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涼を継ぐ 日光天然氷物語<1>伝統の味 かき氷 自然の味 一杯に凝縮
2010年8月14日 「日光の自然のおいしさが詰まったかき氷です」と話す四代目氷屋徳次郎の山本雄一郎さん=日光市のチロリン村で シャリシャリシャリ。小気味良い音を立てて氷削機が回ると、真っ白い氷がフワフワッと器に落ちてきた。「わあ、綿菓子みたい」。麦わら帽子の少女が目を丸くした。グラスに雪のように積み重なる氷が、夏の日差しを受けてキラキラ輝く。 日光市の霧降高原にあるレジャー施設「チロリン村」。夏の主役は何といっても、天然氷を使ったかき氷だ。日光の岩清水が生み出す清涼を求めて全国から観光客が押し寄せ、一日数百杯が飛ぶように売れる。 天然氷造りは、大正時代から続く氷屋の三代目吉新良次さん(72)が高齢を理由に廃業しようとした四年前、チロリン村を経営する山本雄一郎さん(59)が引き継いだ。血縁はないが、地元の伝統が消えていくのを見過ごせなかった。以来、「四代目氷屋徳次郎」の看板を掲げる。 「いい氷は透明で硬い。『冬の陽気を夏に売れ』っていうのが初代の教えだ」と山本さんが胸を張る。極寒の冬、二週間かけじっくり固まる氷は密度が濃く硬い。かき氷にするとかんなを使ったように薄く削れ、空気を含んでフワリと積もる。 シロップは、妻雪子さん(59)の手づくり。地元で採れたとちおとめやブルーベリーを煮詰めて仕上げ、天然素材の優しさが氷の味を引き立てる。 この夏、初代徳次郎さんの娘、我妻静枝さんが八十六回目の誕生日に初めてチロリン村を訪れた。さじをゆっくりと口に運び、目を閉じる。冬の恵みを閉じ込めた氷がすっと溶け、夏の涼となって体に染み渡った。「父の面影が浮かびますね」。そう言ってほほ笑んだ。 ・・・こんな記事が・・
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