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 クラナッハの独特の官能美が最も現われているのが、ヴィーナス像だと言われる。暗い背景に浮かび上がる裸体。古典美から外れたプロポーション。恥じらいなく、すっくと立ち、かすかに笑っているような表情。ほんの小さな絵なのだが、説明しがたいエロチックさはあまりに強烈で、シュテーデル美術館のなかで最も印象に残っている絵。

 ドイツ、シュテーデル美術館。

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 ルーカス・クラナッハ(Lucas Cranach the Elder)は、ドイツ・ルネサンスの画家。この時期の例に漏れず神話や聖書を題材にした作品が多いが、彼の描く登場人物の女性像は、撫肩でウエストのくびれた、ほっそりとした体形で、眼が心持ち釣り上がった妖艶な美人。ちなみに私が日常、最も口にする画家の名は、このクラナッハ。買い物などに出かけるごとに、つい「行って来らーなハ」と言ってしまう。

 ドイツ、ケルン、ワルラフ=リヒャルツ美術館。

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 ヤン・ブリューゲル(子)(Jan Bruegel the Younger)は、ヤン・ブリューゲルの同名の息子。この人は、父ヤンのついでに解説に載っていることが多いのだが、私にはよく分からない。解説では、寓意を含んだ風景画を細かなディテールで描いた画家、という。一方、父ヤンを模作して花を描き、おまけに父ヤンの署名まで入れて、それを売っていたとも。……そんなことして、いいんだろうか。

 ベルリン美術館(Staatliche Museen zu Berlin)。

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 ヤンは風景画でも成功し、ルーベンスら同時代の有名画家と共作した。いくら有名な画家でも他人の絵の背景として風景を担当するより、自分の風景画を描けばよいと思うのだが、やっぱりヤンも自分だけの風景画を、風景画そのものとして描いている。そんなこんなで、ブリューゲル一族のなかで、ヤンは大ブリューゲルに次ぐ高い評価を得ている。

 所蔵不明(調べていない)。

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 ヤン・ブリューゲル(Jan Bruegel the Elder)はフランドルの巨匠ピーテル・ブリューゲルの息子で、バロック期、ルーベンスの時代に活躍した画家。父の模作を描いた兄ピーテルに比べると、弟ヤンは、華麗で芳醇な色彩を用いたフランドル・バロックらしい絵が多い。花を好んで描いたことから、付いた渾名は「花のブリューゲル」。この時期の花の絵に多いことだけれど、花もテーブルも昆虫だらけ。

 ウィーン美術史美術館。


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