ここから本文です

書庫☆80年代アイドルレビュー

記事検索
検索

イメージ 1

70&80年代のアイドル歌手は、それこそ‘アイドル黄金時代’というその名が示すとおり…星の数ほどのアイドル達が次から次へとデビューをカマしていったもの。ただ、その中で多くの人々の記憶に刻まれるのは…やはりある程度のヒット曲を世に送り出した‘一部のアイドル歌手’に限られてしまうワケである。もちろんそうでないアイドルのことだってしこたま憶えてるわん!という方も(←自分を含めて)いるのだとは思う。しかし、世間一般のレベルで考えると、その相当数はかなり少数となってしまい、マイノリティといったカテゴライズが成されてしまうものである。

しかしながら大成は果たせなかったものの…ネットでググるとそれらのお名前がしこたまヒットしまくるというアイドル歌手さん達も存在するのである。その理由とは…

アニソン

そう…コレ関連の楽曲をリリースした経歴のあるお方々なのである。楽曲として売れた売れないに関わらず、とりあえずアニソンを1曲でもリリースしていれば、その元アニメ作品の根強い人気等により…

●楽曲はすばやくCD化
●アニメのファンサイト等により記事として取り上げてもらえる
●アニメ関連は何度もCD化されるため、ネット上で曲名と歌手名はヒットしまくり
●着メロや着うた化もすこぶる早い

と…利点がしこたまなのである。要はアニソンを唄っていた…というだけで、それら楽曲と歌手名はネット等を通じて人々の脳裏にうんと刷り込みがなされ、同じ程度の活躍に留まったアニソン楽曲なしアイドル達よりも知名度はうんとこさっと高くなるのである。しかもその名は長きに渡り轟きまくる!といった現象も生じてくるのである。

今回取り上げようと思っているこのお方も…おそらくはそんなアニソン恩恵をタップリコンコンと受けたアイドルさん…と言えようか。

そんなワケで今回はあの方が放ったこの1曲をレビュってみたいと思うのでありまする。

表題の「パジャマ・じゃまだ!」は成清加奈子さんのデビュー曲として、1984年5月5日に発売された楽曲である。成清加奈子さんと言えば…

TBS「ザ・ヒットステージ」における踊るアシスタント役
NHK「レッツゴーヤング」のサンデーズメンバー

ここら辺りでのご活躍により記憶に留めている…という方も多いかもしれない。しかしながらそれらより燦然たる輝きを放つのが…

「うる星やつら」

コレなのである。そう…この曲はフジテレビで放映されていた人気アニメ「うる星やつら」のOPとしてオンエアされた楽曲だったのである。今でも成清加奈子&「パジャマ・じゃまだ!」という両方が知名度を誇りまくってる理由…おそらくはこの人気アニメに御の字といった状態なのかと思われるのである。おそらくはご本人様も「コレ唄っといてイカった〜!」などと思っているのかしらん。(笑)

そんな加奈子さんのデビュー曲は、作詞を康珍化氏が、作曲に至っては林哲司氏が手がけた作品。このコンビと言えば…

「悲しみがとまらない」 杏里
「もう逢えないかもしれない」 菊池桃子
「サマー・サスピション」
「君のハートはマリンブルー」
「ふたりの夏物語」
「サイレンスがいっぱい」 以上、杉山清貴&オメガトライブ
「北ウイング」 中森明菜
「愛情物語」 
「天国にいちばん近い島」 以上、原田知世
「瞳の誓い」 井森美幸
「悲しい色やね」 上田正樹

などなど…80年代の歌謡界で書きまくったお二人さん。特にオメガ関連の楽曲に関しては当たりコンビもいいところ、出す曲が次から次へとヒットしたものである。

どちらかと言えば、アイドルポップというよりはアーチスト色が濃くてどこか品のある楽曲を多く輩出したコンビだったのだが、本レビューの主役でもある成清加奈子さんのデビュー曲ったらば…

ぶりぶりのアイドルポップ

といった風情で実にキュートな作品に仕上がっていたりで。それこそ上記楽曲群と比較したらちょいと異色な感じのチューンだったりもする。

ソレはピコピコしたシンセ音がしこたまのイントロの時点から炸裂する。あれ?でもちょっと待ってよ、このイントロ。もしやコレは某素人女子集団がカマして世間を圧巻したセーラー服のお唄のソレに激似かしらん。でも誤解のなきように!発売はコッチの方が先…要はコチラがパイオニアなんだから。ちなみにこんなキュートな味付けを施されたアレンジャーさんは椎名和夫氏である。

♪夢の中まで 追いかけたくて
 Bedの下に 写真を入れた

♪空に浮かんで イイとこなのに
 キスしたとたん 夢からさめた

でもって歌い出しだってキュートな歌詞が炸裂!ソレをちょいと平ぺっためのお声で歌唱する加奈子さん。まさにアニソンにはお誂え向きとおぼしきソレ。でもってアニメの世界観をそのまんま彷彿とさせるような…ラムちゃんのラムちゃんらしい仕草や行動が目に浮かびまくるのでありまする。(笑)

♪ギュット 抱きしめてね キット
 ズット 待ってるから ジット
 はがゆくなる

「ギュット」「キット」「ズット」「ジット」…最後に「と」の付くお言葉を持ってきて遊びまくる康珍化センセイ。こういうお茶目な言葉遊びはあの頃のアイドルポップスではよく用いられた手法だったか。例えば榊原郁恵さんの「夏のお嬢さん」におけるアイスクリームとユースクリームの対比、そして渡辺桂子さん「赤道直下型の誘惑」における♪タイタイタイ意味深をしたい〜タイの部分でひっかけたお遊び…とかもね。

♪パ パ パジャマ・じゃまだ
 眠れないのよ 切ないダーリン
 パ パ パジャマ・じゃまだ
 裸の気持 感じてダーリン
 Hotため息 燃えちゃいそうな
 青い星の夜

