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なぜこんなに疲れたんだろう?家に帰ってからも不思議でした。
月に一度だけのボランティアです。ほとんどが車いすの方たちで、上半身の軽い体操をして、私の下手な太極拳見ていただいて、歌を歌いながら指を動かす呼吸法。時間は長くても30分。家から歩ける距離の老人施設です。通いだして3年になるでしょうか。
ちょっと体調悪いかなという感じで出かけても、いつも帰りは急な坂道だって鼻歌まじり、足取りも軽かったのです。
ところが、その日は最初から雰囲気が違いました。時間が早かったせいか、まだ皆がビデオに合わせて体操をしていました。声だけが大きく響いて、かえって動きは、シラケているようでした。
私の時間になっても、全体にざわついています。大きなホールですが、隅の方で、若い職員が利用者と大きな声で話しています。確かに何人かはボーッとしているのがいつものことだけれど、、、その日の反応は全くちがう。最後の呼吸法だけはおなじみの歌なので、数人が大きな声で歌ってくれたのは救いでした。
この日急に変わったと思ったけれど、思い出してみると少し前から知らないうちに変わってきたのかも、と気づいたのは、福祉施設に勤める知人と話したときです。
「最近は就職難で、施設に勤めたい人が増えて、入るのが難しいのよ。それに資格だって取らなければいけないし・・」
そういえば、いつのころからか、お菓子売り場で、おいしい普通の飴とかおいしい普通の煎餅を買えなくなりました。何か特別の味とか効き目とかを謳ったものばかり。差別化などという言葉が大きな声で言われるようになった頃からです。人間についても同じ。特技を持っ人が特別の何かをするのがいい。施設も、優しい普通の人が丁寧に面倒を見るのではなく、資格を持った人が、何か特別のことをするところになってしまいました。ざわざわ落ち着かないのはそのせいかもしれません。
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