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去年の暮れ頃、レコードショップに足を運んだ際〔数量限定〕という惹句にまんまと乗せられ買ってしまったのがこのヤルヴィのベートーヴェン交響曲全集。現在はN響の常任指揮者の彼ですが、この全集はドイツ・カンマーフィル時代のもので、タクトを楽しそうに振ってる姿が伺えます。
その全集の中から今回は「第七番」を記事にしますが、この演奏はとても楽しく楽曲の持つ軽快な明るさがとても出ていて、CDを購入してからというもの朝の毎出勤時に聴いて気持ちを持ち上げるのに不可欠なルーティーン・愛聴盤。
録音は音響効果の優れたベルリンのフンクハウス・ベルリン・ナレーパシュトラッセにおけるセッションでDSD収録されているらしく音質面も高く評価されているもよう。確かに聴いていて耳に心地よい演奏ですし、楽の音の粒子がまっすぐ飛んでくるかのよう。
ヴァルヴなしのトランペット、硬いバチで叩くティンパニが使用されるモダン楽器の小編成オケ(演奏を聴いても自身は旧来との明確な差異を認識できているかは疑問ですが感覚的にはできてます笑)。ピリオド演奏に馴染みがあるとはいえない自分にはピリオド演奏の良さを認識させてくれたCDであり今では心地よさすら感じるようになり一等お気に入りの七番。
まずは第一楽章、トゥッティの和音が鳴りオーボエで始まり期待感が音になってゆきます。遅い楽章がない七番らしく常に前傾姿勢の演奏に加え、序奏から主部への移行、諧調の強弱の豊かさに乗せられていく感覚。第一楽章になくてはならない軽快さや推進力、自分が求めていたものを余すことなく魅せてくれた演奏のような気がします。文句ナシデス。
アタッカで突入する第二楽章もテンポは速いですが、一音一音意味深く演奏されている印象を受けます。元々第二楽章は箸休め的に聴いてしまうのですが、ヤルヴィの演奏でもそれは払拭できませんでした。根本的に自分にテンポや波長が合わないのかもしれません。
第三楽章は強弱が明確で躍動感に溢れ、豊かであろうオケの表情が視えてきます。優美というか雅というのか。マエストロのいうダンスというのはこの楽章をさすのではないでしょうか。
ダイナミックで疾走感ある第四楽章では、指揮者とオケの少人数ゆえの機動力みたいなものを感じさせます。引っ張っていく方も付いてゆく方も絶対楽しかっただろうな!と確信できる演奏です。「子どもの頃から、私はこの交響曲を狂信的に愛していました。大好きでした。」というヤルヴィの言葉がひしひしと伝わってきました。
彼の演奏に耳を傾けていると新鮮味を貰えると同時に、現代を生きているような感覚をくれる。だからヤルヴィの演奏が好ましく思え、ワクワクとした浮遊感が湧き上がってきたのでしょう。特に第一と第四楽章は美しいとさえ思えましたくらいに。
結果、まんまと買ってしまって良かったんデス(笑)
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