「うる星やつら」と言えばやっぱりこのお言葉は必須でゴザイマシタよね。そそっ、ソレはまさしく…

ダーリン

コレなのでありまする。2代目EDを担当したヘレン笹野ちゃんも「心細いな」でダーリン攻撃をカマしておりましたし。やっぱりコレがなくっちゃネといった黄金のお言葉。まぁ、うる星関連じゃなくったってこのお言葉は歌謡曲の世界じゃ…

「ダーリング」 沢田研二
「ごめんねDarling」 岩崎良美
「艶姿ナミダ娘」 小泉今日子
「素直になってダーリン」 少女隊
「リトルダーリン」 田村英里子

とか…キリがないくらいにたくさんあったものでゴザイマス。

この曲はオリコン最高35位、4.3万枚を記録してデビュー曲としては申し分ないほどのスマッシュヒットと相成った。コレはまさしくアニメ人気も手伝って…だったことは言うまでもないけれども。そうした要因を除いたとしてもこのチューンにおける楽曲の質はかなり高く…それこそ素人女子集団デビュー曲のワダチを作った曲?とも言えたりもして。ただちょぴっと残念だったのはコレを唄っていた成清加奈子さんの本体人気みたいなモノが、イマイチ浮き彫りになってこなかったことだろうか。彼女はレビューの前半部分でも記述ったように、レッツヤンでもサンデーズのメンバーとして抜擢。番組内でもシングル第2弾だった「ハートのピアス」などは毎週熱唱…という好待遇っぷり。なので環境的にはかなり恵まれていたハズなのである。しかしヒットチャートを賑わせたのはデビュー曲の「パジャマ・じゃまだ」1曲ポッキリ。これだけ幸先の良いスタートを切りながら…なんともまたもったいのう話ではゴザイマセンか。

でも♪All right All right〜大丈夫。だってこの曲はアニソン…しかも未だに根強いファンによって支えられてる「うる星やつら」関連なんだもの。それこそ…

♪ギュット 抱きしめてね キット
 ズット 待ってるから ジット

こんな風にギュット抱きしめられ&ズット愛される…そんな1曲になるに違いないのだから。現にうる星関連ファン様におけるこの曲の人気はかなりのものらしい。なので♪心配はしないでね〜成清加奈子さんのお名前だってこの楽曲と共に…

ズット

残って語り継がれていくのだっちゃ...ラムより。(笑)

☆作品データ
作詞:康珍化 作曲:林哲司(1984年度作品・徳間ジャパン)

イメージ 1

追記:この曲を作曲された伊豆一彦先生から、当記事宛てに直コメを頂いております。詳しくはコメント欄にてご確認頂けます。その後も先生とはお付き合いを続けさせて頂いており、ご自身が過去に携わったアーチスト等に関しての思い出話もご提供頂きました。「キミはどんとくらい」立花理佐「アバンチュール」キャッツ☆アイ

このブログではこれまでにたくさんの‘あの頃アイドルポップス’をレビューという形で記事にしてきた。その楽曲選択は売れた売れないにかかわらず…というのはここの読者様たちならば充分にご承知のことかと思われ。ただ、これまでにレビューしてきたそれらチューン達…実はどれもこれもが、いわゆる‘ドーナツ盤’と呼ばれたシングルレコードからのチョイスだったもの。

何事に対してもそうだけれども、同じことを長きに渡りカマしているとたまには気分転換が必要になってくるものでゴザイマス。懐アイドルさん達も「気分をかえて」はたまた「気分を着替えて」なんてお歌を唄っていたようにね。

というワケで今回はちょいと気分転換!ってな具合で、このブログではお初となるアルバム曲からのレビューに触手をニョロリと伸ばしてみたいと思うのでありまする。

この新たなる挑戦(←ってか単なる気分転換なんだけど)の第1弾として選んでみたのはこのお方のあの1曲…まぁ1発目だから景気よくパ〜っと!ビッグネームでいっとかいないとね。後が続きゃしないから。(笑)

表題の「キャンセル!」は中森明菜さんのアルバム...

「バリエーション<変奏曲>」

に収録されていたチューンである。明菜さんと言えば、あの‘太陽の女王’と真っ向対決を展開した、いわば80年代アイドル界の2大巨頭の1角だったお方。そんな彼女がデビュー1年目の1982年10月27日にセカンドアルバムとして発売したのがこの作品だったのである。

この頃の明菜さんと言えば夏に発売した「少女A」でドンブラコと波に…ソレもかなりの巨大ウェーブでゴザイマシタよね。同期のアイドル達はもはや敵ではなくなり、それらの遥か上に君臨していた‘あのお方’にむかって矛先を向けることが出来る射程距離に突進!といった、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのスゴイ頃である。

明菜さんはデビュー当初からアルバム分野でも素晴らしい実績を残されていたことは知られた話でもある。なんせデビューアルバムだった「プロローグ<序幕>」は発売早々にしてアルバムチャートでベストテン入り(オリコン最高5位)。コレはシングル盤によりデビュー曲として先に発売されていた「スローモーション」のチャートアクションを考えると驚嘆の結果だったとも言える。なんせデビュー曲はオリコンのベストテンどころかトップ20にすらランクインしていなかったからである。

あの当時のアルバム市場は一部の人気アイドル歌手を除いて、シングルのソレに比較すると売上的にはあまり芳しくないというのが定説になっていたもの。ましてデビューしたばかりの新人アイドルのアルバムがいきなりベストテンに入るというのは、かなり稀なケースだったのである。そういったことを覆し、いきなりベストテンに喰いこんできた明菜さんのデビューアルバム…この時点で明菜さんは‘太陽の女王’の右側に躍り出うる可能性を充分に秘めていた…とも言えるだろうか。

