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智弘院ブログ
千葉九十九里浜のお寺です。お題目の信心によって、心も生活も立て直し

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健康に呼吸法がいい


腹式呼吸と丹田呼吸法
腹式呼吸という呼吸法の効果を知ることで、思いもしないような素晴らしいメリットを得ることができます。


私たちの身体は無意識に何度も呼吸を繰り返しており、そこから酸素を得て生命の活動を維持しています。この呼吸には、酸素を取り込む以外にも非常に重要な役割があります。多くのトップアスリートが腹式呼吸を身につけるのはなぜか? なぜ彼らは大一番に臨む前に、呼吸を非常に大切にするのか? それは腹式呼吸こそが、緊張や自信や冷静さ、心の平穏や身体のコントロール感覚を取り戻し、確固たる意思を行動に反映させてくれるものだからです。

腹式呼吸とは

自律神経と呼吸の関係
腹式呼吸のことを知るには、まずは呼吸の役割を知る。

そもそも人間が意識をせずとも呼吸を繰り返していられるのは、身体にある「自律神経」の働きによる。これは呼吸だけではなく、血流や発汗、瞳孔の収縮、内分泌なども司る重要な神経です。自律神経失調症という言葉を聞いたことがあると思いますが、これは自律神経の働きが狂ってしまった結果、身体が生命活動をうまく運営できなくなって体調を崩してしまう症状のことです。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、お互いがそれぞれ働きの強弱を譲り合って活動しています。活動が活発なときは交感神経が働き、発汗や血流が促され、呼吸は浅く荒くなる傾向にあり、ケンカや戦争などが起こると、交感神経が反応して戦闘状態に入るわけ。逆に活動が落ち着いている時は、副交感神経が優位になり、身体的な活動は穏やかなものになってリラックスした状態になります。

また、これは逆に表現することができます。交感神経が優位になると呼吸が浅くなります。しかし副交感神経が優位な状態でも、呼吸を意図的に浅くすると、なんと交感神経が優位になってしまいます。これは相互に影響しあう現象なのです。つまり、活動が活発になっていないときリラックスしようと思って休んでいる時にも、呼吸が浅い状態だと身体が勘違いをしてしまい、交感神経が優位に働いてしまいます。

多くの人は日常的に呼吸が浅くなってしまっているため、身体は交感神経を大いに働かせています。本来なら休息しているときでも、身体自体は活発な動きに対応するモードに入っていると、これによって体調を崩してしまったり、コンディションを整えられなくなってしまうのが現代の多くの人に見られる症状です。

 

腹式呼吸の効果とメリット
そこで自分の呼吸を深いものにすることで、副交感神経を意図的に優位にし、自律神経の働きを自分で調整しようとするのが、腹式呼吸の主な狙いです。呼吸は唯一、自律神経に対して自分の意思によるコントロールを試みられる身体行動なのです。腹式呼吸によってリラックスや安眠、食事の際の胃腸の働きなど、身体を健康的な状態に保つために不可欠な機能が正常に作用します。

酸素を多く取り込むことによってストレスレベルは減少し、代謝や血流は正常になり、大きな声を出すことができるようになって、内蔵が正常な位置に戻るため姿勢さえもよくなります。身体をよい状態に保つために、しっかりとした深い呼吸をすることが非常に効果的なのです。

深い呼吸を意識すれば、おのずと胸郭がしぼんだような、落ち込んだような体勢ではいられなくなります。このため腹式呼吸を意識することは、猫背を改善してよい姿勢を保つためには効果的な、意識すべきポイントの一つだとも言えるのです。

また、身体が静穏状態を取り戻すことによっても、心理的な充実が得られます。たとえば人間が興奮状態にある時に「落ち着け、リラックスしよう」と意思の力で解決しようとしてもうまくはいきません。そういうときは身体の調子自体を変えてしまうことで、メンタル面での安定を手に入れることができるのです。

一流のアスリートが大一番を迎える前や、最後の一球を投げる時、PKを蹴る前などに、深い呼吸をするのを見たことがあると思います。アスリートには身体を熱くして興奮するべき場面のほかに、正確なコントロールや的確な判断が求められる場面があります。そこで腹式呼吸によって、身体に落ち着きと冷静さを取り戻し、興奮を鎮めて集中力を高めようとしているわけです。腹式呼吸は、いまこの瞬間のパフォーマンスにも効果を表してくれるものです。
 

