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♪傷つきこわれた時が 強くなるチャンスだから〜 こんな歌詞どおり、まさしくご自身の芸能活動において、その‘有言実行’をドハデにカマしてくれた歌手がいる。コレを読んでる皆様ならそれが誰であるのかは即刻ご承知のとおり。そう、元ピンク・レディーの未唯mie(歌唱当時:MIE)さんだ。この楽曲は1984年6月1日の発売、ソロ歌手・MIEとしては通算6枚目のシングルだった。 表題の「NEVER」は作曲をDean Pitchford & Michael Goreの両氏が手がけた…そう、どこからどう見てもどこぞの外国人さんによる楽曲である。(笑)元々、この楽曲は1984年に公開され、世界的なヒットを記録した米映画「フットルース」における劇中歌の1曲。同映画のサントラ盤にも収録があったと記憶する。ご本家盤を唄ったのはムーヴィング・ピクチャーズというユニット。だからわざわざそれらの外国人作家がMIEさんの為に書き下ろし…というワケではない。さて、この楽曲の日本語盤を歌うことになったMIEさん…日本語詞を担当されたのが松井五郎氏。彼は安全地帯の「悲しみにさよなら」や工藤静香さんの「くちびるから媚薬」、柏原芳恵さんの「太陽は知っている」などなど…なかなか味のある作詞をされる方でもある。そんな彼により訳されたこの曲はTBS系列の連続ドラマ「不良少女とよばれて」の主題歌として起用されたりと…なんだかこう、MIEさんの運気がググっと上って来たゾ…という‘勢い’を感じさせる場面でもあった。ちなみにこの曲は焼酎のCMソングだった「おつだね」と両A面扱いとなったこともあり、チャート上における表記も「NEVER/おつだね」と記載されていた。 さて、これ以前のMIEさんというと、1981年3月におけるピンク・レディーの解散劇以来、T&Cの後続事務所的存在だったソーマオフィスに所属。そして、かねてから切望されていたという、世界的なショービジネスの舞台で活躍できるような…歌って踊れるエンターテイナーを目指して再スタートを切ることになったのである。解散後の彼女の活動と言えば…
と…このようにかなりの積極モードであった。デビュー曲の「ブラームスはロックがお好き」はなんと‘あの’ゴールデンコンビ、阿木&宇崎氏による作品。しかもコレに併せて発売されたファーストアルバム「I MY MIE」はその全曲が彼等による書き下ろしという、なんとも贅沢な一品だったのである。シングル2枚目だった「モア・モア」の発売に至っては、ビックリ仰天のエピドードなどが残っていたりもする。元々、同コンビにより2枚目の新曲として出来上がってきた曲(←たしかタイトルは「摩訶不思議」だったと記憶する)がピンク・レディーのミーちゃん…というイメージを是が非でも払拭したいっ!とかなりの‘ガツガツモード’に入りこんでいた当時のMIEさんにとって、ソレはお気に召さないシロモノだったとかで…なんと両氏に完全書き直しを依頼されたという逸話も残っているのだ。しかもこの頃からは‘オトナの女’をかなり意識するようになっていき、テレビや雑誌などでもそれまでの‘ミーちゃん’のイメージを大払拭するかのような言動すらも著しく多くなっていったのだ。で、挙句の果てには松竹映画「コールガール」での主演…と相成ってしまうのである。こういったお盛んなイメチェン活動は週刊誌等でもかなり話題となっていたものの、そのどれもが‘元ピンク・レディーの…’というサブタイトル付き。ピンク・レディーという肩書きナシで語られることは一切なかったのである。 一方、ピンク・レディー時代の相棒だったケイちゃんは、解散の約1年後に最初のシングル「すずめ」を発売。この曲は中島みゆきさんの書き下ろし作品でもあり、ピンク・レディー時代とはうって変った‘しっとり’ソング。そんなこともあり、この曲は発売当初から話題沸騰状態。あれよあれよという間にヒットチャートの上位にランクインしてしまうという、スゴ技を見せたのである。このような楽曲を唄ったケイちゃんの場合、そのイメチェン作戦はMIEさんのそれよりも遥かに軽やかだったのも確かだ。MIEさんの意気込みは、それはもうス・ゴ・イものがあったけれども、世間一般的な目としては「ミーちゃんはピンク・レディーの延長線上。なのに無理してオトナしようとしている」という泥沼なトコロにハマってしまっていたように思うのである。たしかにこの頃のMIEさん、ヘンに無理してオトナしようとしていたというか…ピンク・レディー時代からのファンにとってもそれはなんだかかなり顕著でもあり、なんとなく胸が痛むような…そんな状況だったのである。「露出のある仕事が嫌だ」という自分に気づいていながらもガンコにこびり付いてしまった‘あのイメージ’を払拭する為に…unwantedなお仕事ばかりを続けざるをえない状態に陥っていたMIEさん…ご本人も相当に傷つき、また苦しんでおられたようである。 そんな状況下のMIEさんにやっとこさお鉢が回ってきた…と言うかなんというか…そんな風情がムンムンだったのがこの「NEVER」だったのである。この曲はMIEさんにとって救いの神というか…長く暗いトンネルから導いてくれた希望の光…まさしくそれは‘神降臨’状態だったのではないだろうか。
というシンセサイザーの音色…このメロディーを聴くと、おそらく自分と同年代の方はアレを思いだすのではないだろうか。(笑)
という、芥川隆行氏のおなじみのお声による‘あの’ナレーションである。(笑) ♪今すぐにそうよ はじめるの くりかえし ドア たたいて〜 たたいて〜とかなりの力みモードで気合の入りまくった歌唱をご披露するMIEさん。でも、そのお声に負けず劣らずの気合で凄い形相をカマしておられたのが、例のドラマに主演をされた伊藤麻衣子さんではなかろうか。(笑) こんなふたりのコラボから成る番組OPの「NEVER」はたいそう魅力的な作品に仕上がっていたのである。そしてこの曲はこういった繋ぎを経て、最大の聞かせどころでもある… ♪さぁ ネバネバネバエバ ネバネバネバエバ〜 という…納豆の藁の中でもがくとこういう音が出るんだろうか...あのなんとも言えない‘納豆臭’が部屋中にモワ〜ンと充満するほどの…それはもうインパクト抜群な‘サビ’へと引導を渡し、曲の最後には…
と絶叫するMIEさんの‘雄叫び’付録付きという、なんともサービス精神満天の作品なのである。(笑) この曲はオリコン最高4位、27万枚を記録して30万枚に届こうか…というヒットと相成った。このヒットで「ザ・ベストテン」では最高ランキング3位、オリコンにおける1984年の年間チャートでは37位にランクされる大健闘を見せた。この曲を引っ提げて、年末の賞レース「日本歌謡大賞」の大賞候補として本選出場するなど…ピンク・レディー解散から3年…という月日を経ての大脚光&大反撃!まさに「NEVER」の歌詞どおり…でしょ?(笑)このヒットによりピンク・レディーのお二人は、解散後もそれぞれがベストテンヒットを持つ…というスゴ技を達成してしまったのである。ミーちゃんとケイちゃんのふたりはまさに‘星から来た二人’とも言うべき…凄まじいパワーを放ったのである。(笑) ☆作品データ
作詞・曲:Dean Pitchford & Michael Gore 日本語詞:松井五郎(1984年度作品・CBSソニー) |

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