北方ルネサンス

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北方ルネサンス Northern Renaissance

 15〜16世紀、アルプス以北の、ドイツ、ネーデルラントを中心としたルネサンス。
 
 北ヨーロッパにおけるゴシック美術の伝統が、イタリア・ルネサンスの技術および哲学から影響を受け、ルネサンスとして独自の展開を見せた。

 正確な自然観察にもとづいた、精巧で細密な写実描写が最大の特徴。もともと、ファン・アイクに始まる、油彩画による細密描写の伝統があったため。
 イタリア・ルネサンスのような解剖学、線遠近法の研究には、さほど関心を示さない。この点、ゴシック美術の影響を明確に保持している。

 また、のちの宗教改革へとつながるヒューマニズムの影響から、宗教を画題とした人間精神の描写、さらに宗教から離れた画題も好んだ。人間の心理描写や寓意など、人間そのものに対する関心が強い。
 これも、イタリア・ルネサンスが古典古代の価値の復興を目指したのと対照的。 

 代表的な画家は、デューラー、ボス、ブリューゲル、ホルバインなど。

※ 以上は、美術史の書籍やサイトの解説から、チマルトフが自分用にメモしておいたものを、まとめたものです。
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 ハンス・ホルバイン(父)(Hans Holbein the Elder)はホルバインの同名の父親。ドイツ・ルネサンスを先駆する、著名で絵画史上意味もある画家だったようだが、今日では息子の名声の影に隠れてしまっている感がある。ところで父子が同じ名前で、同じ家に暮らしていたりしたら、手紙が来たときなど困るだろうな、と思う。

 ウィーン、美術史美術館。

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 横長の、のっぴきならない窮屈な画面が、現実の墓を想起させる。生気を失ったキリストの屍。もはや何も見ていない白目がちの眼。早くも腐ろうとしている身体の先々。キリストの受難が、一個の人間の身に降りかかったものとしては決して美談ではなかったことを悟らせるリアリズム。「あの絵を見ていると、信仰をなくす人もあるかもしれない」と、ドストエフスキーが作中人物に語らせたほどの、すべての人間に避けようもなく訪れる、自然としての死の力。

 スイス、バーゼル美術館。

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 ホルバインの代表作として、よく教科書などに載っている絵。渡英先で描かれたもので、モデルの表情だけでなく、衣装や、背景のこまごまとしたものなど、すべてにわたって緻密に表現されている。が、私が印象に残っているのは、中央下の頭蓋骨のアナモルフォーシス。人物たちの邪魔をするかのように、びよーんと細長く伸びている物体は、斜めから見ると、れっきとした頭蓋骨になる。私ももちろん、図版を動かしてやってみた。本物を観るときにも、やってみるつもり。

 ロンドン、ナショナル・ギャラリー。

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 ハンス・ホルバイン(Hans Holbein the Younger)もドイツ・ルネサンスの画家。彼には同名の父親がいるが、子のほうが圧倒的に名声を得た。エラスムスに紹介され、ロンドンに渡ってトマス・モアのもとに身を寄せた彼は、宮廷画家となり、鋭い観察力と精緻な技巧でモデルの表情や装飾を描いた肖像画で活躍した。

 パリ、ルーブル美術館。

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 ルーカス・クラナッハ(子)(Lucas Cranach the Younger)はクラナッハの息子。父の工房に学び、父亡き後は工房を受け継いだ。多分意図的なものなのだろうが、彼の画風はあまりに父親に類似していて、何のインパクトもない。こうなると絵は職人芸。子は親の影となり、画家クラナッハをもう数年延命したということになる。

 ミュンヘン、アルテ・ピナコテーク

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