そんな明菜さんが唄った「キャンセル!」。この楽曲の作詞を手がけたのは売野雅勇氏である。売野氏は今さら説明するまでもなく、明菜さんの「少女A」の作詞を手がけた方であり、いわば明菜さんに大ブレイクのきっかけを与えた方…とも言える。蛇足になるけれども、「少女A」という楽曲…本来は違う歌詞&コンセプトにて沢田研二さん用に制作が進められていたモノだったらしい。運命の番狂わせは全くもって予測不可能でゴザイマス。(笑)

さて、そんな売野氏が手がけた「キャンセル!」…コレはヒット作になった「少女A」の延長線上にて書かれた色合いが非常に強い。もちろんこのアルバムにもそのヒット作は収録されており、ソレを中心モチーフとして構成を考えたことは間違いなさそうである。でもってそのヒット作と同系列の作品でお願いしますよ〜センセイ!といった要望に応えるような形で書き上げられた楽曲が「キャンセル!」だったのではないかと思われるのである。

♪見せかけの強がりは
 傷つくことが 誰より怖いだけ
 心では 何もかも
 お好きなようにと つぶやいてる

こんな唄い出しで始まるこの曲…もうイントロの時点からツッパリ歌謡色が全開しこたま!それこそ「少女A」の匂いでムセかえるほどの状態である。インストとして使用されているエレキの音色は、狂気の沙汰を髣髴とさせる不協音階とおぼしき旋律。ソレは聴き手の脳を引っ掻き回し、思考回路の一部をショートさせてしまうようなソレだったりもする。でもってアレンジを手がけたのはどなた?って…言うまでもなく「少女A」のソレと同じ荻田光雄氏なのである。ということは作曲を担当されたのも当然の如くあのお方?いえいえ、コチラの楽曲はね…

伊豆一彦氏

この方のご担当なのである。前出のあのチューンにおける作家陣コンビと全く一緒にしなかったトコロもこの表題曲に関してのミソと言えそうである。伊豆氏と言えば作・編曲家、音楽プロデューサー、音響演出家として知られるが、アイドルや歌謡曲の分野はもちろんのこと、アニソンやその他CMソングなど、幅広い分野で楽曲制作をされている方である。アイドル系楽曲で割りと知られたトコロは立花理佐さんのデビュー曲「疑問」の作曲担当や早見優さん「NEWSにならない恋」の編曲、そして堤大二郎さんの「セクシーベイブ」の作曲あたりだろうか。

そんな彼が紡いだメロはかなり忙しく動き回る。何度も確認して確実に音を把握してから挑まないと、歌中のどっかしらで必ず間違えを犯しそうになるソレだったりもする。「スタ誕」出身で歌唱力に関してはデビュー当初から定評があった明菜さん…全体的に見ても優れた歌唱となってるの言うまでもないのだが、この曲における彼女の歌声の白眉と言えば…

♪あなたの言葉で 心裸にされ
 このままじゃ私 立ってられない

間違いなくココだろう。この低音…どうよ、コレ。たまりませんがな、もう。(笑)

当時のアイドル歌手の楽曲と言えば、その殆どが少女のあどけなく可愛いお声を前面に打ち出したソレだったもの。楽曲のメロ的にもそこら辺りをティーン男子に向けていかにアピール出来るか…そんなトコロに精力が注ぎ込まれていたような気もするが、明菜さんのコレはそれらとは全く趣を異ならせる。この低音で明菜さんにドキュ〜ンとやられた!なんて人もかなり多かったのではないかと思われる…それほどの魅力に溢れた部分でもある。明菜さんの魅力しこたまな低音部…そんな特徴を掴みまくりこのメロを作られたと思われる伊豆センセイ…アッパレでゴザイマス。

♪崩れそうよ 崩れそうよ
 好きだなんて 二度と言わないで
 胸にかけたブレーキが 
 つまさきから脱れてく

♪取り消してよ 取り消してよ
 優しさはいつでも 罪つくり
 触れた指が 罠になるわ
 そこから先は キャンセル!

前出の♪じれったいじれったい〜…アレに充分匹敵するほどのインパクトですがな、コレ。また、このサビ部分ではタイトルを「キャンセル!」にした理由が暴かれていく、重要箇所であることは言うまでも無い。この後の歌詞にも…

♪スリルなら卒業よ

♪軽い子だと 誰か叱って

♪見た目よりも 純情だから

などなど…当時の、ちょいと悪ぶるのがカッコええのよん!ってのを信奉しまくっていたティーン達の胸をバキュ〜ンと貫くお言葉がこれでもかのてんこもり!それこそおもらし寸前の状態に追い込もうとするのである。ちょっと、スゴイですがなこの曲。なんでこの曲をシングルにしなかったのか…それこそ「セカンド・ラブ」の次シングルとしての価値は十二分にあったであろう、大傑作だと言うのに!

この曲が収録されたアルバム「バリエーション<変奏曲>」はオリコン最高1位を記録、74.3万枚を売り上げるバカ売れ状態と相成った。この売上枚数は同社のアルバム年間チャートにおいて8位という高位置に踊り出させ、ニューアイドル中森明菜の名前をニッポン全国に轟かせることに貢献した1枚になった。このバカ売れの背景は「少女A」の爆発的なヒット、またアルバム発売から2週間後に発売された明菜さんのサードシングル「セカンド・ラブ」のビッグヒットも手伝っての…だったと思われる。要は中森明菜というアイドル歌手が時の人としてニッポン歌謡シーンに躍り出た頃の…あの勢いを紛れもない事実として今でも物語ってくれる1枚と言えるのである。この表題曲以外の収録曲だってどれもこれも傑作揃いなのは言うまでもない。

この「キャンセル!」という楽曲…アルバム内では「イントロダクション」という、インストだけで構成される、いわば序章曲のすぐ後という位置の収録となっていた。

「イントロダクション」における静かすぎるほどのメロディー…ソレに反旗を翻すようにおっ始まるスリリングで狂気に満ちたイントロ。嵐の前の静けさとはまさにコレなのか?といったことを悟らせる趣きか。この落差も表題曲を聴くにあたってのカ・イ・カ・ンであり、そのエクスタシーを楽しむために何度も何度も繰り返し聴いてしまう罠…♪ここから先は入っちゃだめだめデンジャラスだぞ〜の世界観なのか。おサルが一度憶えた○○を止められず、快感を求め狂い気がフレるまでやり続けるという妙な伝説があるけれど…コレは‘アノ行為’に限りなく近いのか、もしかして。(笑)

そんなイキすぎた行為はおよろしくないだろうから…

♪そこから先は キャンセル!

