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アントン・ラファエル・メングス(Anton Raphael Mengs)は、ドイツ新古典派を代表する画家。ゴヤの師でもある。元祖新古典派らしい、壮麗な肖像画や歴史画を描いている。新古典派の興隆に大きな影響を持ったというメングスだけれど、古代の形式的な模倣の感が強いせいか、私にはあまりインパクトがない。この絵はパステル画。 |
新古典派
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新古典派 Neoclassicism
ギリシャ・ローマの古典古代の美術様式への回帰を目指した。
フランス革命後、主情的なバロックおよび貴族的なロココに対する反動から。社会的背景に、アメリカ独立戦争、フランス革命により主要となった、古代思想の再評価がある。
古代ギリシャ・ローマの様式を規範とする、簡素で厳格な、理知的で非主情的なフォルム、端正で壮大な形式が特徴。また、完成された滑らかな仕上げを好んだ。
考古学的な正確さに関心を持ち、古代のモティーフを多用した。
19世紀、アカデミズム芸術の基本原理として長く継承されるが、次第に変容し、形骸化した。壮大な形式をそのままに、歴史的事件などの具体的な情報を伝達し、観者を鼓舞しようとして、威圧的雰囲気や躍動感が強調され、古典古代様式に特有の端正な簡潔性が失われたため。
遠い古代や異国に対する憧憬は、ロマン派に影響を与えた。
代表的な画家は、メングス、ダヴィッド、アングルなど。
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ガブリエル・コルネリウス・フォン・マックス(Gabriel Cornelius von Max)はチェコの画家。限定されたくすんだ色調で、美しいエレガントな女性を描いた。超心理学なるものや催眠術、霊性などに関心があったそうで、どことなく象徴的な趣もある。ダーウィンの進化論にも関心があり、同じ写実描法で、猿なんかも描いている。 |
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エドワード・ポインター(Edward Poynter)はイギリス、ビクトリア朝の画家。モネやシスレーたちの学んだグレイルに師事し、ホイッスラーとは同期。アカデミズムの伝統に沿った、古代をテーマとした風俗画をよく描いた。いわゆる「高尚芸術(High Art)」の典型で、ちょっと肩が凝るけど、描かれた女性はみんな、妖怪並みに美しい。 |
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この絵を、究極の美、と言う人もいる。ダヴィッドに続く新古典派の代表格として、ドラクロワらのロマン派運動に対立したアングルだけど、彼自身はロマン派的なオリエンタルなテーマも多く描いている。この女奴隷のヌードも、不自然に引き伸ばされた背中や、見えるはずないのに見える毬のような胸など、古典派的な理想的人体美と言うよりも、むしろ画家自身の趣向であるような気がする。 |
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ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル(Jean-Auguste-Dominique Ingres)の肖像画はさすがに、余裕ありげで自信たっぷり。色彩に対する線の優位、静的な構図、という新古典派の綱領に則った、厳格な無駄のないフォルム、流麗な線、限定した色味、滑らかな筆致。顔だけでなく、ポーズそのもの、特に手の添え具合が、なんともエレガントな表情を持つ。どこかモデルへの思慕も感じられる。 |




