|
セオドア・ロビンソン(Theodore Robinson)もアメリカ印象派の画家。フランス、ジヴェルニーでは、孤独に籠りがちなモネと交流を持った画家というだけあって、印象派からの影響は強く、いわゆる印象派としてスタンダードにイメージされるような、素直なスタイルの風景画を多く描いている。彼もトワックマンとともに、コスコブに集まった画家の一人。 |
印象派
[ リスト | 詳細 ]
印象派 Impressionism
1874年、官展のサロンに対抗して、私的に開催したグループ展(のちの第1回印象派展)を、そこに出展されたモネの作品「印象、日の出」から、ある新聞記者が揶揄して「印象派」と呼んだことからその名がついた。
刻々と変化する光と大気の主観的な印象を、明るい色彩、のびのびとした筆致で捉えようとしたのが、大きな特徴。
アカデミーに支配的だった形式主義に対する反撥から、写実主義の現実感覚や自由な画面処理を継承し、対象に対して自然主義的に向き合った。特に、戸外での制作によって、外光の効果を表現した。
他方、写実主義の細かい筆致とは異なり、大雑把な筆致が特徴。また、特にバルビゾン派に比べて、自然に対するロマン主義的な思い入れは少ない。さらに、都市生活の軽やかな風景も新しく描いた。
混色、固有色を使用せず、純色の色斑を並置することで、明るく鮮やかな色彩を得る、という革新的手法を用いた。また、明快な線によるフォルムを避け、色彩で形を表現した。
また、日本の浮世絵から影響を受け、従来にない、思い切った切り取りや極端な俯瞰などにより、大胆で斬新な構図を生み出した。
代表的な画家は、モネ、ルノワール、シスレー、ピサロ、カイユボット、カサットなど。
|
アメリカに帰国したトワックマンは、コネチカット州グリニッチに農場を買い、そこに住み着いた。すぐそばにコスコブ(Cos Cob)という、ニューヨークに程近い、ロングアイランド海峡に面した風光明媚な町があり、彼を中心にアメリカ印象派の画家たちが集まって、芸術家コロニーを形成した。ここには、ジャポニズムを広めたことでアメリカ絵画史に名を残している、日本人画家ゲンジロウ(片岡源次郎)なる人物もいたという。が、このゲンジロウ、どんな絵を描いていたのか、調べても見つからない。 |
|
ジョン・ヘンリー・トワックマン(John Henry Twachtman)はアメリカの風景画家。フランス印象派をアメリカに持ち帰った画家の一人として本国では有名らしい。が、その絵のスタイルにはヴァリエーションがあり、パリで勉強中にはトーナリズムからも影響を受けていて、むしろそちらの作風のほうが主要だとする評価もあるという。この油彩に見られる、水墨画のような曖昧な輪郭や色彩のぼかしは、トーナリズムの特徴の一つ。 |
|
画面の明るい色彩に力点を置く印象派だが、フェレンツィの場合、こと人物画では、全体に暗い色彩のなかに、人物画ポッと浮かび上がるような、古典的な表現を多く用いている。ところでフェレンツィ一家は、妻は画家、子供たちも画家や彫刻家、工芸家という芸術家一家。やっぱり成育環境の影響というのは大きい。 |
|
印象派が美術史上、画期的と言われる理由の一つに、刻々と移り行く自然の光と大気を捉えるために、古典的な描法を離れ、混色を避けて色の点を画面に直接に並置することで、鮮やかな色彩を獲得した、ということがある。モネなどの描法は特にそうなのだが、フランス以外の、いわゆる印象派に括られる明るい絵というのに、こうした色斑による表現を見ることは、意外に少ないように思う。……気のせいかな。 |




