中国山地に囲まれた地域で医療を展開する国民健康保険智頭病院です。

みどりの風が吹く疎開の町 鳥取県智頭町(ちづちょう)智頭病院のブログに ようこそ♪(^_^)/

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智頭病院で実習   
     〜 鳥取大学医学部学生


 2007年度から鳥取大学と連携し、医学部5年生の地域医療見学実習を行っています。智頭病院が実施している地域医療の現場を体験した学生さんから、率直な感想をお寄せいただきました。ご紹介させていただきます。


智頭病院の地域医療を見学して
鳥取大学医学部 平野慎二

 失礼ですが、始めはみんな智頭病院に行きたくなくて、じゃんけんして負けた人が行くことになりましたが、実際に智頭病院に行ってみて、じゃんけんで負けた方がいいときもあることを知りました。
 朝病院に到着し、院長と対面したときに「地域医療についてどういうイメージを持つ?」と聞かれました。私は「医療の端のイメージです」と正直に答えてしまったのですが、それを公開することになるとは思ってもみませんでした。
 午前中は外来診察を見学しました。患者さんとの会話を聞いて「細かな気配りが素晴らしいな、患者さんとの信頼関係ができているのだな」と感じました。高齢の人が多く、独居の寂しさ、介護側の高齢化による不安などに対する心のケアの重要さも知りました。90歳のおばあさんが「先生。(病院に)出て来られなくなったらお願いしますね〜」と明るく元気に帰って行かれる姿を見て、感動して涙が出そうになりました。
 午後は、医師、看護師、保健師、役場の担当者、デイサービス、デイケアのスタッフなど10人くらいで、困ったケースやこれからの課題などについて話し合う会議があり、参加させていただきました。それぞれの立場から意見を言い合う場は私としても初めての経験で、大変なのは医者だけじゃないとわかったことは収穫でした。私は話を聞いていただけでしたが、遠慮なく(いい意味で)先生や役場の担当者が意見を言える雰囲気が素晴らしいと実感しました。
 その後すぐ、訪問診療に同行しました。急な山道を上がって、やっと着いたと思っていると、さらに細い道を上がって行って、こんな所に住んでいるのかとびっくりしました。100歳を越えたおばあさんたち4軒の家を訪問しました。智頭町は盆地と4つの谷からなっていいて、交通手段があまりなく、患者さんの年齢、住環境、状態を考えると病院に行くのは相当厳しそうで、訪問診療は不可欠だと思いました。
 今回の見学を通して、医師という仕事は知識は技術はもちろん、患者さんとのコミュニケーションによって信頼を得ることが最も重要なのだと改めて感じました。また、医療を行う地域の文化を知った上で、それに合わせた医療を行う必要があり、他の真似だけでなく独自の方針が必要だということお心に残りました。言われてみればそのとおりなのですが、こんなことは今まで私自身考えたこともありませんでした。
 智頭病院では、地域医療は田舎の適当な医療ではなく、頻度の高い疾患については最低限、大病院と変わらない治療を行うことを目標に、病院内の検査技師や栄養士などの職員の意識やレベルを上げるための勉強会をされていることを聞いて、私は地域医療をなめていたと感じ、恥ずかしくなりました。
 これまで、医師という職業は専門の科はあるにしても、みんな同じ医療を行うものだと考えていましたが、大学病院の先生と他の病院の先生とは持つ雰囲気や診療の感じも違う。進む道もいろいろあるのだなと思いました。
 これから私も、明確に将来のビジョンを持ち、それに向かって進んでいきたいと思います。貴重な体験をさせていただきありがとうございました。これからもこの智頭病院実習を続けていただくことを希望します。


[本項は、智頭町報〔広報ちづ〕平成22年 1月号 6頁に掲載]


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