●●館主・宋 竹仙の≪やきものつれづれ草≫●●

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汝官窯 #9 汝官窯紙槌瓶の例



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                   汝官窯紙槌瓶




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                 汝官窯紙槌瓶の台底付近

 


この形をご覧になって、60才過ぎの皆様ならばきっと思い出されるかと思いますが、昔の田舎で「わら縄」を撚る前のわらを叩いてなめす時の道具と似ていますね。この作品は汝官窯の紙槌瓶と言いますが、日本では「砧(きぬた)」と言って、木槌で絹の生地を打ってやわらかくしたり、つやをだしたりする道具のことを言います。

この作品が造られた北宋朝は、紀元前2百年ほど昔に中国で発明された「紙」が1千年ほどの時を経て高度に発達し、この紙の改良に合わせて「墨」「筆」「硯」などの文房具が発達するとともに、≪水墨書画≫芸術が最高水準に到達した時代です。

「中華芸術は紙から始まった」とよく言われますが、中国固有の特殊な繊維を良く日にさらし、叩いてよくなめし、何層にも漉いて≪水墨書画≫専用の特殊な紙が開発されたからこそ、水墨の芸術が完成されたのでしょう。

宋朝の皇帝初め貴人文人達がステイタスとして追い求めたこの水墨芸術の、根幹をなす紙を造るうえで欠くことのできない道具が「紙槌」だったのです。いかに重要なものであったかが、この「汝官窯紙槌瓶」として特別に作られ残されたことから覗うことが出来ます。

作品に見られる盤口は、実際の「紙槌」では叩く胴と把手だけでよい訳ですから、使い勝手から見ても日本と同じように恐らく付いていなかったと思われます。ですが「汝官窯紙槌瓶」としては官窯の象徴として盤口は欠くことのできない必要なデザインでした。

この「汝官窯紙槌瓶」は底裏に爪跡がありますので、以前に申し上げましたように、祭祀用祭器またはそれに準ずる公式な用途を持った作品です。



現代に学ぶこと多し、中国陶磁史…




この作品は、こちらの美術館で鑑賞できます。

       中和堂中国美術館

宋竹仙老人のコレクションに関心のある方は、こちらをごらん下さい。

       中和堂コレクション

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