とばかりに…ひとまずは自制しとかんとね。(笑)

☆作品データ
作詞:売野雅勇 作曲:伊豆一彦(1982年度作品・ワーナーパイオニア)
収録盤:「バリエーション<変奏曲>」(セカンドアルバム)

イメージ 1

このブログを開設して早4年と5ヶ月が経過し、その間にはたくさんの‘あの頃アイドルポップス’のレビューならびにご訪問者様方からのコメントを頂いてきたもの。4年と5ヶ月なんてひとことで言ってしまえばそれまでなのだが、これはかなりの長い期間であるように思うのでありまする。それこそこのブログのタイトルにもネジ込んであるピンク・レディーの活動期間がおよそ4年と7ヶ月だったのであるからして。これもひとえにこのブログに遊びに来て下さる読者のみな皆様のおかげであると…このようにひしひしと感じるてくるのである。それこそ「ありがとう」というお言葉を声を大にして叫びたい心境なのでゴザイマス。

それはそうと「ありがとう」と言えば、いましたよねぇ、80年代アイドルにだって。そんなことから今回はこの「ありがとう」にてコジ付けさせて頂き、あの方が放ったこの1発をレビュってみようと思うのでありまする。

表題の「デジタル・ナイト・ララバイ」は石坂智子さんのシングル第2弾として、1980年9月21日に発売された楽曲である。石坂智子さんと言えばデビュー曲の

「ありがとう」

が代表曲というアイドル歌手さんである。そもそも智子さんにおけるデビューのきっかけは…

東芝タレントスカウトキャラバン

という東芝EMIが主催したオーディション。この大会における記念すべき第1回の優勝者となったことを受けての歌手デビューだったのである。デビュー日は1980年6月21日。デビュー曲「ありがとう」はフジテレビで当時放映されていた「ただいま放課後」というティーン向けドラマの主題歌となり、オリコン最高40位、6.8万枚を売り上げるヒットと相成った楽曲である。この幸先の良いヒットを受けて智子さんは新人賞レースにもご参戦。レース上での同期ライバル達は…

田原俊彦、松田聖子、岩崎良美、河合奈保子、柏原よしえ、鹿取洋子、甲斐智枝美、千葉まなみ、松村和子、スコッチ、石崎はるこ、おぼたけし、佐藤あきら、中川みどり、パティー・リン、比企理恵、森京子

といった面々だったか。智子さんはデビュー曲の絶好調でレコ売上的には5番手あたりに位置しており、あわよくば年末の大一番まで勝負を持ち込めるか?といったレース展開の、激戦状態にその身を置いていた頃でもある。そうしたレースを更に有利に動かそうと…そんな思惑からカマされたのが、表題の「デジタル・ナイト・ララバイ」だった…というワケである。

この楽曲は作詞ならびに作曲を伊藤薫氏が手がけた作品である。そうなの…今回なぜにこの曲をレビュっているのかは、このブログの「ほほにキスして」(水越けいこ)記事を読んで頂ければガッテンに至る…かしらん、おそらくは。(笑)

そのレビューやコメント欄でも触れたとおり、伊藤氏は「ラブ・イズ・オーバー」(欧陽)の大ヒットなどにおけるバラード作品でその頭角をめきめきと現した方でもある。しかし、彼の作った作品リストをチラ見してみると…いやはや、スゴイスゴイ。それこそクルクル回って色んな模様を見せてくれる万華鏡のような、実にバラエティに富んだ作品を世に送り込まれていた方なのである。まさに♪夢だと言って〜嘘だと言って〜と唄わんばかりのいろいろ加減が特徴である。そんな彼が石坂智子さんに捧げたこの表題曲…これだってスゴイんだから。まずはいつものように歌詞を一緒に追ってみましょ♪

♪デジタル・ナイト・ララバイ 今日は一人で帰る
 私の言葉ふさぐ あなたのくちびるが痛いほど

ってのっけから。あら?コレってホントに「ありがとう」を唄ってた智子ちゃんの新曲なのぉ?と首をかしげんばかりの…冒険作とおぼしきチューンになっている。デビュー曲では瑞々しくホロ苦い青春をテーマにし、歌のオネエさんちっくな風貌で視聴者を魅了してくれた智子さん。しかしながらセカンドでは早々とカマしてきたわね!といった風情でしこたま。それこそ…

♪思い違いのロンリーダンス 遊び上手なロンリーボーイ
 どこまで本気なのか どこまでうそなのか わからないの

って。アンタ…思い違いの智子〜遊び上手な智子〜って、そのまんま替え歌したくなっちゃうような激変ぶりに唖然。聴いてるコッチの方が「智子タンってばどこまで本気なのかうそなのか」と…サッパリコンコンだったもの。

