塾講師は歌う

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化学

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私は基本的に高校生の担当なのですが、余った時間で中学生の理科
も担当しています。

で、

中学校の理科の勉強内容で、高校大学の理系科目と一番つながりが
強いのは「化学」だと思うんです。

中学校で化学をサボると高校入試はもちろん高校に入ってからの化
学でほぼ確実に落ちこぼれます。高校の化学なんて簡単なもんで、
問題でテーマとなっている化学反応の化学反応式さえ書けてしまえ
ば後は小学生レベルの思考でいいんです。まあセンター試験くらい
なら十分満点取れると思います。

2次試験については化学反応式を書く能力は「必要最低限の能力」
とされていますが、地方の国公立くらいならその先は意外と短い道
のりです。ぶっちゃけ化学反応式が高校入学時でちゃんと書けるの
なら、高校ではその先について集中的に学べるので化学という科目
は楽勝ペースです。

化学反応式が書けるなら、ね。

化学反応式をちゃんと書く訓練は中学校の理科でやるんです。高校で
は「できて当たり前」の扱いですから、化学反応式をちゃんと書く
ための指導はほぼありません。(その辺は学校にもよります)

つまり大学入試で化学が合格ラインに到達するか否かは、中学校の
理科で学習する化学で決まってしまうのです。もちろん高校に入っ
てから挽回することは不可能ではありませんが、私の経験上逆転に
成功する例は200人から300人に1人の割合です。

まあ、中学で化学が苦手なまま放っておいたら国公立あるいは理系
の大学は絶望的ということです。



中学生のお子さんがいるお父さんお母さん、化学反応式だけはきち
んとやらせた方がいいですよ〜(*^_^*)

私ですか?私は毎年退塾者が出るほど厳しく化学反応式を教えてい
ます。残った子達は確実に高校の化学で楽ができますからね(*^_^*)

半反応式


酸化還元反応の本質は「酸化剤も還元剤も(そのどちらの役割で
機能するのかが決まれば)反応相手の物質が何であっても同じよ
うに反応する」という部分にあります。

ぶっちゃけた言い方をすれば「酸化剤だけ、還元剤だけ、で考え
始めても正しい結果に辿り着く」ということです。

もっと言っちゃえば「酸化還元反応の本質は半反応式である」と
言うことです。まあ言葉足らずですが。

私の化学の授業ではしつこいくらい半反応式について述べますが、
全反応式は「大して意味ない」というケチを付けられた上にほん
のちょっとしか触れません。その扱いで毎年大きな成果を上げて
いるので、まあ間違ってはいないでしょう。

ところが生徒達の話によると、高校の化学の教科書には半反応式
という言葉は出てこないのだそうです。私は真面目ではないので
確認する気は全くありません(笑)

教科書だけで勉強する受験生が気の毒でなりません。

付加反応と付加重合5


ここまでのお話で明らかになったように、ラジカルを持ち出さな
い限り付加反応と付加重合の区別はできませんし、そもそも付加
重合が起こる理由は説明できないのです。

しかしご存じの通り(今年から導入されていたら嬉しいですが)
今までの高校の化学ではラジカルは登場しません。

高校の化学からラジカルを消し去ってしまうことは、非常に愚か
な行為だと言えます。

何故ならラジカルを消し去ってしまうことで理不尽な暗記が無意
味に増えてしまうからです。(付加重合の他にもラジカルを持ち
出す方が説明がスムーズな反応があります。)

もちろん本当はラジカルが関係しているすべての反応でラジカル
を持ち出すことがいいわけではありません。酸化還元反応のほと
んどは非常に複雑なラジカルの反応中間体を数多く経由するので、
これを無理矢理ラジカルを持ち出して説明することは教育的配慮
に欠ける行為でしょう。

しかし非常に有効な場面でもラジカルを消し去ってしまう理由と
してはあまりにも貧弱ではないでしょうか。

そんなわけで私は今年もラジカルを持ち出して付加反応と付加重
合の違いを高校生に説明するのでした(*^_^*)

