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以前、仕事の関係で、日本のNHKや民放を訪れる機会が何回かありました。
その中でも、NHKの地方局で仕事したときのことを忘れられません。
みんな、入社して地方局に回されて、下っ端の仕事をコツコツとして、いつの日か東京に転勤になるのを待ち望んでいるようです。もちろん、一生その機会がめぐってこない人も多いでしょう。
ある日、仕事で関係した、かなり年配の(台湾のテレビ局と比べるとNHKは「老人ホーム」のようだった)方が、このようなことを言いました。
「俺は、こんな田舎で毎日こんなつまんねえ仕事をやっていて、毎日毎日おんなじことやってんだ。もう何十年も、このおんなじ仕事をやってて、たぶん一生このままで終わるんだ。それが人生ってもんよ。」
文句を言っているように聞こえますが、僕には、NHKの裏方で「職人」としての誇りを持っているように聞こえました。
たとえ一生、大きな実績を残せなくても、この地味な自分の仕事への忠実さが、とても美しい生き方だと感じました。
そして、毎日のくだらないように思える仕事を、「今しかできないことを、今やるんだ」と思って生きていこうと思いました。
(このMr. childrenの「彩り」という歌を聴くと、そのときのことを思い出します。邦楽をほとんど聴かない僕は、宮崎あおいちゃんが出ている、オリンパスのCMでこの曲を知りました。)
ただ 目の前に並べられた 仕事を手際よくこなしてく
コーヒーを相棒にして
いいさ 誰がほめるでもないけど 小さなプライドをこの胸に
勲章みたいにつけて
僕のした単純作業が この世界を回りまわって
まだ出会ったこともない人の 笑い声を作ってゆく
そんな些細な生きがいが 日常に彩りを加える
モノクロの僕の毎日に 少ないけど赤 黄色 緑
今 社会とか世界のどっかで 起きる大きな出来事を取り上げて議論して
少し 自分が高尚な人種になれた気がして
夜があけて また小さな庶民
憧れには程遠くって 手を伸ばしても届かなくて
カタログは付箋したまんま ゴミ箱へと捨てるのがオチ
そして些細な生きがいは 時に馬鹿馬鹿しく思える
あわてて僕は彩(いろ)を探す 滲んでいても 金 銀 紫
ただいま
おかえり
ただいま
おかえり
なんてことのない作業が この世界を回りまわって
どこの誰かも知らない人の 笑い声を作って行く
そんな些細な生きがいが 日常に彩りを加える
モノクロの僕の毎日に 増やしていく 水色 オレンジ
なんてことのない作業が 回り回り回りまわって
今 僕の目の前の人の 笑い顔を作って行く
そんな確かな生きがいが 日常に彩りを加える
モノクロの僕の毎日に 頬が染まる 温かなピンク
増やしていく きれいな彩り
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