|
今回ご紹介する曲…実のところ、その楽曲を歌唱されたご本人様は80年代アイドルというカテゴリーには入らない、いわば別のご職業がメインのお方でもある。が、しかし珍事は起こるべくして起きたのである。数年前に発売された「おしえてアイドル」という懐アイドルの楽曲ばかりを集めたコンピCD、なんとそのアイドル歌集にこれからご紹介する彼女の楽曲が収録!しかもソレはアイドルファンによる熱烈なるラブコールにより収録が決定した!…というものだったから驚きである。要は懐アイドルソングをこよなく愛する方達からも絶大なる支持を受けた…そんな楽曲とも言えるのである。 その曲とは…なんと女子プロレスラーとして現在も活躍中のデビル雅美さんが唄った「サイレント・グッバイ〜たとえ悲劇でも〜」である。この楽曲は1985年8月1日にキティレコードより発売されたもので、作詞を内藤綾子さん、作曲を水谷公生氏が手がけた1曲。このチューンは同年の7月より放映が開始されたTBSドラマ「赤い秘密」(主演:渡辺典子・全10回シリーズ)の主題歌として採用され、まさにご本家アイドル達が舌をも巻くような、豪華タイアップが付けられていたのである。 デビルさんと言えば、女子プロレス界ではその歌の巧さでは以前から定評のあった方。この曲の以前や以後にも… 「燃えつきるまで」 「デビル・命の限り」 「ロンリー・アイズ」 「J」(門倉有希さんが後にカバー) と4枚(コレを含めて計5枚)のシングル(+オリジナルアルバムを1枚)を発売するという歌手顔負けのご活躍っぷり。しかもアルバムはマーク・ゴールデンバーグがタイトル曲を手がける…という豪華盤。ちなみにシングル最初の2曲はそれらタイトルからもお察しが付くように‘演歌’でゴザイマシタ。♪ワルだワルだと言うがいい〜と威勢良くカマした「燃えつきるまで」は当時リング上で何度も唄われたもの。しかもこの時はライバル関係にあったミミ萩原さんと同時の新曲発表会なども開催(←実際は‘歌の対決’だかなんとかというお題目だったと記憶するが)されるなど…リング外でも歌手としてご活躍。なんてったって元プロ歌手のミミさんと歌で真っ向対決ですもの…その歌唱力はお墨付きをもらったもの…と言えるか^^。 さて、この曲はあの時代にわんさか存在したドラマ主題歌、例えば… 「NEVER」 MIE(TBS「不良少女と呼ばれて」) 「ヒーロー」 麻倉未稀(TBS「スクールウォーズ」) 「Runaway」 麻倉未稀( TBS「乳姉妹」) 「今夜はエンジェル」 椎名恵(フジテレビ「ヤヌスの鏡」) 「ビリーヴ」 松本伊代(TBS「転校少女Y」) などに共通するように、心臓をバクンバクンとさせられるような緊迫感を持たせたハラハラ波乱含みのメロが特徴となっており、イントロにかぶさる女声コーラスの…
(↑別に魔女の含み笑いじゃなくってよ^^;。)というのが嫌が王にもソレを煽り立てる役目を担っているのである。そんなイントロに引き続いてデビルさんは… ♪下手な言い訳なんかしないで 上手く騙せる相手探して という、「一体何事が?」と思わせる文句で‘いきなり’切り出してくるのである。これは悪役・デビル軍団の首領(ドン)時代のデビルさんが試合相手にいきなりの奇襲攻撃!そんな風情にもちと似ておりますでしょうか^^。 ♪壊れたままのミラー覗いて あなたの胸の中を透かした 愛し合ってたこと 悲しくなる どうやらこのお歌の主人公様とその彼氏(!?)…かなりの修羅場にその身を置いているようでゴザイマス。この二人の間に一体何が起きたのか…楽曲の雰囲気からいっておそらくは芳しくない出来事には間違いないようである。だってどこからどう聴いてもハッピーソングには聴こえないですもの^^。このように限界ギリギリのところまで切羽詰った主人公様、しかも女子プロレス界で紫の木刀を手に暴れまくったデビルさんが唄う楽曲だしぃ、そろそろ怒りの鉄拳の一発や二発くらいは…