付加反応と付加重合4


解決の糸口は以外と簡単なところにあります。

実は「反応開始の確率には、反応開始剤の濃度も反応開始剤の反
応のしやすさも大きな影響を与える」のに対して「反応終了の確
率には、反応終了剤の濃度の方が反応終了剤の反応のしやすさよ
りも大きな影響を与える」という大きな違いがあるのです。

ここに目をつけると「非常に反応しやすい反応開始剤を発生させ
る物質(実は反応終了剤も同時に発生させる)を低濃度で加える」
ことで、反応開始の確率のみを高めることができるわけです。

このような条件を満たす「反応開始剤を発生させる物質」が過酸
化物であり、過酸化物から発生する反応しやすい反応開始剤がラ
ジカル(過酸化水素からならヒドロキシルラジカル)です。

ラジカルとは「遊離基」です。皆さん「遊離基」と言われてもピ
ンとこないかも知れませんね。

実は高校3年までで学習するすべての分子とイオンのほとんどは、
電子を偶数個持ちます。そして電子は0個を含む偶数個で安定し
て存在することができるという性質を持っています。

ところが遊離基にはペアを組むことができずに不安定なままでい
る「不対電子」があり、この不対電子が由安定であるが故に遊離
基も非常に不安定で猛烈なまでの反応のしやすさを発揮するでの
す。

そして特筆すべきは「ラジカルと反応した分子はラジカルになる」
ということです。すべての分子は電子を偶数個持っているので、
ラジカルと反応すると必ず電子は奇数個になるのです。

ここで生じた新しいラジカルも同様に不安定で反応せずにはいら
れないので直ぐさま近接する分子と反応します。当然反応後には
また新しいラジカルが生じます。この新しいラジカルも直ちに反
応し…、という課程が延々とくり返されます。

この繰り返しを終了させることができるのはラジカルのみです。
ラジカルがラジカルと反応したときのみ、電子は偶数個になって
安定化するからです。

そのようなラジカルは反応を開始したラジカルのかたわれとして
生じたラジカルか、そのラジカルが反応してできた別のラジカル
しかありません。忘れてはならないのはそのようなラジカルの濃
度は非常に小さいということです。つまり反応はそうそう簡単に
は終わらないのです。

結局ラジカルが偶然ラジカルと反応した頃には、分子はすっかり
長くなっているはずです。もちろん偶然短くなることもあるでし
ょうけどね(*^_^*)


(つづく)

付加反応と付加重合3


ではいよいよ付加重合です(*^_^*)

付加重合を行う場合「反応開始の確率は高くしたいが、反応終了
の確率は低くしたい」という非常に特殊な要求を満たさなければ
なりません。

反応開始の確率を高くするためには、通常反応物の濃度を大きく
します。例えば物質Aと物質Bが反応して物質Cができるとき、物
質Aの濃度と物質Bの濃度の両方が大きくなければ、反応容器の中
で物質Aと物質Bが単位時間当たりに反応可能な距離まで接近する
確率は小さくなります。これは単位時間当たりに物質Cができる
確率が小さくなることにつながります。

しかし付加重合においても同じ意図の下に反応物の濃度を大きく
してみたところで付加重合は起きないのです。

何故ならば反応開始の確率を高めるために濃度を大きくした反応
物と反応終了の確率を高める物質とは、付加反応においては同一
の物質だからです。反応が連続して起こらなければ生成しない高
分子化合物(多数の車両が連結した長い長い列車のような化合物)
を作ろうと思うのなら、反応終了の確率は低ければ低いほど歓迎
されますから、反応開始の確率を高めるために反応終了の確率ま
で高めてしまったのでは意味が無いわけです。

だからといって反応開始の確率を下げてしまってはいつまで経っ
ても反応が始まらず、反応に膨大な時間がかかりすぎてしまい現
実的ではなくなり製品のコストも高くなってしまいます。

ともすると手詰まりのような状況ですが、実は解決策はちゃんと
あるのです(*^_^*)皆さんはおわかりになりますか?


(つづく)

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