様も出演していたテレビ番組「新婚さんいらっしゃい」のテーマ曲を桂三枝師匠と一緒にデュエットとか、ありましたよね。アイドルとしてデビューした1年目は5万枚程度の売上をコンスタントにハジき出していたなぎささん。歌唱力だって…いえいえ、決してヘタではない「スタ誕○印」だったりもするのでありまする。↑のは単なるご本人様によるご謙遜なのかと思われ。 そんな彼女も今年で芸能生活35年目に突入!という大ベテランの域に達してきた。それこそ…
とばかりに…30年以上の長きに渡り忠犬ハチ公の如く「ホリプロ」に籍を置き、現在は2時間ドラマの女王として気を吐いてらっしゃるのでゴザイマス。 三木たかし先生のご冥福をお祈りすると共に…片平なぎささんお今後のご活躍も期待しながら、今回のレビューはお開きにしたいなと思うのでありまする。 ☆作品データ
作詞:山上路夫 作曲:三木たかし(1975年度作品・東芝EMI) |

>
- エンターテインメント
>
- 音楽
>
- 邦楽






