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ドニ「黄色い猫」

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 大抵の画家がそうなのかも知れないが、ドニは圧倒的に女性を多く描いている。この絵のように、日常に取材した母子像も多い。彼の他の絵との関連で見れば、それらは聖母子を象徴したものかも知れない。けれども、ドニの日常の母子像では、女性たちは必ず微笑んでいる。それが、ドニ自身の聖母子像とも、同じナビ派だったボナールやヴュイヤールが歩んだ親密派の流れの母子像とも異なる、不思議な空気を付与している。

 個人蔵。

ドニ「踊る娘たち」

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 ドニの絵を観ていると私は、退屈というわけではないのに、やたらに眠たくなる。これはドニの、春眠暁を覚えず的な、生暖かい、曖昧な色彩のせいのように思う。ちなみに、同じモティーフを同じパターンで繰り返すと、リズムが出るし、象徴性も生まれる。なので、同じような娘たちが輪舞する絵を、象徴主義の画家はよく描いている。

 個人蔵。

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 モーリス・ドニ(Maurice Denis)もフランス、ナビ派の画家。反自然主義的なのに、正統的古典的な雰囲気を感じさせるのは、取り上げられる宗教的なテーマのせいだろうか。ナビ派の中心的存在だったドニだが、彼の画風は、次第にナビ派を離れていってからのものが印象的。乱舞する輪郭線と、その間を埋める中間色の色面は、白昼夢的な幻想性を帯びていて、芥子の花畑で眠り込んでしまうような心地。

 フランス、サン=ジェルマン=アン=レイ、プリウレ(モーリス・ドニ)美術館(Musee du Priure)。

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 ランソンの絵はモダンで、装飾的とは言ってもケバさがないので、今日でも人気があるかと思いきや、あまり見かけることがない。ところで西洋人のジャポニズム感覚というのは、ちょっと不可解なところがある。この絵は、構図が日本的なのかな、それとも植生がそうなのかな。あまり日本的に見えないのは、色彩のせいかな。

 個人蔵。

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 ポール・ランソン(Paul Ranson)もフランス、ナビ派の画家。この絵は日本にある、結構印象的な絵。植物をモティーフとした装飾的なランソンの絵は、どうも私にはアール・ヌーヴォーを思い出させる。ナビ派の画家たちは装飾美術も手がけたので、私のイメージもあながち的外れではないのだろうが、彼の赤の使い方なんかを見ると、セリュジェとともに最もナビ派らしい画家なのかも知れない。

 東京、国立西洋美術館。


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