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2010年03月

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 よく、民族意識や祖国愛と一口に表現されるが、その内実は、自国の自然や文化、そこに暮らす人間など、それらそのものを誇りとし愛する心なのだろう。その意味で、民族主義と呼ばれる流れの絵画が、自国の自然や伝統的な日常の情景を好んで取り上げたのは、当然のことだと思う。森と湖の国フィンランドは、夏には半端でない蚊に悩まされるという、ロマンティックでない側面もあるらしい。
 
 個人蔵。
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 フィンランドの画家と言えば、誰はともあれ、国民的な神話叙事詩「カレワラ」を描いたアクセリ・ガレン=カレラ(前掲)。パリで学ぶが、祖国への思い絶ちがたく、帰国後は「カレワラ」に取材した連作を発表。当時ロシア統治下にあったフィンランドで、自国の民族や文化への誇りを喚起した。レンミンカイネンは「カレワラ」に登場する、武術・魔術ともに優れたハンサムな女たらし。
 
 ヘルシンキ、アテネウム美術館(Ateneumin Taidemuseo)。
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 よく、絵画は二次元的、平面的、対して彫刻は三次元的、立体的、と言われる。そんなに短絡的なものかどうかは別として、この特徴づけに関連して言うと、絵画の場合、作者の視線というものが現われがち。つまり、作者が何を見たいか、あるいは何を見せたいかが、はっきりしている。マイヨールの彫刻からは分かりにくいが、画家マイヨールは女性の、前よりも、斜めよりも、横からの顔が好きだったに違いない。彼の描く女性は横顔が多い。
 
 所蔵不明(調べていない)。
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 近代ヨーロッパの代表的彫刻家であり、特に裸婦像で有名なアリスティド・マイヨール(Aristide Maillol)も、ナビ派に参加した一人。もともとは画家を目指していたマイヨール。常々アカデミーの絵画傾向に馴染めなかった彼は、ゴーギャンからインパクトを受けたのを機に、ナビ派に合流したという。この絵は、画家マイヨールの最も有名な一枚。
 
 パリ、オルセー美術館。

ラコンブ「紫の波」

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 ナビ派ただ一人の彫刻家として活動したラコンブの彫刻は、平面に木彫りを施した、プリミティブな雰囲気のもの。テーマも愛や死など、人間の根源に関わるものを扱っていることが多い。こうした二次元的な彫刻と対比してみると、絵画における線というものがいかにこまやかで、色彩というものがいかに豊かかを、ふと実感する。ところで、彼はゴッホの親友だった、という解説を見つけたのだが、……どうも、聞いたことがない。
 
 パリ、オルセー美術館。

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