ISOは知力経営の道具

特に会社の経営トップ、起業を目指す人、設計開発担当、工場長、品質責任者に読んでいただきたい。

食の安全

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現状調査、研究、分析手順
食品安全システムの構築を規格の手順ではどこから始めるのかというと、まず手をつけるのは現状の調査と研究、分析です。

現状の各プロセスの要素すべてを記述し、原料、材料、製品に接触する材料すなわち資材などと最終製品の特性分析をします。現状の工程をチャート化し、現状の管理ハザード項目と管理手段を記述します。現状の工程手順と管理方法を5W1Hで記述します。

以上の調査情報を元に、可能性のあるなしに関わらずあらゆる生物的、化学的、物理的ハザードを綿密に洗い出します。洗い出したハザードの可能性を評価し、さらに頻度、制御方法を評価判定します。ここまでが現状の調査・研究・分析です。

現状調査から構築、運用へ
現状を客観的に分析し、オペレーションPRPとCCPが決まったら、システム全体の構築に進みます。

企業目的を再定義から、食品安全方針・目標を策定し、システム全体の規定と管理・制御規定を作成します。構築したシステムについて社員に説明をし、現場での教育を実施し、運用を開始して監視・測定・記録のシステムを運用します。

システムが実際に稼動しているかを定期的な検証プランで調査し、また内部監査で方針・目標の達成度を評価して、システムの改善につなげて行きます。ざっとこれがシステム全体の構築と運用、改善です。これがISO22000のシステムです。

構築メンバーと構築作業
この構築作業は誰がどのようにするか。構築メンバーには、組織横断的に各部署の責任者が参加します。メンバーによるワークショップ形式で構築作業を進行して行きます。

調査から構築、運用まで、全員で情報を出し合い議論をしながら進行します。約4ヶ月の作業です。ワークショップで自己啓発をしますので、これは主体性の育成になります。さらに構築作業を通じてメンバーは各自が自分自身の役割と機能を自覚できるようになります。その結果、自ら考え実行する中堅・幹部の育成ができるのです。

食品安全システム構築のメリット
最後に、食品安全マネジメントシステムの構築にはどんなメリットがあるかということです。まずは食品安全ハザードの発生を確実に予防します。そしてシステム化により会社と経営者を危機から守り、救う盾になります。

さらに経営目標と食品安全が一体となり、会社運営にメリハリができます。そして社員個々人のやるべきこととその理由が明確になり、やる気を起こさせます。そのうえ構築作業が中堅・幹部の人材を育てます。

総合的にも、利益体質の創出と維持という意味でもエクセレントカンパニーへ向かいます。ゴーイングコンサーンつまり永続企業という言葉がありますが、永続的に発展する企業がエクセレントカンパニーです。

利は改善にあり
システム化は組織の後退を阻止する楔であり、会社と経営者を危機から守る盾であると言いましたが、システム化には利益体質を創出し維持する経営の道具でもあるという、よりポジティブな面もあるのです。

つまり、食品安全マネジメントシステムを構築して、食品安全の確保と業務の改善を進めることは、業績改善・利益体質の創出と維持につながり、エクセレントカンパニーへ向かう、経営の道具になるということです。

利は元にあり、と言われますが、それは「利は改善にあり」であると思うからです。食品安全マネジメントシステムは食品関連の企業を守り育てる、よくできた経営の道具なのです。

会社を守るISO22000(7)

危害の洗い出し
危害の洗い出しは、まず製品と工程に関するあらゆる情報の網羅から始めます。

工程似関する情報の洗い出しは、工程ををプロセスに分解して書くことから始めます。ひとつのプロセスは一人で同時に直接管理できる範囲までです。部署ではありません。例えば、原料受入でひとつ、原料保管でひとつです。

プロセスが分解できたら、それぞれのプロセスに関連する情報を書き出します。前工程からのインプット、その他のインプット、処理方法とその条件、処理する場所の環境・施設、処理をする要員数と責任者、処理に使う設備や器具・道具、処理のために必要な情報、次工程へのアウトプット、その他のアウトプット、帳票類などです。

次に製品特性を分析し、フローダイアグラムを作成し、工程の段階と管理手段を記述し、関連する法令・規制を特定し、それらの情報を元に、危害の洗い出しをします。

分解したプロセスごとに可能性があるなしに関わらず、生物的、化学的、物理的の、あらゆる危害を書き出してます。そしてその危害について可能性を評価し、検討を加えてその検討コメントを記述します。

危害分析は合理的に
こうして洗い出し、可能性を評価した危害について、可能性のあるものを抽出し、分析を行い、評価判定をしなければなりません。その分析・評価は合理的で客観的でなければ、主観的恣意的な判断に陥ってしまいます。経験的な評価では不確実です。主観的な影響度の評価も不確実です。

合理的な分析をするためのルールがあります。それは、洗い出した危害について発生の頻度を指数で評価し、ディシジョンツリーを用いて客観的論理的に管理と制御の必要性と重要性を評価し、オンラインでの制御が実行可能かを評価して判定するという手順です。こうした合理的な評価方法は過剰投資も阻止します。

文書化と記録は最小限に
ところで、システム化イコール文書化だという認識が広まっているようですが、これは間違いです。システムには手順・基準・責任・記録が必要ですが、これをすべて文書にしろということではありません。文書は最小限でつくります。

多すぎる文書・記録はシステムを阻害するからです。そこで、まず今までのシステムをチャート化し、現状で使用している基準書や帳票類を調査して、使えるものは少し手直しして使い、今までのシステムをあまり変えずに、危害管理のシステムを組み込んでシステム全体を再構築するのです。必要最低限の文書化と記録で、システム化するということです。(つづく)

7Sはいい女の条件?

