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脳性麻痺の女の子
教室でいつも机に頭が着きそうな程もたれて みんなと授業に参加していた。 女の子は先生が黒板に書く速さについていけず、 ノートは白紙の部分が多かった。 先生が「出来た人」と確認する 女の子は「はーい♪」と大きく手を挙げる ノートを手で隠しながら 先生が「この班みんな出来たね」と声をかける。 「イエーイ」 女の子は笑顔で 班の友達と手を叩き合う。 女の子は友達と一緒に授業に参加し 一緒に喜べることが大好きで そのために 支援学級での授業を嫌がっていた。 たとえ今、授業についていけなくても。 母親もまた 通常学級で成長することで みんなと同じように 人生を自分で選べる力があることを 女の子に伝えたいと願っていた。 今の状況に女の子も母親も 満足していた。 担任の先生は女の子とお母さんの思いを 大切にしたいと思っていた。 だから通常学級で女の子が過ごすことを選んでいた。 でも、今の状況に問題を感じていた。 女の子にも友達と同じように 勉強すること、出来たときの喜びを 大切にしてほしいと願っていた。 作業療法士とクライエントである先生は 『通常学級で一緒に学べる環境のなかで 女の子が勉強に参加できる』 作業の実現に向けて協業することを決めた。 どうしてできないのか どうしたらできるのか それはschool AMPS が教えてくれる 女の子は姿勢をまっすぐ保てずにいた。 そのことは鉛筆を動かす手の操作を難しくし、 両手を自由に使うこともまた抑制していた。 黒板を見るために 先生の指示を聞きくために 前を見続けることも十分にできずにいた。 この情報は先生が 具体的な支援を考える助けとなる AMPS からもうひとつ伝えられることがあった。 女の子はプロセス技能が 同年代の児童の平均値内であったこと。 このことは、 運動面から生じている作業遂行上の問題点を 解決できれば、授業に参加し 勉強に取り組み、達成する喜びを 女の子も持てる可能性が期待できるということ。 この情報は、脳性麻痺のために問題が生じているという漠然とした不安を取り除き 先生に、女の子に期待する作業を持っていいんだという 明るい未来を創造させた。 明るい未来に向けて 先生は椅子を作ることを選択した。 この椅子には 姿勢を保つという機能が期待されている。 そして 友達と一緒に授業に参加し その中で勉強すること、出来たときの喜びを感じるという 素敵な意味が含まれている。 |
学校のOT一期一会2011
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