クラシック歳時記in松本 (あるいはモーツァルトとともに1年を)

今春発売の内田光子/テイトのCDでようやく好きになれました・・・モーツァルト ピアノ協奏曲第9番「ジュノム」

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8月18日(木)晴れ

 皆さん、1週間のご無沙汰です。玉置宏です…。なんてギャグは40代以上の方にしか通じませんね(^_^;)。
 実はこの1週間、何と*年間か愛用していたレコード針が折れて、レコードが聴けずにいたのです。夜を中心に音楽を聴く「書き入れ時」だったのに…。そんな訳でブログも更新できずにごめんなさい。

 お盆も過ぎてそろそろ暑さも峠を越えたのだけれど、まだまだこの季節に紹介したい曲があります。

 という訳で今日はシェーンベルクの室内交響曲第1番を。

 シェーンベルクについては8/6に「浄夜」を紹介し、また「ふじさん」から宿題を頂きました。
「何でシェーンベルクなんてけったいなのが好きやねん?」(というようなニュアンスのコメントを)
なのでそれにもお答えできれば・・・というつもりで書いとります。

 前にも書いた通り、シェーンベルクは20世紀現代音楽の開拓者。マーラーのあと後期ロマン派を受け継ぐ存在だったが、やがて西洋音楽の限界を調性の限界ととらえ、無調の曲を書くようになり、最終的に十二音技法を生み出して、その後の現代音楽の流れを決定づけた、いわゆる新ウィーン学派のはじめの人。

 そこでシェ−ンベルクというと難解な、あるいは耳に心地良くない現代音楽の作曲家というイメージがあると思います。私も彼の後期の無調や十二音技法の曲は、そんなに聴きたいとは思いません。何と言っても音楽だから聴いていて楽しくないと。

 だからピアノ曲と歌曲を除いて、一時レコードを買い集めたことがあるけれど、今頻繁に聴くのは「浄夜」作品4(1899年)、交響詩「ペレアスとメリザンド」作品5(1903年)、そしてこの室内交響曲作品9(1906年)の3つ位。

 一般にシェ−ンベルクが無調の世界に足を踏み入れたと言われるのが、1908年に書いたシュテファン・ゲオルゲの詩による15曲の歌曲集「中空にかかれる庭園」作品15。この作品のプログラムに彼は次のように書いた。

 「ついに初めて、多年目の前に漂っていた表現と形態の理想に近寄るのに成功した。今私はこの道に決定的に足を踏み入れ、自分が既存の美学のあらゆる枠を打破したことに気がついた。」

 ということで「浄夜」や「ペレアスとメリザンド」が後期ロマン派の爛熟の極致という趣きの曲であるのに対し、この室内交響曲はいわば、一応ホ長調という調性がありながら、限りなく無調に近いような、まさに両者のはざ間、ぎりぎりのところに屹立している緊張感、潔癖さが感じられます。

 曲は古典的な4つの楽章が1つに圧縮された1楽章形式で、「室内」交響曲と銘打っているのは、バイオリン2、ビオラ、チェロ、コントラバス各1、フルート、オーボエ、イングリッシュ・ホルン各1、クラリネット3、ファゴット、ホルン各2の15人の独奏者のために作られたことによる。

 全体で17分ほどの曲だが、特に口ずさめるような旋律がある訳ではない。

 では僕は何に惹かれて、この曲を夏の夜に聴くのだろう?
 
 うまく言えないが、この17分の間たゆとうシェーンベルク独特の音(サウンド)の世界を楽しんでいるのですね。ホルンの咆哮、弦のピチカート…。内に熱いロマンを秘めながら、あくまで響きとしてはクールな質感。これがシェーンベルク・サウンドの特徴ではないかと思うのです。

 また小気味よいテンポと弛緩する部分の対比も印象的。

 この作品は1906年7月25日、ある湖のほとりで完成され、翌1907年春ウィーン・フィルのメンバーによって初演されたということです。

 演奏はピエール・ブーレーズ指揮のドメーヌ・ミュージカル・アンサンブル(C-OW7571)。

 シェーンベルクのレコード、CDは種類が多くないのですが、この曲については他に1981年録音のシノーポリ指揮BPOメンバーによるもの(G-28MG0239)、シェルヘン指揮1964年のウィーンでの録音(Westminster MVCW-18016)などがあるようです。


 

閉じる コメント(10)

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自分の名が記事に出てくると、ビックリするもんですね!ひどい書きようしたのかと不安になりましたよ。。。室内交響曲、残念ながら持っておらず、そのサウンド確認できませんでした。でも現代音楽ってメロディを聞くのではなく、例えば自然の音を楽しむような聞き方をしないとだめですよね。今はステレオでじっくり聞く時間がないので残念です。GUSTAVさんはいまだにLPを聞かれるとはさすがですね。OWという企画番号、懐かしい!1300円のシリーズでしたっけ?ところで40寸前のわたくし、当然玉置宏知ってます。

2005/8/19(金) 午前 8:47 zar*th*s*rafu*i

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ふじさんのコメントはいつも問題の核心をついているし、こちらもちょっと緊張しながらも、もっと勉強せにゃならんなっとか、深く聴かんとあかんな(なぜか関西弁になっている)とか思うので、とてもありがたいです。OWシリーズは確かに1300円でした。こういう廉価盤を学生の頃生協で更に1割5分引きで買いあさったものです。それが今も手放せません。

2005/8/19(金) 午前 9:33 gustav

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もしかしたらキリ番GETしたのかな??ゲストで入ってきたので違うかもしれませんが・・

2005/8/19(金) 午前 9:47 [ b2404101 ]

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あ!きりばんGETみたいです。2000訪問おめでとうございます!!

2005/8/19(金) 午前 9:48 b24*410*

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まったりーさん、キリ番(って言うんだぁ)getおめでとうございました。 大学4年とか。思い出しますね、その頃。学生最後の夏休みが終わった頃。ちょっとさびしいけど、早く社会人になりたいって気持ちがわいてきて…。どうぞ1日1日を大切に悔いのないようにお過ごし下さい。

2005/8/19(金) 午後 1:58 gustav

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私は永遠の大学生でいたいです〜。訪問ありがとうございました

2005/8/19(金) 午後 6:26 b24*410*

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えー意外です。僕もGUSTAVさんちで、もっと勉強せにゃならんなっとか、深く聴かんとあかんな(オレは関西弁でいいんだ)と思ってますよ。ところでOWのLP、フェヴリエのサティをいまだに後生大事にしております。

2005/8/20(土) 午後 4:08 zar*th*s*rafu*i

ふむふむ・・・いつもながら勉強させていただいてます^^シェーンベルク初期のころの歌曲は曲も難解でないく、とっても素敵です・・・歌うのは難しいけど・・・^^;

2005/8/21(日) 午後 3:44 [ gnadejp ]

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ローレライさん、初期の歌曲というと8つの歌曲作品6、とか6つのオーケストラ歌曲作品8とかですか?R・シュトラウスみたいなんだろうか。後者はレコードを持っていたので、聴いてみたいと思います。

2005/8/21(日) 午後 6:13 gustav

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はじめまして

2005/10/12(水) 午後 4:29 [ ekubo ]

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