♪背中に回す指先あやしい このまま瞳閉じたら
 あなたの思い通りになって

この曲のテーマはここら辺りの歌詞にて表現されているとおり…まだその領域に踏み込んでない生娘が…

「するNO? しないNO?」

とアレ関係のドギマギで、悩みの泉にその身を落とす物語といった毛色。ちょっとぉ…コレって新人歌手の、しかも青春賛歌路線でデビューしたお方の第2弾にしちゃスゴクない?これまた随分とハメをハズした…というか冒険しまくった作品といった出来栄えのようでゴザイマス。楽曲全体的なアレンジもベースがブンブン唸りまくるディスコ調、でもって同じ事務所に所属していておつながりがあった野口五郎さんが、レコーディングの際にギターとしてご参加とか…そういったウリもあったような記憶が(←間違ってなければの話になるけれど)。でもこういう荒くれ路線は個人的には大スキだったりもする。(笑)

時は1980年9月…同期の松田聖子ちゃんがその独自路線を開拓しまくり、ソレが世間において注目の的になり始めていた頃である。だけどご結婚のために引退をしたあのトップアイドルの後ガマ椅子はまだ残ってる…そういう状態で「ちょっと本気で狙ってみました」という計画のもとにこのような路線が選択されたのだろうか。その期待に応えるかのように…智子さんだってガンバりまくっちゃってるんだから。

♪Touch抱かれ そしてCry泣いて
 すてられた悲しいヒロインなんて
 似合わないのよ さまにならない
 過去も未来も夢物語

ここの盛り上げ部分ではシャウトが入りかかる寸前くらいの、絶妙なる歌唱で唄いまくり、「智子はアイドルなのよ!」という事実を一瞬忘れかかってしまったかのようなロック唱法をカマしまくるの。歌のイントロ部分で見せるチックタック的なフリツケ、そして全体的に攻撃的、なおかつお鼻のお穴がおっっぴろがり気味な智子さんがこれまたステキで。このお歌の主人公様の感情をビジュアル面でも表現して下さっているのでありまする。これこそが歌手の鑑…でゴザイマスよね。

♪あなたにすればone night
 私にすればfirst night
 熱い吐息のメロディー 今このひとときを
 どうすればいい

うん…それこそテレビを見ている側が「どうすればいい?」と自問自答させられてしまうような激変ぶりだったか。まぁ、所属も東芝EMIだったし、ソレを思えばこういう突拍子もないイメチェンってのは充分に予想が出来たのだけれどもね。ただ問題なのがアソコはこういうことをしたそばから、何食わぬ顔で居直ったように180度異なった路線の曲をその直後に持ってくること…でゴザイマシタよね。今回のレビューの主役でもある石坂智子さんだってこんな「大胆素敵」なことをしてくれちゃった後で…

「ふたりの恋はABC」

という、まるっきりのアイドルポップや…

「流れ雲」

というデビュー曲の影をチラつかせまくる踏襲作品などをカマさせられていたものでありまする。ただ、こうした毛色の違った作品をきちんと消化し、自分のものにして唄われていた智子さんはスバラシイの一言に尽きると言えるか。それこそ彼女が残した作品群を聴いてみると、まさに百面相といった形容がピッタリコンコンだったりで。「東芝スカウトタレントキャラバン」でだてに優勝したんじゃなくってよ!といった雄叫びが今にも聞こえてきそう〜そんなチューンでいっぱいなのである。

さて、そんな智子さん渾身の冒険作だった「デジタル・ナイト・ララバイ」。お成績の方はというと…オリコン最高72位で2.3万枚。デビュー曲のソレには及ばなかったものの、100位入りを達成して気を吐いた。欲を言えばこんだけの傑作なんだもの…せめてオリコンの左側に食い込み、百面相の石坂智子としてのアピールをもっともっと世間に轟かせてほしかったものか。

これだけ歌唱力バツグンだった智子さん。しかしながらその芸能活動は意外にもアッサリコンコン。シングル5枚とアルバム3枚(ベストアルバムを含む)を残して、たったの1年と2ヶ月ほどでその幕を降ろしてしまったのである。デビュー翌年(1981年)に行われた「日本テレビ音楽祭・金の鳩賞ノミネート」では候補として番組に出場したものの、本選へのパスポートをもぎ取ることなく撃沈!舞台上でいわゆる‘取り残され組’となってしまったのである。1年前の新人賞では意気揚々と本選に出場していた方だっただけに…視聴者としてアレは非常に胸の痛む出来事だったものである。舞台上に取り残され、なんとなく見世物ちっくになってしまった智子さんとしては…

♪今このひとときを どうすればいい

といったご心境だったのか。いずれにしても…

♪どうすればいいの〜

やってることが酷すぎますがな〜日テレさんよ。選ばれないのが二人コッキリなら最初っから呼ぶなっつーの、プンプン。(笑)

☆作品データ
作詞・曲:伊藤薫(1980年度作品・東芝EMI)

イメージ 1

先々週末は所用で家を空けた筆者…で、その間にニッポン国内では大変な騒ぎが起きてしまった。コレの詳細は今さら皆様に説明する必要性はないだろう。そう、80年代後半には正統派アイドルの一番キラ星!といった存在感を放っていた酒井法子さんことのりピーが、なんと警察に「御用だ!」とばかりにとっつかまってしまったからである。あの事件を見聞きして…

「えっ!あのアイドルだったのりピーが!!」

と、ド肝を抜かれた方や…

「あっ!やっぱりね」

なんて、半ば予測でもしていたかのように冷静だった方などもいたりして?いずれにしてもそれらの反応はさまざまだったのかと思われるのである。実はこの筆者...

