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「海ゆかば」は歴史のくず篭に捨てましょう, 2006/11/3
今までに聞いたどの曲よりも荘重に・厳粛にはじまり、簡素でありながら重々しい旋律が、胸の奥底にどしっどしっと沈んでいきます。
2度と浮かび上がってはこれない奈落の淵に落ちていくかのような感覚に襲われます。
歌詞の内容が今一つ飲み込めない。
意味が分からない、そのぶん、陰うつさと憂うつさがいや増しになる。
わかる言葉は
うみゆかば やまゆかば おおきみの かえりみはせじ だけ
たぶん
海行けば 山行けば 大君の 反省はしない あるいは 後悔はしない
これだけ分かっても、全体がまったくつかみきれない。
詩ぜんたいを確認する
うみ ゆかば みづく かばね
やま ゆかば くさむす かばね
おおきみの べにこそ しなめ
かえりみはせじ
私の能力では「みづく かばね くさむす かばね べにこそ しなめ」 が判読不能である。
大急ぎで現代語訳を見る
海をゆくなら 水に漬つかる屍(しかばね)ともならう
山をゆくなら 草の生える屍ともならう
天皇のおそばに この命を投げ出して
悔(く)ひはないのだ けつして ふりかへることはないだらう
詩ぜんたいの意味が完全に飲み込めたとき
私は深い絶望に飲み込まれる。
なんとすざまじい歌だろう。
ただただ「死ぬこと」を決意している。
天皇に尽くす手は「死をおいて他に全くない」とでも言いたいのだろうか。
総玉砕のすすめ以外の何ものでもない。
なんと恐ろしい歌だろう。
この歌を聞きつつ、学徒動員で散っていった若くてかけがえのない命、連日の空襲で焼き殺されていった人々、広島・長崎の地で一瞬のうちに蒸発した人々の無念で、はらわたがたぎり狂います。
私たち人間は、「生きているから」、よりよき明日を信じて歩んでゆける。
より良き明日を一切否定したこの歌は、まさに狂気の歌である。
230万人のわが同胞を死に追いやった環境作りと人類史上最悪の人殺しに関与した元凶として、この歌は歴史のくずかごにいれましょうよ。
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