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朝になり、アルゴナウタイボスポロス海峡目指し再び船を進めます。
そしてビテューニアの岸にたどり着きました。


そこではトラキアサルミュデーッソスの国主であるピネウスが、アポロンに与えられた予言の力を乱用しゼウスの取り決めを人間に明かした罰に両目を潰され貧しい暮らしを強いられていました。



イメージ 1彼はその上怪鳥ハルピュイアイに食事のたびに悩まされていましたが、ある夜ゼウスのお告げを聞き、彼を苦しめるハルピュイアイを追い払ってくれることを知りました。


夜が明けると、ピネウスアルゴナウタイを迎え入れます。


そして自分の境遇を話し、神々の呪いによりハルピュイアイに苦しめられ、それをボレアスの翼を持つ息子たちが追い払ってくれるであろうという夢の予言を告げたのです。

その話を聞いた英雄達は深く彼に同情し、取り分けゼーテースカライスの兄弟は優しく王を慰めました。


すると今まで見えなかったピネウスの目が開き、驚いた彼はうれしさのあまりそのことを勇者たちに伝えると神々を称え食事の席につきました。





イメージ 2人々が食卓に並んだご馳走に手を伸ばそうとしたとき、荒々しい羽ばたきの音が聞こえます。

怪鳥ハルピュイアイがやってきたのです。

3匹のハルピュイアイは散々食べ物を喰い散らかすと、その食卓を悪臭漂う糞で汚します。

これを見たゼーテースカライスはすぐさま剣の鞘を払い、彼らを追って空に舞い上がりました。

しかしハルピュイアイも驚くほどの速さで飛翔し、なかなか捕まえられるものではありません。



そうしているうちとうとう1匹のハルピュイアイが力尽きてティグレース河に落ちました。




イメージ 3すると虹の女神イーリスが現われ、



「ボレアスの息子たちよ。ゼウスの使者であるハルピュイアイを切ってはなりません。神々にかけて彼らはもうピネウスを悩ませることはないでしょう。」



そう女神がいうと彼らはハルピュイアイの追跡を止めピネウスの館へと戻りますが、彼らがハルピュイアイを追っている間、ピネウスアルゴナウタイを待ち受ける苦難の数々とそれを切り抜ける方法を教えていました。





まず出航して最初に出くわす難所はシュンプレーガデスという打ち合う大岩で、その間を通るものは何人たりとも打ち砕かれてしまうのです。

そこを切り抜けるにはまずを飛ばし、が通り過ぎたところで急いで船を漕いで再び岩が打ち合う前に通り抜けるようにということでした。

しかしでさえ通り抜けられないようであったらあきらめて引き返さないと、アルゴー号も海の藻屑となるであろうというのです。



その後はビテューニアの陸地を右手に航海を続け、マリアンデューノイ国をはじめいくつかの国を通りパーシスの河口に入って、そこをさかのぼればコルキスに着くであろうというものでした。



イメージ 4そしてコルキス王アイエテスのことや金毛羊皮、それを護るのことアフロディテの助力などの話も聞くことが出来ました。


英雄達は話の間一言も言葉を発することなく時には恐ろしさに身を震わせていましたが、やがてイアソンが口を開き彼に礼を言いさらにピネウスに助言を求めていました。



やがてボレアスの2兄弟が戻り、もう2度とハルピュイアイピネウスを悩ませることはないであろうと報告しました。



こうしているうちに夜が明け、アルゴナウタイは生贄を捧げるとピネウスからの贈り物と一羽の白い鳩を船に積み込み再び出航したのです。












白い鳩は勇者の一人エウペーモスが捕まえていましたが、やがてころあいをみてそのを飛ばしました。

シュンプレーガデスに向かって飛び、その打ち合う岩の間を抜けました。

岩は激しくぶつかり合い雷のような轟音を響き渡らせ大波が渦巻いて白い泡が一面に湧き出します。



はいったいどうなったのでしょう?



羽が一枚だけ宙をさまよい、は無事シュンプレーガデスを通り抜けました。



イメージ 5アルゴナウタイは歓喜し、舵取りティピスの音頭に合わせて一斉に漕ぎ出します。


一旦開いた大岩は再び閉じようとしましたが、アルゴー号は船尾をわずかにちぎられただけで何とかこの難所を通り抜けることに成功したのです。

一同が後ろを振り返ってみると、シュンプレーガデスはあまりにも激しく打ち合ったため、そのまま動けなくなってしまいました。

それ以来、この大岩が船乗りたちに禍をもたらすことはなくなったのです。





アルゴー号がこの難関を乗り切ったことを見届けた女神アテナは一陣の風を送り船の速度を速めてやるとオリュンポスへと戻っていきました。

そして一行はその日のうちにレーバースの河口に到着することが出来ました。



夜になると勇者たちは森の中でオルフェウスの竪琴に合わせてアポロンの歌を歌うと夜明けと同時に出航しました。



こうしてその後はマリアンデューノイ国で歓待を受け、アマゾン国を通り、途中でアイエテスに追放されたプリクソスの4人の息子すなわちアルゴス、メラス、プロンティス、キュティソロスと出会います。

そして彼らの案内の元にパーシスの河口をさかのぼり夕方にはコルキスへとたどり着きました。



アルゴナウタイは入り江に船を繋ぐと岸で眠りに付き夜が明けるのを待ったのです。






閉じる コメント(6)

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「予言」という力を与えられると人間は神になった気分になってしまうのかなぁ・・・私だったらどうなるだろう?・・なんて考えてしまいました。あぁ・・きっとしゃべっちゃうんだろうなぁ。

2006/12/2(土) 午前 6:14 key

白い鳩の話は良く覚えていますよ。でも、前後のお話は知らなかったです。この記事でたくさんの神や英雄の名や出来事を拝見すると、私が読んでいたアルゴナウタイの話はダイジェスト版だったのだなと改めて思います。

2006/12/2(土) 午前 9:19 [ しゅうた ]

キイさん>そうですね〜。予言の力を与えられていたら思わず話してしまいたくなるのが人情ではないでしょうか。。。私もきっとしゃべってしまうと思いますよ^^でもその代償は辛いものですね・・・

2006/12/2(土) 午後 7:21 [ chinami ]

しゅうたさん>おそらくアルゴナウタイのお話は私が紹介している以上にエピソードがあると思いますが、なかなか全てを集約するのは困難ですね^^;それでもしゅうたさんの知らない伝承を紹介できたようで嬉しいですvv

2006/12/2(土) 午後 7:24 [ chinami ]

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途切れ途切れでしか知らなかったアルゴー船のお話が、新しいお話も含めおかげさまで頭の中でくっついていっています。ちなみさんブラボー!すんばらしいです!

2006/12/12(火) 午前 9:49 ろ〜ざ

ローザさん>ありがとうございます^^恐らくアルゴー遠征譚は私が紹介しているもの以外にもエピソードがあると思いますが、詳しく分からないので割愛させていただきました。本当は全てご紹介できれば言うことなしなのですが申し訳ありません^^;

2006/12/12(火) 午後 7:49 [ chinami ]


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