「昨年の夏頃から...」

もとい、あの事件が勃発するちょっと前に、彼女がアイドル時代に放ったナツウタレビュー記事の仕上げに取り掛かっていたところだったのである。

でもソレ…もう出せないの。だって今となってはその内容がまるっきりズレまくりで。加筆修正のしようがないのでゴザイマス。だからあの記事は完全にオクラ入り決定〜!なのでありまして…いずれソレを「ザ・オクラ入り」とでも題してご紹介できる日が来れば…と僅かな望みでもかけようかなと。それにしてもこんな状態ではソレが一体いつのことになるやらってな雲行きのようで…滝汗。(笑)

こうした状況下で彼女の楽曲をレビュー記事としてアップするのは相応しくないのかもしれない。でもどうしても1曲…彼女の楽曲の中で今回の事件とその内容がカブりまくっている曲があるのである。というワケで今回は逃亡をカマしてしまったのりピーのように強行突破…ではないけれど、この1曲を読者様からの批判覚悟でレビュらせて頂きたいと思うのでありまする。

表題の「ノ・レ・な・いTeen-age」は酒井法子さんのシングル第3弾として、1987年8月25日に発売された楽曲で、当時はグリコの「キャンレディー」という商品のコマソンになっていた曲である。しかしながら...今となっては彼女のことを呼ぶのに酒井法子○疑者という表記をカマすのが正当なんだろうか。でもこのブログではあくまでもあの頃のまま‘のりピー’として…彼女を呼ばせて頂きたいと思うのでゴザイマス。

この楽曲はデビュー曲だった「男のコになりたい」、そしてセカンドシングル「渚のファンタシィ」に続く第3弾。その発売日から見ても当時は新人歌手における栄光のステイタスと化していた新人賞レースを制すべく、かなりの気合を注入されて発売されたとおぼしき風情が色濃く漂う楽曲になっていたりもする。

作詞を担当されたのは森浩美氏、作曲は西木栄二氏である。

楽曲全体としてはのりピーのシングル曲としてはお初の試みとなったマイナー調。青春ど真ん中の苛立ちを疾走感のあるメロでまとめ上げたという、いわゆる快作となっているのだが...。

しかしながらこの楽曲における歌詞がねぇ、なんとも。森センセイったら今から遡ること20年以上も前に今回の顛末を予期していたかのような…ビックリコンコンな驚嘆歌詞を書かれていたのである。まさかこの方は80年代の和製ノストラダムスさんだったのか…ナゾ。

それではその驚嘆歌詞とやらをいつものように追ってみたいと思うのでありまする。

♪プログラムされた夢ばかりじゃ
 すっきりしなくて はしゃげない

要はキマリきってカタにハマった生活はつまらない…という意味なのか。

♪カセットの中の ロックン・ロールに
 合わせて心を蹴とばした

1987年にアイドル歌手として芸能界デビューしてから20年来、ずっとその‘清純派’というイメージをつらぬいてきたのりピー。ソレとご本人様の性格ウンヌンが合致していたのならともかく…そうでなかったのなら、それほどツラく苦しいものはなかっただろう。

♪キズつくため 生まれてきた
 訳じゃないのよ わかってるの...?

♪だけど...
 瞳はLoneliness 回答(こたえ)が出ない
 自由にしばられてるカンジ
 誰か教えてすぐに こんなハズじゃない
 
いいや…回答(こたえ)はもう出てるんだよ、のりピー。彼女がしなければならない第一のことは正直に、すべてを包み隠さずに話すこと。さもないとキミは警察という組織下で、完全にその自由を奪われることになるんだから。

こんなハズじゃない…おそらくは当時、彼女のファン様だった方はみ〜んな同じように感じていることだろう。そしてご本人様だって…殺風景であろう留置場の中で「こんなハズじゃない」と感じておられることかと思う。でもその思惑が「あ〜自分は一体なんてことをしてしまったのか」と反省しきりのソレなのか、はたまた「とっつかまるハズじゃなかったのにチクショー!」といった性懲りもないソレなのか…そこら辺りはご本人様が知るのみである。筆者的には前者であってほしい…今はソレに祈りを捧げるだけである。

♪ノレない青春 お断りっ!

「ポポポ…」のVTRですっかり変わり果ててしまった彼女を見てビックリコンコンになった筆者。そして改めて「白いクスリ」の恐ろしさを感じてしまったのである。もちろんテレビのインタビューという性質上、おもしろおかしくお話しをするという、プロとしてのサービスを見せた?という線も考えられるものの、やっぱり…

♪誰か教えてすぐに 何かがちがう

と感じさせてしまう異常さ。そんな彼女の立ち振舞いからはそんな疑いの念のようなものが頭をもたげてきてしまうのである。少なくとも自分が認識していた酒井法子(←あくまでもテレビの中で見せてくれていたソレとなってしまうけれど)はこんな女性ではなかった。もちろん1987年から時は流れて20年以上、彼女だってティーンの頃のまま…なワケがないのである。ただ歳は取れども、人間が持つその本質とやらはそんなに激変するようなものではないような…そんな気がしたりもして。少なくともドラマ「星の金貨」の主題歌「碧いうさぎ」が大ヒットし、ノリにのっていた頃の彼女とはその落ち着き度から判断すると別人…といった風情がしこたまなのが、マンモスかなピーのである。

おそらくはナニかがキッカケとなってしまい、彼女の趣味趣向&考え方までもが激変。そして…

「ノレない生活、お断りっ!」

とばかりにシゲキを求め狂う人生に走ってしまったのだろうか。ってかこの歌の後半では…

♪瞳はloneliness 涙の破片(かけら)
 ときどき心に重くなる
 誰か教えてすぐに 何かがちがう
 シゲキをもとめちゃ イケないの...?