腹式呼吸のやり方と練習方法

腹式呼吸の吸い方のコツ
それでは具体的な腹式呼吸のやり方について説明します。

腹式呼吸とは文字通り、お腹を使ってする呼吸の仕方のこと。単純にいえば、呼吸のたびにお腹が膨らんだり、へこんだりするような呼吸法ということですが、この感覚を掴むのがなかなか難しい。そこでこの呼吸法のコツをつかむ練習法をお伝えします。

息を深く吸って、そのまま深く吐き出してください。普段の呼吸で吐ききったと思うところから、さらに限界まで吐いていく。最後の最後まで吐こうとすると、お腹に力を入れなければならないはず。これを腹圧といいます。腹圧をよく使って吐ききったら、吐こうと頑張るのを止めて腹筋をゆるめてリラックスします。身体が自然と息を吸い込もうとすると同時に、お腹が思い切り膨らむはず。このときのお腹の感覚が腹式呼吸で吸い込むときの感覚なのです。

過呼吸にならないように注意して行ってください。このときの筋肉の感覚さえ覚えることができれば、腹式呼吸を練習することも、思いついた時に意識して呼吸することも可能になります。お腹に手を当てて息をすることも、この腹筋の動きを掴むには有効です。

吐ききることが深く吸い込むコツ。多くの人は呼吸を吐ききれていないがために呼吸が浅くなってしまっています。吐くことさえしっかりできれば、あとは自然と大きく吸い込めることは、実際にやってみればすぐにわかります。

みぞおちの辺りに横隔膜があり、膨らむ瞬間にそれが下に落ちて、肺が広がっていくイメージを持ってみましょう。肺は一般的に想像されているよりも大きく、肋骨の内側のかなりの範囲を占めていると思っていいです。自分がたくさんの空気を取り込んでいるイメージを持つことでも、腹式呼吸の効果は高まります。


何度も繰り返してお腹が膨らむ感覚を掴むことができたなら、限界ギリギリまで息を吐くようなことをしなくてもいいです。ただ深く息を吐くだけで自然と深く吸い込むことができ、さらに腹式呼吸ができているかいないかが判断できるようになってくるはずです。

 

腹式呼吸の吐き方、丹田呼吸法
吸い込むときにお腹が膨らむ感覚を掴んだら、ここでは一つ工夫を加えてみましょう。指を三本揃えて、一番手前の指をへそに当てる。そうすると一番奥の指が、へそから指3本分下の下腹にあたるはずだ。ここを臍下丹田(せいかたんでん)といいます。

臍下丹田は昔から、ここに意識を集中することで精神的な安定や集中力、勇気を得られるといわれてきた場所です。多くの武道の心得にもこの臍下丹田への意識の重要性は説かれていますし、古来から多くの人がこの箇所に人間の胆力が表れると知っていました。勇気や落ち着き、分別がある人間を「腹が太い」「胆がすわっている」というように、しっかりとした重心が腹にあることが重要視されてきたわけです。

身体のよい感覚がその人の心理や思考によい影響をもたらし、行動やコミュニケーションなどのよいパフォーマンスに繋がっていく、という考えです。腹は身体の中心であり、とくに下腹は身体のどっしりとした安定感や、地を掴む足腰、すっくと上に向かって立つ上半身のカギを握る場所ですから、その重要性は計り知れないものがあります。

腹式呼吸時に吐ききる動作をする際、お腹に力を入れる、ここでさらにその力のいれどころの意識を、臍下丹田においてみましょう。指で触っている表面ではなくその内側、身体の中心部分を意識してください。がちがちに力を入れる必要はないので、ゆっくりと呼吸をしながら、丹田の部分が動いていることを感じ取りましょう。

これは臍下丹田を意識した、いわゆる丹田呼吸法です。これによって腹式呼吸によるリラックスや集中力だけではなく、緊張を克服して自信を持って行動するような「腹をくくる」感覚を手に入れることができます。もしもスポーツや勝負事の世界に身を置いていないのであれば、ただの腹式呼吸でも充分ですが、プレッシャーをはねのけて何かを成し遂げる必要がある人は、騙されたと思ってこの方法を試してください。確かな違いを感じ取れるはずです。


次回、丹田呼吸法と瞑想の効果について


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