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千里浜に引っ越してまもなく母は過労で肺炎にかかって寝込んだ。
母は学齢に達していない私の世話を田舎の実家に託した。私は10日前後母の田舎のおじさんとおばさんの家2軒を行ったり来たりしてすごした。
どう言うわけかここの子供の世界にも私の居場所を作ることができなかった。
どこでも子供の遊びの輪に入れずのけ者されてしまった。
事のきっかけは全く覚えていないが、いつのまにか逆上した私は近所の1番のがき大将を大きな石を持って追っかけていた。こちらは5歳、向こうは小学校5,6年生。
がき大将は「命からがら逃げていき」家族に助けを求めた。私のあまりの異常行動に驚いた近辺の家族が大挙しておばさんの家に押しかけてきた。みんなで私の謝罪を求めた。私は自分の正当性を主張して謝罪を拒否した。おばさんは私の主張を認めてくれた。いつのまにか近所の人々も去り事無きを得た。
その晩おばさんが私を抱きかかえて布団に入れた。両足をそっと伸ばした先がおばさんの太ももの間。暖かくすべすべしていた。母には一度も感じなかった暖かさで、胸がときめいた。母に悪いことをしたような気恥ずかしさがよぎったのをいまでも忘れたことがない。
結局母の田舎とも寂しく悲しい想い出だけをもらって去るしかなかった。私の幼少期はどれもこれも思い出せば出すほど哀れで悲しい。
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