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半世紀も前にねじ込まれた蛍光灯の器具を取り外す
数本のネジがぎっちりと締められ錆び付いている
作業は思った程、楽ではなく
プラスがなかなか入らない
高い場所にある為に力が入りにくい
「これじゃあ、登らねばなんねべな」
「んだな、やってみっか?」
中くらいの梯子をかける
「左手に持ち替えねばだめだべ」
「左手だよ左手」
私は左手に持ち替える
「ああ、その調子だ。そのまま行ぐべし」
わたしの周りに聞こえて来るのは故郷のなまりことばだ
この間帰った時、世話になったタイル屋の口調だ
タイル屋ばかりではなく,多分、大工やら
電気屋やらいつも実用一点張りの世界で
働いて来た素朴な人たちの声だ
「その上さ登ってみっか?なにあぶねえごどなど、ねえがら」(危なくはないから)
ちょっと躊躇したが天上付近まで這い上がる
「いいぞいいぞ。そのまんま行ってみっぺし」
確かにあんなにきつかったねじ釘が
するするとゆるんで行く
最後に1つのネジを残し
あとはみな外れた
「ああ、いがったいがった(良かった良かった)後はな
旦那さんに頼んでみればいいんだがら」
先程から涙が流れている
おまけに微笑んでいる
確かに
こう言うのを泣き笑いというのだ
ありがとう。楽しかった
顔も名前も知らない故郷の人たちと一緒に
働いたハワイの昼下がりだ
海を越えて助に来てくれた故郷の人たちだ
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釜石でしたか…
震災被害は…
2012/9/30(日) 午後 0:40 [ ヤナ・ヤヌー ]
ヤナヤヌー様
ご訪問とコメントをありがとうございます。私は順応性が、ものすごく乏しくて十代に岩手を離れて以来どこにも慣れていないのではと感じています。冗談でなくハワイにもなかなか慣れないですね(^^
2012/9/30(日) 午後 1:01 [ まゆみウイラー ]