こんな風に唄ってるしぃ。一体どうなってるの、この曲。これだけ状況がピッタリコンコンにハマりまくるこの曲がなぜに1987年の時点でこの世に生まれ出ていたのか。のりピー以外の懐アイドル達の幾人かも当時歌っていた楽曲の歌詞そのまんまの運命を辿ってしまった…という方はいるにはいる。それこそこのブログでもこれまでにそうした事実はレビューにてご紹介させて頂いたものである。しかし…この曲はホントにコワイ。

♪ちょっぴり嘘つく ワルい癖

ってのもそのまんまやんけ!まぁ、今回はちょっぴりどころの騒ぎじゃないみたいだし。とにかく正直に話しなはれ、のりピーよ。

ご夫婦間のことで?お子様のことで?今後のお仕事について?いずれにしても悩みはたくさんあって、孤独を感じたり涙を流したりしたこともあったのかもしれない。だけどどうよ!やっぱりあのシゲキを逃げ道とするのは…のりピー、どう考えても間違った判断だったのでは?人に勧められたからといって、そちらに触手を伸ばしていいシロモノではないと思うのでありまする。あ〜ホントに残念しこたま。

「何が私に起こったか」

♪誰も知らないそれでいい…いいえ、今回はそんなワケにゃいかんのです。もう一億人以上のニッポン人はもちろん、アジア諸国にまでこの事件に関しては知れ渡ってしまったのだから。

ちなみにこの曲…当時のオリコンで最高4位、6.5万枚を記録してベストテンヒットと相成った。デビュー1年目で芸能活動に一心不乱になっていた頃の、そんな彼女の残像が今でも蘇ってくるチューンである。

♪ごまかすまま 終わるよりも
 
そう…そのとおり。とにかく正直になんでも話してよ。これ以上、僕らを失望させないで。そして愛らしい笑顔をふりまいてくれていた‘あの頃の酒井法子’を取り戻してよ、のりピー。

☆作品データ
作詞:森浩美 作曲:西木栄二(1987年度作品・ビクターレコード)

イメージ 1

つい先日、アメリカ人男性とのご結婚を発表された演歌歌手の長山洋子さん。筆者の記憶によればニッポンにおける演歌歌手で異国人男性とこのような形になったのは洋子さんがお初?のような気がしないでもない。なにはともあれ、ニッポン女性の耐える&忍ぶココロを切々と歌いあげる演歌歌手にもグローバル化の波(←黒船?)がやってきた!ということでいいのだろうか。(笑)とにかくオメデタイお話でゴザイマシタよね。

さて、長山洋子さんの話題になると、必ずと言っていいほど引き合いに出されるのが…

元アイドル歌手

このご経歴である。彼女は1984年4月1日にビクターレコードより「春はSA・RA SA・RA」というポップスでデビューしたのだが、この楽曲によるデビューも土壇場になり決まった!なんて逸話もちらほらで。なんでも準備段階では、洋子さんが幼少の頃から嗜んでいたという民謡で、その鍛えまくったノドを十二分に生かせるような演歌でのデビュー…という話が企てられていたとも聞く。コレを考えるとちょっとばかりの遠回りはしたけれども♪どっちにしても〜どっちにしても〜いずれは演歌歌手になる運命は決まっていた…ということになるのか。

そんなワケで今回はそんな彼女がアイドル時代に放ったあのナツウタをレビュってみたいと思うのでありまする。

表題の「ゴールド・ウィンド」は長山洋子さんのシングル第5弾として、1985年8月5日に発売されたチューンである。この時代の洋子さんは…

新人賞レースではそこそこの成績は残す
NHK「レッツゴーヤング」のサンデーズメンバーとして選出

と…決して悪くない活動状況。しかし「これぞ!」と言えるような大きなヒット曲には恵まれずにチャートや人気面でも消化不良気味。所属していた事務所はバーニングなのだが、ここは石野真子さんや小泉今日子さんという大物アイドルの育成に成功したプロダクションである。その割にシングル第2弾「シャボン」の後になかなか新曲が出ないという、アイドルとしては異例の長いブランクがあったりで。そしてなんとなく路線が定まりきらないような曲調のチューンを右往左往しながら歌唱していた…それがこの頃の長山洋子さんだったように思う。

そんな彼女にふたたびのテコ入れを!そんなプッシュ体制?により生まれてきたのが、表題の「ゴールド・ウインド」だったのである。なんせこの楽曲はねぇ…作家陣からしてケタ違いの気合が入ってるの。

作詞&作曲:飛鳥涼

ほらね。このお方は言うまでもなく…チャゲ&飛鳥の飛鳥さんである。

デビューしてから1年以上が過ぎ去り、そろそろトップ20に食い込むようなヒット曲の1つや2つは欲しい!ソレが出ないとアイドル歌手としての洋子はジ・エンドを迎えてしまう〜!といった、要は‘ぷち断末魔’ちっくな叫びをカマさなければならない崖っぷち状態の洋子さん。そんな彼女に必要だったのは、作家陣だけで話題になるくらいの強力盤…ソレに他ならなかったのでありまする。

そして事務所やレコード会社が決定したこの新路線には洋子さんも覚悟をキメたのである。その覚悟が…

腰近くまであった自慢の長い髪をバッサリ

コレである。おそらくこの変身は同じ事務所の先輩、キョン2のアレを見習って「夢よもう一度!」状態…藁にもすがる想いだったのか、おそらくは。

そんな変身に合わせるかのように、この楽曲の歌詞には…

目覚めた、生まれる、何かが起りそう

と…新しい何かが産声をあげるかのような、そんなお言葉群がてんこもり。いわばこの楽曲は…

新生・長山洋子誕生小唄

と化した徹底ぶりを見せたのである。

曲調だってこれまでの洋子さん楽曲とは全く違う、実に垢抜けたソレ。当時の最新鋭を往っていたとおぼしきシンセサウンドをこれでもか!と駆使したキラキラ感のある仕上がりっぷり。おそらくは当時、シンセサイザーを使って表現できたであろうその全てをこの1曲に集約しました!と言わんばかりのハデハデ加減がこの曲のアレンジにおける特徴の1つとなっているのである。