職場では3Sとか5Sとか言って、作業環境の整備を進めます。3Sは整理・整頓・清掃、全部Sで始まる言葉、5Sはこれに清潔と習慣を加えます。食品安全ではさらに二つのSを加えて7Sと言います。つまり、洗浄と殺菌のわけですが、食品メーカーでも洗浄・殺菌がないところもあります。

.私がISO22000導入の指導をしたパスタメーカーは、洗浄・殺菌がありません。正確に言うと、高温で乾燥する工程は殺菌になるのですが、殺菌とは認識していませんでした。また洗浄する箇所も一ヶ所ありました。パスタを押し出す金属製の、小さな穴があいた部分です。ここ以外はむしろ洗浄に適していないということです。

先日ある食品会社の社員研修で、この7Sと入室前の手洗いの理由や、その手指の洗い方、清潔区域のあり方について、などの話をしました。集まった社員には女性が多かったので、7Sの話から、この7Sを少し変えるといい主婦、いい母親の条件になるという話をしました。

つまり、整理・整頓・清掃・清潔・洗濯・食事・躾です。家庭生活で満点が取れる妻になって下さいということです。さらに想像力を働かせ、言葉遊びをしました。7Sはいい女の条件ではないかと訊いたのです。

答えが返ってきました。爽やか・しなやか・清楚・スリーサイズと。まだ4つです。そこで私が考えておいたSを発表しました。素直・シャレてる・刺激的。これで7つです。ではいい男はどうでしょうか。

紳士的・颯爽・しっかり・シャレてる・聡明・責任感・しなやかではいかがでしょうか。さらに、英語にも挑戦しました。いい女の7Sです。Smile笑み Soft穏やか Sweet優しい Smart賢い Scent香りがいい Shine輝いてる Sexal色気がある と上げてみました。

あなたはいくつのSが合格ですか。

会社を守るISO22000(6)

食品安全体制のシステム構築
構築の手順を整理すると、工程をプロセスアプローチで分析し、食品安全ハザードを洗い出し、それらのハザードを評価して判定し、ハザードの管理方法を決めて実行するということです。

ハザードの管理
このハザード管理の手順ですが、管理点の管理方法を決定し、制御点の制御方法を決定します。そしてその方法でハザードの原因を本当に除去できるのかを、客観的な証拠で評価して確認し、監視方法、監視頻度、責任者を決定します。危害発生時に即実施の処置方法を決定し、これら決めたことを実行し、それを記録し、管理方法の再評価をして、改善につなげていきます。(HACCP原則より)

こうしたシステム化された管理方法は、会社と経営者を危機から守る盾となります。不二家も白い恋人も、このような方法を基盤とした管理システムがなかったことが問題だったのです。その結果、会社も経営者も危機に陥りました。

ハザード管理のシステム化
こうした管理の手順をシステム化として考えますと次のようになります。

管理・制御の方法を決定します。
   ↓
その方法で良いかを証拠で確認します。
   ↓
監視の方法と発生時の対処を決定します。
   ↓
責任者を決め実行し記録し改善します。
   ↓
そこには責任・基準・手順(ルール)・記録があります。
これが食品安全ハザード管理のシステム化です。

経営体系と食品安全
食品安全ハザードのシステム化された管理は、経営体系においては下部のシステムです。上部システムは何かと言いますと、企業の目的・役割から導いた経営目標達成のシステムです。

食品安全の実行は経営目標達成の基盤となるべきシステムなのです。このことを忘れると、現場だけの管理システムになってしまい、経営と乖離してしまう恐れがあります。

食品安全ハザードの管理システムは、あくまでも経営目標達成システムの基盤であるべきなのです。食品安全思想も経営思想に裏打ちされて初めて、堅固な奥行きのある揺るぎない確信となり、不動の信頼を勝ち取るものになるのです。

したがって経営思想から食品安全思想へと降りていく道筋は重要です。

経営体系から食品安全へ
すなわち、企業の役割・目的があり、そこから中期的な経営計画が策定され、その柱として食品安全の基本方針が立てられ、具体的な達成目標が設定されて、この目標の達成活動を通して食品安全体制の実現と維持が確固のものとなるということです。(つづく)

食品会社の不祥事が次々と報道されています。こうした不祥事は大きな損失をもたらすだけでなく、場合によっては企業を存続の危機にさらします。そんな事態にならないように、予防措置を講じておくのが経営者の責務です。そのためにも、食品安全システムの構築をおすすめしています。

とは言っても、システムの構築には費用も人も割かなければなりません。通常システムを構築するためには、4ヶ月程度集中して作業をするため、3〜10人の食品安全チームのメンバーが、コンサルの指導のもとに作業をします。

コンサル費用も最低で180万円は必要ですし、メンバーの人件費を考慮すると、大変な出費です。そんな負担はとてもできないが、システムの構築はやっていきたいという経営者のために、私が出向して単独で作業をすることで、社員への負担を軽減し、3年間かけて少しずつ作業をすることで、コンサル費用も分割できるプランを考えました。

とりあえず作業チームを組織する必要はありません。私が月1回もしくは隔月に訪問し、社内ヒヤリングを実施しながら、調査・研究・分析・構築の作業を実施していきます。ゆっくりと三年かけてシステムを構築し、運用まで持っていきます。

毎月1回4時間もしくは隔月1回1日の出向で、すべての構築作業を私が単独でする企画です。
費用は、月額で6万4千円です。詳しくは ↓

http://www.janis.or.jp/users/chicoi/3nenplan.htm

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