きっ、きたわ〜っ!獲物をタンタンと睨みつけるような目力&気合の入りまくったデビルさんの雄叫びが!!遂にここに来てソレが火を吹き上げるのである。 ♪もしもこの愛 たとえ悲劇だとしても 涙見せたりしない これで終わりと 別れ心で投げつけ ここはいわゆるこの楽曲の‘サビ’部分にあたるのだが、いやはや…なんとも盛り上がる盛り上がる^^。デビルさんの、ちょっとハスキーで、それでいて甲高いハリハリのお声がこれでもかっ!とばかりに大炸裂するのでゴザイマス。しかも♪投げつけ〜のトコロなんてスゴイんだからぁ。それこそなんだかリング上で試合相手を投げつけんばかりの…そんな気合が入りまくった歌声に圧倒!相手を軽々とリフトアップし、見栄を切りながらそのまま場外へと投げつける(←デビルさん得意技のひとつでゴザイマシタね^^)…それと同じくらいの破壊力は備えていそうな、そんな迫力声なのでゴザイマス。それにしてもデビルさん…上手い!上手すぎる!!それこそ、そんじょそこらの妙ちくりんな歌い手さんくらいは軽く一蹴できそうな、そんな歌唱レベルに達しているのでゴザイマス、ハイ。(笑) そしてこの曲はフィニッシュの… ♪愛の記憶消すわ〜サイレント・グッバイ へと持ち込むのだが、どうやらこのお歌…「悪いけどアンタから去っていくよ、じゃあな」といった図式のようで…別れ話がたった今進行中のようでゴザイマス。しかもサイレント・グッバイ=沈黙のさようなら…だもの。半ばやけっぱちになった挙句に三行半を突きつけ…そんなお歌と捉えてよろしいのでしょうか。でもやっぱり‘彼への愛’は残されていたようで…歌詞の端々からも主人公様のおキモチをそのように感じるのでゴザイマス。 この曲はオリコンチャートにおける最高63位まで登りつめぷちヒットと相成った。同時期に人気が大沸騰していたクラッシュギャルズのソレには及ばなかったものの、なかなかどうして…堂々のチャートインなのでゴザイマス。コレは女子プロの中じゃかなりの好成績。この楽曲は前述したようにドラマとのタイアップもさることながら、デビルさんの歌唱力、そして楽曲そのもののクオリティが非常に高かったことがヒットの主な要因と分析できるか。 が、それよりもなによりも衝撃度が高かったのがデビルさんの容姿だろう。この時期のデビルさんは中国茶によるダイエットが大成功。なんとデビル軍団の首領(ドン)時代には80kg以上あった体重を60kg台にまで落としていたのである。しかも一時はあわや60kgを切るトコロまでイってしまったらしく、社からは「これ以上痩せるとリングに上げないぞっ!」というイエローカードをも喰らっていたらしい。このようにすっきりスリムに大変身されていたデビルさん…そのルックスはどこからどう見ても‘ほっそりとした美人歌手’そんな風情でムンムンだったのでゴザイマス。その美しく痩せた体にファッショナブルな衣装を身にまとい(←そう言えばデビルさんは女子プロ界のファッションリーダー的存在でもありましたよねぇ^^)、「サイレント・グッバイ」をリング上で熱唱。元々男性ファンが多いことで知られた彼女だったが、この時からは新たに女性ファンも獲得し、プロレスだけでなく歌でも観客を大いに楽しませてくれたのである。 そんなデビルさんも今年でプロレスデビュー30周年。これは言うまでもなく、それまでの日本人選手中で最古参であり、そして最長寿記録でもある。まさに女子プロレス界の重鎮と呼ばれる所以がコレ…なのである。そんな不死鳥の如くだった彼女も今年12月をもって遂にリングに別れを告げる決意をされた。プロレスをお辞めになられた後の動向は?とついつい気になってしまうのだが、まぁ、余計なお世話だわね。でも、ぜひまた美しく痩せられてステキなお歌を…と願わずにいられない筆者なのであります。だってホントにお上手なんだもの。(笑) PS:最新情報によりますと近日中にライブの予定があるとのことでゴザイマス。デビルさんの歌声に魅了されたい方はぜひ♪ ☆作品データ 作詞:内藤綾子 作曲:水谷公生(1985年度作品・キティレコード)
|

>
- エンターテインメント
>
- 音楽
>
- 邦楽