こうしたキラキラサウンドに乗り…

♪幻のあの島で
 麗しの美女が目覚めた
 さぁさぁ夏はこれから
 生まれるよ 生まれるよ
 ゴールドウィンド ゴールドウィンド

と歌い始める洋子さんは「春はSA・RA SA・RA」や「シャボン」などで、どこか地味で控えめな印象の少女からは見違えるほどに…ひと皮プリっとむけたビジュアルでのご登場。まぁ、この「目覚めた」「生まれた」などがしこたまの歌詞だものねぇ。これまでと同じ彼女が唄ってもサマにならないったらありゃしない!そんなチューンだったとも言えるか。

♪甘い蜜を抱き寄せながら
 飛んで火に入る夏が来る

♪小麦娘がI LOVE YOU
 あなたの瞳 メロウタッチ

もう♪ナツナツナツナツココナツ〜といった世界観が炸裂しまくる歌詞。もう「夏」以外のなにものでもありません!と言わんばかりにナツを彷彿とさせるお言葉を散りばめてくれた飛鳥涼氏。飛鳥氏と言えば80年代アイドルに書き下ろした楽曲として…

「DEAR〜コバルトの彼方へ〜」 荻野目洋子
「一億のスマイル」 酒井法子
「花をください」 中江有里
「MIDNIGHT TAXI」 中山美穂
「おんなになあれ」 森川美穂
「フィルムの向こう側」 南野陽子
「人見知り」 畠田理恵

などなど。まぁ、レコ売上的に突き抜けた&有名なのと言えば、光GENJIが放った一連のヒット曲群ってことになるのだけれどもネ。さてさて...洋子ちゃんの「ゴールドウィンド」に話を戻しませう。
 
♪青い地球のどこかで 何かが起りそう

何かが起りそう…コレはまさしくアレなのよん。そう…

「長山洋子は変身します」

コレを高らかに宣言するためにお膳立てされたお言葉…ソレに他ならないのでありまする。青い地球のどこかで…そうよ!ソレはココで勃発するのよ。ホラっ、アタシをご覧なさい!麗しの美女として生まれ変わった長山洋子よ、オッホッホッホッホッホ!と…高慢ちきに高笑い。(笑)

この曲は間違いなく…洋子さんの変身プロジェクトを踏まえて綿密に作られた企みチューン。これ以外のナニモノでもないようである。

でもアピールするのはこの変身劇だけではなくってよ。デビューの頃からその歌唱力には定評があった洋子さんのソレをご披露する場所だってちゃんと用意されていたんだから。

ゴールドウィ〜ン↑ィ〜↓ィ〜ン↑

なにこのヘンな表記。(笑)
でもコレを見てその意味が手に取るように分かる方は、かなりの洋子通もしくは懐アイドル通なのかと思われ。でもこんなスゴイ音階のメロをその音程を狂わせることなく見事に唄えたアイドルって…当時、星の数ほどいたアイドルちゃん達をざっと思い起こしてみたって、その絶対数はそうそう多くはなかったハズ…と確信するもの。そこはさすがの洋子さん…民謡で鍛えた絶対音感でこんな難解な部分だってサラリとやってのけたのでありまする。

この曲はオリコン最高74位、1.0万枚を売り上げて、ひとまずは100位以内にチャートインする結果と相成った。ただ楽曲がハデだった割にはその順位はちと地味に収まってしまったか。本来的にはこの売上だと番外編!でのご紹介になるのだけれども、洋子さんは今でも現役バリバリだし、こちらでも問題ないっすよね。

なにはともあれ…ここまでこの曲に関しては褒めちぎりまくりのワタクシメ。でも、たまにはちょっとツッコミも入れておかないとね。それじゃあ「ズバリ言うわよ!」。このチューンで残念だったこと、それはね…

キレの悪いフリツケ

コレだったのでありまする。たしかサンデーズ在籍時にも「踊りが苦手」と悩まれていた洋子さん…この曲を唄った時のフリツケも、なんとなくぎこちなさや恥じらいが残るソレというかなんというか。せっかくの華麗なる変身だったのだもの。ソレに合わせるかのように、もうちょいハデにキビキビっとキメて「新生・長山洋子」を更にアピールしてくれたら…。この曲はチャートをもっともっと駆け上がったのではないか、そんな風に感じたりもするのである。そこら辺りのアピール不足が74位という、実に中途半端な位置へと留まらせてしまった原因だったのかも?などと考察する筆者なのでありまする。でもこの曲を唄うにあたり髪をバッサリしたのは大正解だったかと思われ。

ただ、その寸止まりによるものなのか、この曲以降の洋子さんは…

「夢うつつ」
「雲にのりたい」

などの歌謡曲路線に逆戻り。黛ジュンさんのカバー作品だった「雲にのりたい」では、そのタイトルに合わせて気球に乗り、ガクガクブルブルな怖い思いをしながらの大キャンペーンまでをも展開したのに…こちらもあともう一息!(オリコン最高35位)という位置で寸止まりを喰らってしまったのである。そこまでガンバってもデビュー曲の売上だった4.8万枚には届かず仕舞いだったりで...。ブレイク前の彼女はかなりの不遇モードだったようでゴザイマス。それでもスタッフに恵まれた洋子さんは…

♪さぁさぁ夏はこれから

もとい…

「さぁさぁ洋子はこれから」

と言わんばかりのネバー・ギブアップ&プッシュプッシュプッシュの大攻勢。そしてデビューしてから2年と6ヶ月が経過した頃に‘女神のお歌’で遂にベストテンヒットをカマし、名実ともにトップアイドルの仲間入りを果たした洋子さんだったのでありまする。

☆作品データ
作詞・曲:飛鳥涼(1985年度作品・ビクターレコード)

ブログバナー

チェリー(CHERRY★CREEK)
チェリー(CHERRY★CREEK)
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最新のコメント最新のコメント

すべて表示

検索 検索

よしもとブログランキング

もっと見る
本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事