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バルトロメ・エステバン・ムリーリョ(Bartolome Esteban Murillo)はスペインのバロック期を代表する画家。わたしのなかでムリーリョは、ベラスケス、スルバランとセットで思い浮かぶスペイン・バロック三大巨匠の一人なのだが、その柔らかい画風のせいか、前二者と比べて幾分ロココチックなイメージがある。「無原罪の御宿り」とは、聖母マリアは原罪の穢れなしに母アンナの胎内に宿ったとするカトリックの教義で、ムリーリョはこの主題を繰り返し描いている。 |
バロック
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バロック Baroque
バロックの名称は、「歪んだ真珠」を意味するバロッコ(Barocco)に由来する。伝統や精神性への回帰として、カトリック教会から奨励された。
調和と均衡の理想美を目指すルネサンスの様式に対して、ドラマティックな迫真性、ダイナミックな動感が特徴。
ルネサンスの理想美やマニエリスムの人工的な誇張美に対する反動はあるが、基本的に盛期ルネサンスの伝統を継承している。
一方で、主題、様式とも、現実への関心が高まった。また、より率直で、より自然主義的、主情主義的な表現を好んだ。
光の効果を駆使した、劇的な明暗対比も特徴の一つ。
代表的な画家は、カラヴァッジオ、ルーベンス、レンブラント、フェルメール、ベラスケス、プッサンなど。
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老境のモデルは画家に自分の何を描いてもらいたいものなのだろう。記憶に残すべく老いた容姿だろうか。老いた容姿から滲む人生や人格だろうか。自分の生きている姿自体だろうか。いずれにしても、老いても凛としていたいものだ。 |
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レーニの描く女性像は、やはりラファエロに似て、柔和で優美で、聖母的でちょっと童顔。母性を持つ母親と、まだ子供時代の域を出ない少女とを合わせたような感じ。レーニは美男だがひどい女嫌いで、母親以外とは接触を持たず、生涯独身だったというから、そういう好みが絵に現われるのだろう。 |
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グイド・レーニ(前掲)もイタリア・バロックの画家。カラッチ一族が創始したボローニャ派絵画を継承した。ラファエロを思わせる甘美な古典主義の画風はいかにも正道的だが、思わずウププと笑ってしまうこの絵のせいで、私のなかでレーニはユーモラスな画家。まだ赤ん坊の酒神バッカスが、ミルク代わりにワインを飲む先から、樽から漏れ出るワインと平行の弧を描いて、チーとおしっこをしている。 |
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ルドヴィコ・カラッチ(Lodovico Carracci)はアンニーバレ・カラッチの従兄弟で、彼と共に活動した。これは聖カタリナの婚約(神秘の結婚)を描いたもの。キリスト教に改宗した美貌と知性の王女カタリナが、幼子キリストによって婚約の指輪を与えられた幻を見たという伝説のシーン。 |




