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ペーダー・セヴェリン・クロイヤー(Peder Severin Krøyer)はデンマークの、いわゆるスケーエン派の代表的画家。スケーエンはデンマーク北端の漁村で、19世紀末、その風景の美しさに惹かれて画家たちが集まり、芸術家コロニーができたところ。クロイヤーもまた、海岸をそぞろ歩く男女、海で戯れる子供、地元の漁師たちなど、海の絵が断然多い。 |
写実派
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写実派 Realism
対象の美醜に関わらず、現実をありのままに表現するのが特徴。
率直な主題を、理想化せずに、また形式論に追従せずに描いた。また、現実に対する関心から、農民や労働者の像、身近な風景などをモティーフとした。
社会的背景に、産業革命による物質生活や自然科学の進歩、資本主義社会の成熟、それらの反面として、労働・社会問題の深刻化、などがある。
現実に対する姿勢は、印象派に影響を与えた。
代表的な画家は、コロー、ミレーなど。
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ハンマースホイの絵を観た後では、この絵など、とても素直に感じる。外界の印象を捉えようとした、印象派風の絵というのは、ある意味で単純で、分かりやすい。自己の内面を描こうとする象徴主義、表現主義の絵は、観る側の内面にフィットしない場合、説明しがたい不安や焦燥だけを感じさせることが、ままある。 |
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ピーダ・イルステズ(Peter Ilsted)も、ハンマースホイと一緒に東京に来ているデンマーク室内画派。ハンマースホイの妻イーダの兄で、解説では、次第に義弟からの影響を受けた画風へと変化した、とある。が、静謐な調和があるとはいえ、ハンマースホイのような無機質さは感じられず、やはり温かみが保たれている。 |
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ホルスーウやハンマースホイの絵に登場する女性は、大抵、こちらに背を向けていて、その背からしか表情を読み取れない。だから、ちょっと謎めいている。この絵の女性は、こちら側を向いて、安らかに眠っている。不安な様子はないのだが、光とともにカンバスに閉じ込められたような静けさを持つ彼女の眠りは、なんだか永遠に醒めそうもない。 |
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ハンマースホイの光の表現はフェルメールを思わせる、という解説があったが、私は、ホルスーウの光のほうが、そういう気がする。窓を通して屈折した光は調和が取れていて、ハンマースホイに比べると幾分温かい。が、オランダの光にはない、しんとした感じは、現代のせいなのか、それとも北欧のせいなのか。 |




