お客サマと@ルーム

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「ホテルを出るまで貴方の恋人」
密室で繰り広げられるのは…
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「さみしいよ」

辞めよう、と決めたことを、なじみの客さまに話した。



黙って、静かに聴いてくれた。

そして、最後にひとこと

「さみしいよ。」
そういって、ぎゅっと抱きしめてくれた。


それだけで、風俗嬢としての私は充分うれしかった。



「ちぐさ」を始めてから、もう1年以上付き合いのあるお客さま
決して口数も多くないし、
決して口説いてきたりもしない。

いつも「体を大事にするんだぞ」と最後に頭をくしゃくしゃ撫でてくれるヒト。



ああ、もうこのヒトとも逢えなくなるんだな…



辞めるって、そういうこと。


「別れ」でもあるんだ、と気づいた、八月の夜。

採算度外視

お客さまに、「採算度外視のサービス」と笑われた。


いえいえ、別に禁止行為をしているわけじゃないですよ(笑)。

クレーム来るのが恐いし、
指名したのに「がっかり」って言われたくないし、
ただそれだけ。


笑顔で帰ってくれると、そんだけで「今日出勤してよかった」って私も思うから。

いやな気分で、朝バスを待つのがしんどいから。

ただ、それだけ。

自転車青年。

だいぶ日焼けして、大荷物を抱えたお客さまに出会った。


年を問えば、21才。
京都の大学に通う学生さんなんだとか。


しかも、彼の口からは、耳を疑う発言が飛び出した。

「自転車で旅してて、4日かけて さっき東京に着いたとこ」




さらっと言うけど、これって、すごいことだと思いません?

新幹線のスピードがアップして、東京⇔大阪がお昼寝してる間に移動できる今日、
天下の険を自力で乗り越えて、東京まできちゃうんだよ?
しかも、4日、独りで。



歌舞伎町で出会う学生さんって、
酒飲んで、それで風俗きて(大体 集団でくるし)、
終電ないからって タクシーで帰るイメージあったから(そんな人ばかりじゃきっとないんだけど、ごめんね)
正直、びっくりしてしまって、
ちぐさは馬鹿みたいに「凄いねー!!」って連発することしかできなかった。


彼の足はもう、パンパンで、
やっぱり、見るからに疲れていたけど、
時折見せる笑顔がすがすがしいのは、大きいことをやり遂げた達成感からかな。

ホントは5歳近く年下な子だったけど、私より大人に見えた。




…こういうときの45分コースはあっという間で

本当はもっといろいろ話してみたかったんだけど、 
タイマーの音に急きたてられながら、部屋を出た。



旅の中間地点で、彼はこれからどんな時間をすごすのかな?
元気に京都まで自転車こいで帰れますように。


ちっちゃな出会いだったかもしれないけど、
私のことも、かすかに、覚えていてくれるといいな…

両手で握手。

「俺さ、帰ったら、彼女をぎゅーって抱きしめてやろうと思うんだ」


90分コース終了後のシャワーの中で、30代のお客さまがそういった。



ホスト、金融屋、そして今は誰もが知ってる大企業のエンジニア、という異色の経歴をもつその彼。
長年連れ添っている彼女と同居するものの、この半年、うまくいっていなかったのだとか。


「お互いのタイミングが、なんていうか、ズレちゃって…修正できないままズルズルだったんだよね。
 うまく言葉でいえないこともあって、そのうち、体にも触れることも少なくなって…」

鬱々とした気持ちで、
家にまっすぐ帰ることもできなくて、明け方まで呑んで、
彼女が寝てから帰宅して、それで、彼女が起きる前に出勤する。
そんな 彼女から逃げるような生活をしていた、と彼はいう。

実は、今日も。その流れでここに来たのだと。


「性欲がないわけじゃない。でも、どうしていいか、わからなくて
 だれでもいいとか思っちゃうんだよね。特に、お酒はいるとさ」

「風俗きて、なんとなく、はけ口は見つけられた気がして、
 でも、家に帰った瞬間、自己嫌悪になったりすることがある。」


ーそか、ちゃんと彼女がすきなんだね。


「今日さ、最初と最後に、ぎゅーって抱きしめてくれてたじゃん。
 俺が寒い、って言ったから。体が温まるように、って。
 そうされてる間、一生懸命な気持ちが伝わってきて、うれしくなった。
 体温で、一生懸命な気持ちは伝わるのかもしれないと思った」


「帰ったら、寝てる彼女を後ろから、ぎゅーってしてやろうと思うんだ
 半年も、ほったらかしでごめん、って。」


ーうん、うん。
 そしたら、ここでたら電車乗って、まっすぐおうちに帰るんだよお〜。




ルームを出るとき、今日はありがとうございました、と握手を求めた。

差出したちぐさの右手を、彼は両手で包んでくれた。
ありがとう、って。


温かい両手が、うれしかった。




 

ちょっと前に、このブログで、「誰か背中をさすってよ」と弱音を吐いた。


半年ぶりに、来てくれたお客さまが、
背中をさすってくれた。

教えた記憶なかったんだけど、
どうやら、このブログを毎回読んでいてくれたみたい。


涙出るくらい、うれしかった。

ありがとう、って。



遠くにいるお客さまだから、毎回 会うことはかなわないけど、
新幹線で来て、部屋でぎゅっとしてくれて、背中をさすってくれて、
それだけで、どれだけ、ちぐさが救われたかわかりません。

ほんと 
ありがとね。

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